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イベント10 赤組砦偵察

「はぁ、なんで自分がこんなことを」

ひたすらに地面の下を掘って進む。

「あーなーをほーりほーりほーりほーりほー」

目的はただ一つ。


赤組の本陣だ。


-5分前-


「何このプレイヤーの多さ」

「ちょっとー、普通じゃないですねー」

「あ、やっぱりそうなの?」

赤組側の南の砦に封印を施し、赤組の本陣に向けて進みだして数分。

そこには一定の間隔で立っているプレイヤー達がいた。

おそらく偵察に来た青組を通さないために配置されているのだろう。

ちなみに自分たちは草むらに隠れている。

「なんでー、あんなにー、警戒してるんですー?」

「よほど見られたくないものがあるようね」

ここから赤組本陣まではまだ距離がある。

起伏があるため赤組の砦を直接見ることはできなかった。

「これ以上近づくと見つかるな」

「そうなったらめんどくさいわね」

アーサーは腕を組み。

「よし、ドリュー。あんた一人で偵察行ってきなさい」

「は?」


というわけで今に至る。

『私たちは別の道を探してみるから。何があってもなくても10分後にここに集合』

とだけ言い残して二人は消えてしまった。

「まぁ行きますけどねー。こうなったらとことん寄生してくれるわ!」

変な方向に力を入れつつ地面を掘り進める。

もちろん【気配遮断】は全開だ。

少しでも緩めるものなら上にいるプレイヤーに場所がばれてしまう可能性がある。

「ほーりほーりほー。うん?」

警戒しながら掘り進めていくと【気配察知】に妙なものが引っかかる。

場所は地上。少し先の方だ。

「これは、反応が大きいな。砦か?」

【気配察知】で人のいないところを探し少しだけ地面から顔を出す。

そこで目にしたものは。

「砦?だよな。あれ」

きれいになっているが赤組本陣の砦で間違いないだろう。

外観は自分達青組の砦と同じだ。

違う点と言えば。

「なんだあれ・・・ケーブル?にしては太いよな」

砦の前後左右の壁から1本ずつ、計4本の太いケーブルのようなものが伸びていた。

ケーブルの先には円形の土台のようなものが置かれている。

そして砦の天辺には大砲のようなものがついていた。

しばらく観察していると。

「ん?なんだ【気配察知】になんかかかったぞ」

近くからプレイヤーの声が聞こえる。

(げ、ばれそう)

急いで地面の下に潜り、できるだけ遠くに掘り進む。

「これ以上は無理だな、さすがに自分の【気配遮断】じゃレベルが足りない」


『【気配遮断】のLvが上がりました。

 【気配察知】のLvが上がりました。』


「このスキルは嫌味が得意だな本当に」

スキルレベルが上がったアナウンスに唾を吐き。

「とりあえず見たまんまを報告するか」

集合場所に向けて穴を掘り続けるのだった。




「で、ドリューは何を見たの?」

「だからさ、砦から生えてる4本の太いケーブルと天辺の大砲だって」

「それだけでわかるわけないでしょ。赤組の本陣にいるプレイヤーの規模は?

 戦闘職の主な装備は?貯蔵されてる素材の量は?動いてる有名なプレイヤーは?

