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段ボールの底はどこですか?  作者: きりみっ
ジルミ
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ル90……仕事に楽しさを

「マンネリ化して来たなぁ」


 まあ仕事がある事は良い事なんだけど、何か楽しい事ないかなぁ。

 つい傍の馬車を操るビスコースさんに愚痴ってしまった。


「それには周りの変化に敏感にならないといけませんよ。

 ぼうっと生活を送っていては変化は通り過ぎてしまうものです。

 私共も仕事柄見逃して悔しい思いをした時もあります。

 それも含めて楽しまなくては、辛いだけの仕事では長続きしませんね」


 そうだね~特技で仕事を選んだけど思い返せばフィロープでの仕事の方が楽しかったかもしれない。

 賃金は安かったけどね。

 ただ運ぶだけではやる気が長続きしないって事かな。


「僕は仕事以外で楽しさを求めてきた気がします」


「それも良い事かもしれませんが、仕事が楽しいに越した事はないですよね。

 彼等みたいに」


 そう言ってビスコースさんが見やった方には、背中に樽を沢山背負ったままモンスターに飛びかかっていく男達がいた。


「楽しそうですね」


 前にオーチェン雪崩に突っ込んでいった人達を思い出した……狂喜?


「そう思える仕事が見つかれば定住する気が起こる可能性が高くなりますね」


 まあ現状を飲み込んで生活している人も多いだろうけどね。僕みたいに。

 一回職に就くとせっかく仕事を紹介してくれたんだからって考えてしまって辞めづらいんだよね。

 これは僕の性分もあるんだろうけど。


 ん~でも宿暮らしだと生活資金がギリギリなんだよね。

 とは言え高収入の仕事を常時受けられるほど強くないのはわかっている。

 これも愚痴だね。


「僕は旅人ですし、コネも強さもないんで難しいですね~」


「それなら、役所の職業訓練を受けて見てはいかがですか?」


「そんなのあるんですか? 聞いたことないんですが?」


「ああ、役所が進んで訓練を紹介するのは、受けた求人を失敗した人に対してですからね。

 知らない人も多いかもしれません」


 ――――――――――---‐752字・でもブラックは嫌です。 


 なるほど。

 失敗した人がこれからもやる気を失わないように支援するんだね。

 そうでもしないと仕事を受ける人が少なくなっていくかもしれない。

 職員が話し相手になるのも落ち込ませない為の支援になっているかもしれない。

 本当によく考えられている。


「僕は今の仕事しかしていなかったので知りませんでした」


「そうは言っても失敗した人しか受けられないわけではなく、アドバイザーに訪ねれば訓練講座の一覧を見せてくれるはずですよ」


「そうだったんですね」


「国によって人気の講座が違っていましてね、ジルミでは水泳が必須ですね」


 だからジルミでは泳げない人がほぼいないのだとか。


「職業としての人気講座は『漁業』になります」


 その他の国だと


 リ国(リルミド)は薬学・紡織ぼうしょく

 ゼ国(ゼルカ)は魔法開発

 シ国(シルム)は音楽・畜産

 テ国(ティルダ)は農業・改良

 カ国(カルルヒ)は武術・体術

 タ国(タータ)は地質学


 が人気らしい。

 それぞれに特徴があるみたいだね。

 特徴はあるけど、その国でないと受けられないわけではないとかで、講座の種類はかなりあると教えてくれた。


 ジルミでは特徴をさらに深く掘り下げて水場での戦い方、色々な養殖、水産物の捌き方、保存法、美味い料理法まで講座があるそう!

 もちろんそれぞれにスキルの活用方法も含まれるとか。

 適性属性が少ない人の方が応用工夫の為の源流になるので多く通うらしいね。


「でもそれは生活の余裕があるから出来る事ですよね」


 うらやましい限りですね。


――――――――――---‐640字・……投稿しようと思ったらウインドを消してしまい百字ほどどこかに行ってしまいました。残念!

よし完成!と思ったところで何と!

保存しないでウインドを消すというポカをやらかし、書き直した内容が何となく薄くなった気がします……スミマセン。

※その後にバックアップ機能があるのを知りました。残念!

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