令和2年5月最終週
5月25日(月曜)
本日午前の新型インフルエンザ等対策有識者会議基本的対処方針等諮問委員会における了承を経て、北海・東京・埼玉・千葉・神奈川の5都道県における緊急事態宣言の解除を安倍首相が宣言。
既に42府県では解除済のため、7都府県を対象とした4月7日の発令から、49日間を経て全都道府県への宣言が終了した事になる。
5月26日(火曜)
新型コロナウイルスの治療薬候補として期待されるアビガン(一般名ファビピラビル)の実用性を検証している藤田医科大が、5月15日時点で臨床情報を集計。本日付で日本感染症学会ホームページ上に発表された「ファビピラビル観察研究中間報告」を読む。
登録されたファビピラビル投与患者 2,158 例を調査した結果、軽症患者にファビピラビルが投与された場合には「ほとんどの患者が回復」した反面、重症患者では「治療経過が思わしくない」例も多い。ファビピラビルの有害事象としては、抗インフルエンザ薬として認可された際の情報と同様に尿酸値や肝機能酵素値の上昇を多く認めるが、新型コロナウイルス感染症、正式名称COVID-19に対してはインフルエンザよりも投与量が多く、使用期間も長くなるため、注意深い観察を要する。
動物実験で初期胚の致死や催奇形性を認めるため、投与前に妊娠の可能性を除外し、投与中から投与後10日間は患者本人・パートナー共に有効な避妊を行うべきである等が示唆された由。
5月27日(水曜)
新型コロナウイルスの起源にも関わる問題として、種の壁を越えた感染について調べた。2月20日の時点で、北里大学の獣医学部が「動物とヒトのコロナウイルス~2019新型コロナウイルスの流行を受けて~」と題する緊急特別セミナーを、一般市民も参加可能な形で開催していた事が判明。5月1日付で、日本獣医師会も「愛玩動物と新型コロナウイルス感染症について」の見解を発表しており、併せて勉強してみる。
全国各地でドライブインシアターの話題あり。車から出ずに映画が観れるのだから、古風ながらも感染予防としては理に叶っているか。地元でも近日中に海を臨む施設の広場で上映が予定されている、という話を聞いた。
社会的距離の2メートルは「オオハクチョウの羽を広げた大きさ」や「ウサギの小腸」と同等、若しくは少し短い由。新潟県、柏崎・夢の森公園内に立てられた看板より。
5月28日(木曜)
新型コロナウイルス流行により大規模な街頭活動が難しくなっていた4月下旬に、香港警察が民主派指導者15名を逮捕。
本日、同じく新型コロナウイルスの影響により二ヶ月遅れで開催された中国の全国人民代表大会において「香港国家安全法」が採択された。反逆や扇動、破壊行為等を禁じ、中国が独自の治安機関を香港が設置できるとの規定も盛り込まれており、近い将来に中国政府を批判した者が処罰されるようになる可能性大。同日にアメリカ・イギリス・オーストラリア・カナダから非難の共同声明が出されるも、中国は黙殺する模様。
5月29日(金曜)
本日付で新型コロナウイルス感染症対策専門家会議が発表した「新型コロナウイルス感染症対策の状況分析・提言」によると、新規感染者数のピークは4月10日頃。潜伏期間を考慮すると、感染時期のピークは4月1日頃だったらしいが、それより少し前の3月31日にテラスハウス第38話が配信されて以来、出演者の一人であるプロレスラー・木村花への誹謗中傷が激化。
彼女を責めるSNS上の書き込みが1日に100件近くに及ぶ状況が続いた後、5月23日未明に木村花が心肺停止の状態で発見され、搬送先の病院で死亡確認。室内で硫化水素を発生させた形跡や遺書が発見された事から、警視庁は自殺を図ったと判断。攻撃者達は世間に批判される側へと居所を転じ、次々とTwitterやInstagramの書き込みが削除された。
そんな状況下で5月25日、木村の幼少期から交流の有った元プロレスラー・風香のブログに「もしコロナの時期じゃなかったら」、「リングで輝いて、仲間やファンの方と話せて、練習や取材があって、遊びに行けたら」「心ない言葉と闘う時間は少なかったかもしれない」、「今だからそれが1日の全てになって、逃げ場がなくなったのかもしれない」との想いが綴られた。同じくプロレスラーの母親、木村京子が「死者のプライバシーを どうか尊重してあげてください」と訴えるも、同日に報道各社が遺書の内容を公開。
27日にフジテレビが番組の打ち切りを発表。本日に同局の代表取締役社長・遠藤龍之介氏が「心からのお悔やみ」と「慚愧の念」を語る声明を出すに至った由。
5月30日(土曜)
米大統領のドナルド・トランプ氏は「公平であるべきWHOが中国寄りの立場を取り、新型コロナウイルスに関する適切な世界への警告を出さなかった為に全世界へ感染が拡大した」旨の非難と共に、4月14日の時点で「WHOへの拠出金を停止する」との意向を表明。
トランプ大統領は5月18日にオンライン方式で行われたWHO総会への参加も拒んだ上に、昨日の記者会見で「米国が求めてきた改革を行わなかった」との理由を挙げて、遂にWHO脱退の意向を表明した由。彼一流の“deal”かとも思われるが、新型コロナウイルス対策に於ける世界各国の足並みが乱れるのみならず、WHO内で中国の支配力が更に強まるとの懸念も有る。WHOの抱える問題の是正と共に、何とか和解の道を探って貰いたい所だが、どうなる事か。
5月31日(日曜)
北九州市では4月30日から5月22日まで新規感染者数ゼロが続いたが、23日以降は一転。7日間連続で、合計69人の感染が確認され、29日の時点で北橋健治市長が「第2波の真っただ中にいる」と危機感を露にした由。
月は替わったが、本日も同市で新たに12人の新型コロナウイルス感染を確認。うち4人は小倉南区の守恒小学校に在籍しており、先に感染が確認された児童の同級生。即ち小学校で集団感染が発生したと思われる状況だが、4人共に無症状だった模様。