 指揮官の顔は?生産職はどこを中心に集まってた?色々見るところあるでしょ!」

「あーちゃーん、さすがにモグラさんがかわいそうだよー」

アーサーは自分の報告に納得がいかなかったらしい。

マリーンさんがアーサーをなだめているが、こちらも言いたいことがある。

「あのな、そもそも自分一人で偵察ってのが無理あるんだって。

 スキルの【気配遮断】だってレベルも低いから奥には進めなかったし、あんまり余裕はなかったんだ。

 赤組の砦がどんな感じか分かっただけでも御の字だって」

アーサーに文句をぶつける。

「はぁ、あんたは一回偵察のクエスト受けたほうがいいかもね。ギルドで受けられるから今度やってきなさい」

「お、おう」

ため息をつかれなぜかアドバイスされた。

「まぁいいわ。こっちも見たからだいたい分かった」

「はい?そういえばお前らはどうだったんだ?」

「高台があったからね、そこにいる赤組殲滅して望遠鏡で覗いたのよ」

それができるなら自分が穴掘って近くまで行った意味とは。

「向こうには機械キチ兄弟がいるのよね、多分それの指示に従って動いてる」

「機械キチ兄弟?」

「その兄弟はー、このゲームでー、いろんな機械を作ってはー、みんなに迷惑かけてる人たちだよー」

ドクターMみたいだな。

「その兄弟の指示だとなんかあるのか?」

「確証がないから言えないわね。ドリューがちゃんと調べてくれれば確信が持てたんだけど」

「うぐ、悪かったよ」

「こらー、モグラさんをいじめないー」

うっ、味方はマリーンさんだけだよ。

「ほんとなんでこんな奴気に入ったのかしら?」

こらー、聞こえてるぞー。

「で、どうするんだこれから。味方を待って攻めるのか?」

「それがいいんだろうけどね、多分いろいろ間に合わないから」

「間に合わない?」

何が間に合わないのか。

「よし、本陣に戻るわよ」

「え、ここまで来といて?」

「そ、補給もしたいしね」

「補給って言ったってそこまで消耗してないと思うが」

「そうでもないわよ、マリーンはMPポーションを結構使っちゃったし。私も少し使ったし。

 あんたはついてきただけだから消耗なんてしてないでしょうけどね」

「うっせ!」

自分だって好きでついてきただけなわけじゃないやい!

「じゃー、戻ろー」

こうして自分たちは本陣に向けて歩き出した。


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


赤組本陣の砦


「大変だ!高台にアーサーが来た!」

複数のプレイヤーが大声で叫ぶ。

どうやら死に戻りをした偵察部隊のようだ。

「高台というと、あそこか。で、どこまで見られた?」

「いや、速攻で全滅させられたからわかんね」

「使えんやつらだな」

「しょうがないだろ!相手はアーサーだぞ!」

「そうだそうだ、アーサーにやられたっていう情報持ってきただけでもありがたいと思え!」

プレイヤー同士の口論が続いている。

「うるさいぞお前ら。静かにしろ」

横から別のプレイヤーの声が聞こえた。

それはアーサーとの戦いで死に戻ったウサギの声だった。

「もう少しで完成だというのに、おとなしく待つこともできないのか」

「うるせぇ!元はと言えばお前がアーサーに負けたのがいけないんだろうが!」

「そうだそうだ、何が時間稼ぎをしてやるだ!ほとんど瞬殺だったらしいじゃねぇか!」

「ふん、それくらいでなければ私がマスコットになることなど考えるか」

「お前そればっかりかよ」

「ふん、まぁライバルも現れたことだしな。次はこうはいかんよ」

「ライバル?」

ウサギは意味深なことを言いどこかへ去っていった。

すると、


バァン!


要石の部屋に続く扉が勢いよくあけられた。

「ふふふふふできました。できましたよ皆さん!これで勝ちはもらいましたよ!」

「うひっ!よかったね兄さん。僕もうれしいよ」

二人のプレイヤーが部屋の中から出てくる。

「皆さん。今まで我慢させてしまい申し訳ない。

 しかし、これからはそうはいきません。

 皆さんで作ったこの血と汗と涙の結晶で青組にぎゃふんと言わせましょう!」

「おお!遂に完成したのか!」

「待ってたぜぇ!この時をよぉ!」

「いつ出発する?私も同行する」

「モブ院!」

「おいこらモブって言うな」

たくさんのプレイヤーが喜んでいる。

どうやら何かが完成したようだ。

「それと皆さん。キーパー権限で面白いことができるようになりました。

 それも使って一気に行きたいので作戦開始は5分後ですから、準備をお願いします」

「「おおおおおお!」」

作戦開始の時間が決まったことで士気が大きく上がる。

みんなイベントが開始してもエネミー砦にもいかずに作業をしていたプレイヤー達だ。

さぞフラストレーションがたまっていることだろう。

「では私は最終調整に入りますので」

「ぼくも手伝うよ兄さん」

二人のプレイヤーは要石の部屋の中に入っていった。

「これで俺たちもやっとイベントに参加できるってもんだ」

「まぁこの作業もなかなか面白かったけどな。今度生産スキル取ってみるか」

「俺はもう疲れたよ。とりあえず5分休むわ」

思い思いに過ごし始めるプレイヤー達。

あるものは武器の調整を。

あるものはステータスの確認をしている。

そんな中。


「うっ、誰ももう私の言うことを聞いてくれない」

クラン『アリアンロッド』サブリーダーカレンは部屋の隅でのの字を書いていた。

名前:ドリュー Lv11

種族:スモールメイジモール

職業:魔法使い

HP:42

MP:67

SP:52

筋力:15

器用:17

敏捷:53

魔力:48

幸運:17

スキル:【爪】Lv4

    【火魔法】Lv7

    【土魔法】Lv2

    【敏捷強化】Lv8

    【地中探査】Lv8

    【掘削】Lv8 UP!

    【気配察知】Lv6 UP!

    【気配遮断】Lv6 UP!

    【ジャイアントキリング】Lv1

    【魔力操作】Lv1

    【魔法陣】Lv1


誠に申し訳ないのですが、

この話を持って毎日投稿を控えさせていただきます。

元々30話分のストックしかなく、続きの話もなかなか思うように書けなくって

ストックが増えない状態が続いていました。

今後は不定期更新になりますが、これからも読んでくださるとうれしいです。

よろしくお願いします。

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