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おっさん騎士、逆行転生してドラゴンの妻となる  作者: 未羊


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第62話 真のクラス分け

 食事を終えて、無事に俺たちは集合場所となった講堂へと集まる。そこにはすでに教師陣が勢ぞろいしていた。とはいっても、一緒に走っていた三人と学園長と副学園長だけらしい。今年は開校したてで俺たち一期生しか居ないからこれだけでどうにかなるらしい。

 講堂内に40人が勢ぞろいする。すると、学園長が前に出てきた。

 なんで俺が学園長と副学園長を知っているのか。それはドラゴニルの奴から事前に名前と肖像画を見せてもらっていたからだ。この時にはブレアも居たので、ブレアも知っている。

 しかし、改めて実物を見ると、学園長は若い感じだ。それでもドラゴニルと比べてちょっと年上くらいにはなる。貴族らしい服装だが、落ち着いていて背筋もきっちり伸びている。実に堂々とした風貌だ。


「王国が設立した騎士の養成学園へやって来た諸君。騎士の訓練の一端を受けてみていかがだったかな?」


 この声が響くと、講堂内にピリピリとした空気が張り詰めた。どうやら騎士の訓練の一環だったようだ。だとするなら、セリスの言う通りのものだったのかもな。


「あれについて来られたのならば、それだけ資質があるという事だ。だが、ついて来られなかったといって落胆する事はない。騎士とはいってもいろいろな役目がある。体力がなかったからといって騎士になれないわけではない。副学園長なんぞ、おそらく諸君より体力がないだろう。だが、それを補うだけの頭脳があるのだ」


 頭脳労働の話よりも体力のなさを暴露された副学園長は、学園長に鋭い視線を向けていた。だが、学園長はそんなものはお構いなしだ。


「最長5年となるこの学園での生活を通して、自分たちの適性というものをしっかりと見極めるとよいぞ。フリード、クラス分けを発表せい」


「はっ、学園長」


 急に話を振られたフリードだが、それにちゃんと対応している。学園長の隣に立つと、くるくると丸まった紙を広げて読み上げ始めた。

 読み上げられていったのは生徒たちの名前である。だが、17人分の名前を読み上げると、そこでぴたりと止まってしまった。


「ここまでに名前の出た者は、私の前へ。名前の出なかった者は、副学園長の前に集まるように」


 フリードがこう告げると、俺たちはそれぞれに移動を始める。前とは言われたが、フリードたちの立つ壇の下という事でいいのだろう。ともかく、俺たち学生は、フリードの前と副学園長の前に集まった。


「これでクラス分けを終わる。先程の走り込みをした結果のクラス分けだ。諸君の努力次第では半年ごとにクラスの行き来をする事ができる。あくまでさっきだけでの目安というわけだ。ちなみに基本的な授業内容は同じだが、フリードの方は前線型、副学園長の方は後方支援型というように重点項目が違うという事を告げておこう」


 学園長の言葉で、学生たちが少々ざわついた。おそらくは自分の希望とは違う方向になりそうなので、騒いでいるのだろう。正直俺としてはどっちでもいいんだがな。

 ところがだ。俺以外の女子三人はものすごく燃えているようだった。この様子だと、三人とも前線で活躍したいタイプのようだ。


「燃えてきましたわ。前線に出て王国のために敵を倒しまくるのですわ」


 ブレアがなんか叫んでいる。こんな危ない子だったっけか?

 ドラゴンの力に目覚めて、どこか思考がドラゴニルじみてきたのかも知れないな。ドラゴニルは力で捻じ伏せるタイプだもんな、見てる限り。

 とはいえ、俺の魔物を滅する力も似たようなもんだな。……あれ、俺たちってもしかして脳筋タイプしか居ない?

 よく見てみれば、セリスとソニアもブレアと同じような意気込み方をして、ブレアの言葉に頷いているのだ。正直言って驚いたものだよ。騎士ってもしかして頭の中まで筋肉だったりするものなのかと。

 俺たち女性四人はまとめて前線型のクラスに放り込まれたのだが、考え方が攻撃的なのは正直言ってよろしくない。そりゃ男だった時にしてもドラゴニルにしても、攻撃される前に倒せという戦い方ばかりだったからな。みんなの考えは分かるものの、この時ばかりは俺の中で何かしらの警告が発せられていた。このままじゃだめだと。

 少数対少数ならば、攻撃は最大の防御となるかも知れない。だが、それがいつでも通用するとは限らない。これでもドラゴニルの下でいろいろ教えられてきた身だ。戦術っていうものを知っているからいろいろ考えてしまうものだ。

 ブレアも途中から同じ事を学んでいたはずなんだがな。なんでドラゴニルに染まってるんだろうな。


 いろいろ思うところもあるのだが、クラス分けが終わった事で、俺たちはそれぞれのクラスに別れて教室へと移動する事になった。

 全体で40人が入学となった騎士の養成学園。そこから17人と23人に分かれて、本格的な学園での授業が始まる事となったのだ。

 女性陣全員が前線型クラスに割り振られたものの、あまりに脳筋過ぎる面々に、俺は早くも心配が後を絶たない状況となってしまった。

 これが最低でも3年間続くとか、一体何の冗談なんだろうな。

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