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段ボールの底はどこですか?  作者: きりみっ
ジルミ
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す97……香辛料を探せ!

 次に受けたかった講習が料理だと伝えると、アドバイザーさんは迷わず薬草採集の求人を持って来た。

 内容は、腰を悪くして何とか歩けるが荷物が持てないおばあさんに付いて山を行く。と言う仕事だった。

 おばあさんの体調に合わせて仕事を受けてほしいという条件があったけど、薬草知識をベテランから聞けるならと三回受けた。


 感想……おばあさん足早かったです。



 そうして参加した料理講座はサバイバル料理講座だった。


 ここで重要だったのは先生が持って来た聖水。

 きちんと夜に生成された品だそうで、実際に使い方を見せてもらった。

 皿の上には知らない草。

 それに先生が聖水を一滴垂らすと、流れた水は紫色になり皿の底に溜まった。

 これは視力を一時的に奪う毒草だそうです。

 他に青色は呼吸障害、橙色は麻痺、緑色は薬草全般らしいです。


「色のついた液体は捨ててね」


  ※この方法で作られた液体を精製する事で毒薬や薬が作れる。

   危ないので教えてくれないが、逆に危ないかもしれない。

   自分で考えろって事ですね。


 薬草も色々な種類中でよく使われる体力回復を早める効果がある草はスィーと言う名前があるけど、皆が薬草って呼ぶとおばあさんが言ってた。


 聖水で反応がないのは野草(食べられない物込み)と野菜。

 キノコでも使えるのでかなり便利だと勧められた。

 聖水と同じような効果を出せるスキルは音の低難易度【負荷】と木の低難易度【阻害】と月の低難易度【反射】と言う話。


 そうして先生に渡されたのは野生の香辛料が絵付きで描かれた小冊子。


「この林に生えているので最低一つ見つけて来てちょうだい。

 種類が集まればそれだけ料理がおいしくなるから楽しみにしているわ。

 それから出来るならお肉になる動物を狩ってきてくれると嬉しいわ。

 野菜だけの料理は寂しいでしょう?」


 そう言われて散開させられた。

 今日の昼食は自分たちの作った料理を食べる事が含まれているから頑張ろう。


 ――――――――――---‐781字・ベテランの知識に期待。


 スキルを使うのはいいんだけど、一つ調べるたびに使うのは効率も燃費も悪い気がする。

 それで聖水みたいに何回も使える媒体を考える。思い出したのは、木工工房スィーバーツに売ってた魔法解除棒!

 物は試し。ナイフに【反射】をまとわせてその辺に落ちていた木の棒を滑らかに削っていく。

 両端をすりこぎのように丸くして危なくなく、その丸い部分で触ると食べて安全な物以外は磁石が反発するみたいに避けてくれるように考える。


 出かける前に先生の持っていた毒草を借りて反応を確認。

 くいっ

 小さい反応だけど葉っぱが棒を避けた。しかも全部。成功!


「行ってきます!」


「後でその棒を鑑定させてくれないかしら?」


 と先生に言われた。良いですよと頷いて林に出かけていく。

 森より日差しが良く入る林の中は下草が沢山で、その中から香辛料の植物を見つけないといけないみたいだ。

 ついでにせっかくの外だしオピを袋から出して背負子しょいこに乗せると肩に登ってきた。

 珍しい。


 まずは貰った小冊子を見てみる。

 どれでもじゃなくて見つけやすい物に絞った方が良い気がする。

 おばあさんも適当じゃなく周りの様子を見てありそうなところを探していたしね。


 おばあさんに教わった普通の薬の材料になる草も載ってた。

 香辛料の代わりになるのは辛いパイスと酸っぱいサウワ。

 薬草のスィーも甘味だから調味料の一つとして載ってた。

 苦いベローは無いね。


 この中で目についたのが、白い実のなる草。

 縁にギザギザのある葉っぱは濃い紫色で森の地面に溶け込みそうな色合い。

 日影に生えるってのがよくわかる姿をしている。


 白い果肉と、中にある赤い種が別の調味料になるみたい。

 葉っぱは紫蘇しそみたいで気になるけど、食べられるとは書いてなかった。

 見つけたら試してみよう。


 僕は日影が出来そうな窪みや北側に歩いていく。

 そして目的の草は意外と簡単に見つかった。


 ――――――――――---‐769字・林の探索……冒険とは違う。

聖水の効果はエチルアルコールによく似ています。

でも飲めるので原料的には『花酵母』でしょうか?

※酔う効果はない予定です……(^_^;)


●花酵母

実在するある研究会が花の蜜から精製した酵母。

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