で96……釣り教官の置き土産
なかなか話が進まないのはキャラクターがしゃべりたいことを全部しゃべらせようとしている為です。
読みづらかったらスミマセン。
よりより
よりより
糸は結構長かった。
色は黄色になった。
出来たのを棒に巻いていく。綯ったから粘り気が無くなってツルツルだね。
色的に海釣り用の糸みたいだね。
僕の様子を見た教官が驚きの顔で寄って来た。
「それフューツモフの糸だよな?」
「はい。色的にそうだと思います」
「何で黄色いんだ?」
「先生が黄色いって言ってたじゃないですか?」
「それは芋虫の色だ。糸は基本白い物だろう?」
「え~芋虫から糸取ったの初めてなのでわかりません」
僕は出された糸を縒り合わせただけだしね。
もしかしたら芋虫が積極的だったからとか?……まさかね。
「出来たらその糸を今日の俺の釣り竿に使わせてもらえないか?」
「いいですよ。僕はスキルの方でも糸作ったので」
「ありがたい!」
そう言って黄色い糸を受け取った教官は他の参加者を見て回り、続きの説明を始めた。
「次は重りとエサの説明をする。
重りは基本その辺に転がっている石だ。糸がピンと張る程度の重さで良い。
その代わり糸に結び付けるので落ちないような窪んだ形が良い。
土か月のスキルのある物なら結ぶ用の穴を開けるのも手だな」
ふむふむ。
「そして餌だが、生のエサが手に入らない場合を考えて疑似餌にする。
今回使うのは釣り用に作った糸と釘だ。見本を見せるからよく見ておくように」
教官は僕が渡した黄色い糸を適当な小さい板に五回巻く。
それを外して真ん中を紐できつく結ぶ。
その紐を巻いた糸の半分長さにしてその先にW型に曲げたくぎを結びつける。
きつく結んだ部分から半分に折って、首のすぐ上の部分でまた結ぶ。
「これで完成だ」
それは黄色い魚の形になっていた。しっぽから釘の楔がチラリと見える。
ツアーもどきだね。なかなか上手だ。
「川での釣りの場合はこれを石の傍に付けて苔を食べているように見せて喰い付かせる。
深い湖や海では浮きと石の中間ぐらいがいいぞ。
今日はこの糸だが、光沢のある糸だと喰い付きやすい。
布で作るのも良いらしい。それはそれぞれ試してみてくれ。
大きさも狙う魚の大きさに合わせて作るように」
――――――――――---‐846字・可愛いルアーの完成!
おお詳しい。
「浮きは川だと木の葉が良い。
他の場所では灰色の呼玉を付けるのが一般的だな」
なんと!
灰色の呼玉は軽いのか!!
新たな使い道に遭遇しました!!
あとは糸を竿に固定する方法とか、投げるポイントを木陰か岩陰にすると良いとか。
補助に使えるスキルが風の【拡散】。
魚は気配に敏感だという事で自分に【拡散】を反作用させて気配を消す。
釣る際に魚に負けないように筋力UPに土の【変化】を使うとか。
だからどんだけ大きい獲物を想定しているんだっての!
今日は釣り竿を作っただけで、ヤンルェダンモフは森の端に来たら竿から飛び降りた。
森から出る気は無いみたいだね。
「お世話様」
僕がしゃがんで手を伸ばしてみたら、棘は出さないみたいで一応安全の為に指の平でなく爪側で触れてみる。
ほどよい弾力が返って来た。
今度は触れても安全な虫とかも調べてきたいなと思った。
後の二回は釣り実地らしく、川と海に行くことになった。
教官がでかいルアーを作っていたのでドン引きしてたら、それで本当にでかい魚釣ってて驚かされた。
あとは教官が黄色い糸をこのまま譲ってくれと言って来たので売ったよ。
道具屋で鑑定したら耐久値50とか出たので手放したくなくなったらしい。
お金以外に教官が作った黄色いお魚ルアーをもらった。
一応僕も鑑定してもらってみたよ。
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フューツマフ糸の疑似餌
耐久力・47/50
スキル・【魅惑】誘引+5
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……なんだこれ!
教官! 何スキル付けてんですか!!
面白い位に釣れてたのは、このスキルのせいか……反則だろ!?
まあ、マネさせてもらうけどね。
――――――――――---‐781字・教官は尊敬されたかった!
活動報告で21日にユニーク数きっと3000とか書いたのですが、
なんと!25日までかかりました!!
底辺生活ではやはり大変なのでした。
こんなですが皆さん見捨てないでください。
よろしくお願いします。




