?84……こっそり頑張ってみました! ☆★彡音
なかなか話が進まないのはキャラクターがしゃべりたいことを全部しゃべらせようとしている為です。
読みづらかったらスミマセン。
図書館で漢字辞書を開いた僕はまず、昨日の失敗した漢字を確認する事にしたよ。
漂宙土水に使った『宙』。
舞い上がって喜んだけど、すぐ霧散してしまったんだった。
意味は
『宙』
①そら。大空。
②限りなく広がる空間。
③時間。過去から現在、未来にいたるまでの無限の時間。
④ そら。暗記。暗記している。
つまり水は集まったはいいけど宙は散と同じく反発する効果だったんだね。
しかも意味からすると月属性に相性のいい字みたいだね。
次に漂気土水に使った『気』。
これも浮かんだけど、こっちは水じゃなく霧の塊みたいになっていた。
意味は
『気』
①くうき。うんき。すいじょうき。たいき。
②いき。呼吸。
③元気。活力。
④におい。かおり。気体。
どうやら気化してしまったらしい。
やっぱり行き当たりばったりの魔法はダメだね。
辞典を睨んでいると、机の上のオピのいる辺りからため息が聞こえた。
他に使えそうな漢字は……
『寄』
①頼ってよりかかる。身をよせる。
②ある方向・場所などに近づいて集まる。
③あずける。送り届ける。
これ、良いんじゃないかな?
試そうとお昼に噴水に出かけてすぐにジグさんに会ってしまった。
悪い事じゃないんだけど昨日の今日だし……ちょっと困っていたら寄ってこられた。
「体は治ったのか?」
「はい、休んだらすっかり。昨日はご迷惑おかけしました」
言うだけ言ったら意外とすっきりした!
ジグさんは仕事に戻り、僕は早速噴水横で魔法に挑戦!
土の【変化】で重力を無くして漂わせ、水の【吸着】で水を集めて手などに寄り添う事で移動を可能にする。
イメージでは上手くいっていると思う。
僕に【液化】を使えるほどの適性があれば土を使わない三字魔法に出来たんだけどね。
こればかりは仕方がない。
――――――――――---‐729字・該当する水魔法はそのまま寄化水です。
「じゃあ、いくぞ。漂寄土水」
(読みは同じでも漢字のイメージが違うのでちゃんと違う効果が出ます)
青い呼玉を手桶の水にかざすと、水の表面がうにょんと持ち上がって来たけどそのまま動かなくなった。
あれ?
もしかして僕の力が足りない?
でも桶から離れて浮かぼうと頑張っているように見える。
あ『寄』の効果が桶にかかっているのかも!
僕は手桶の水に指を刺すと、水に渦を作りながら上に持ち上げて行ってみる。
水は僕の指に巻き付いたまま桶から離れる。
やっぱりだ。
シュッと指を引き抜くと、水は回転を止めてもその場に漂ったままだった。
もう一回指を入れてそのまま横に指を動かすと、水の塊も一緒に動く。
これだよこれ!
これでやっと次の実験ができるよ!
そして鞄から取り出したのは固形石鹸!
僕が何とかギリギリ使える音の上難易度スキル【磁流】を海水に沈めた石にかけることで石は真っ白な結晶に覆われるので、その石を包む程度の量の川の水に沈めて結晶を溶かす。
出来た水と油を混ぜて、とにかく固くなるまで待つ。
それだけだけど、時間はかかっているよ!
その石鹸を漂っている水に手ごと突っ込み、中で両手をゴシゴシ。
次第に水が白く濁っていく。
「うん、水自体の変化に干渉は無いみたいだね」
石鹸を持っていた手を引き抜いて観察。
石鹸と手に着いた若干の水分は完全には無くならない。と。
もう片方の手を優しく抜こうとすると、水が付いて来る。
シュッと素早く切る様に抜くと離れる事は可能。と。
バッチリ条件通りの魔法が出来たみたいだ。
解除しないと消えないみたいだし、発動さえできれば時間を気にしなくて済むのが良い。
これは石鹸混ぜちゃったし、トイレにでも流しとこう。
公園のトイレで解除の棒を刺すと、水は落下しないで気化して消えた。
石鹸の香りも周りに広がった。
……トイレに来る必要なかったね。
ま、いいか。
その日一日公園のトイレの中が良い香りに包まれていたのは、森谷君のあずかり知らない事だった。
――――――――――---‐816字・音の難易度低は【負荷】中は【魅惑】です。




