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目の前にぶら下がる人参に気づいた彼
その日は年末だった
田舎に嫌気がさし 一人暮らしを始めようとする青年は優柔不断だった
車を運転し 30分ほど走らせたカフェに着く
中途半端に進めた 資格の勉強を始め 集中力のない彼は スマホをしきりにみる。
何かに嫌になってしまったのだろうか、 カフェについて彼は 遊ぶ約束だった女性に断りを入れる。
大きな罪悪感に苛まれ 彼の気持ちは沈んでしまった。
電車で片道4時間 時間をかけるのが めんどくさくなってしまった。
優柔不断な彼は 決断力がなく 最後まで決断を遅らせる
それと同時に 相手の女性からの信頼はなくなり 悲しませてしまい
これで縁は切れてしまうのだろう。
このようなことを繰り返し 自分の目にぶら下がるニンジンは 女性だったことに気づく。
結果 女性に人気になる男性というのは 女性以外の何か目標がある男性ということにその青年は気づく。
彼は 執筆を始め 次第に心が浄化されていくことに気づいた。
珈琲の匂いに包まれた店内の中 彼はこの作業に希望を抱き 人生を歩み始めるのかもしれない。