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段ボールの底はどこですか?  作者: きりみっ
リルミド
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8……ファイさん包囲網

16、0125投稿初日ユニ数15人。1/31までのアクセス数31回、ユニ数20回。

17、0127投稿初日ユニ数27人。1/31までのアクセス数42回、ユニ数30回。

 しばらく見学していたが人によって運ぶ得意分野のようなものがあるみたいだと気付いた。

 腕の筋肉鍛えている人はやはり肩に楽々何個も担いで登っていく。やっぱり重い物運搬は得意みたいだ。

 足腰を鍛えている人は凄いバランスを駆使しで楽に運んでる感じがする。

 僕はどうだろう……何もないな。まあ、下っ端だったんだからこれからだよ、うん。


 夕方までいたが今日の馬車の頻度は三回だった。ペリーさん曰く『少なめ』だそうだ。

 そんなペリーさんに僕は即決出来なかった。

 『考えさせてください』だね。しかたねーなって顔してたよ。

 だって、明日からとか入っても相当の筋肉痛が目に見えてるし。決して仕事を選り好みしているんじゃないよ。

 準備は必要だと思ったんだ……でもお金ないんだよな~背負子しょいこどうしようか……


 そんな事を悩みつつ僕が向かったのは『クアスメイク』ファイさんのお店だ。

 段ボールを受け取りに来たのだ。


「いらっしゃいませ」


 そうファイさんの来客用の笑顔で出迎えられて、改めて店内を見回す。

 初めて見た時は並んだ服が目に付いたのでブティックかと思ったのだが、どうやら布を使った商品全般を扱っているようだ。

 ハンカチやタオルなどの小物から、布で作ったアクセサリーやバッグまで。

 もちろん布自体も売っていた。僕がひっくり返した木箱の中身も板に巻かれた布だった。


「先程は、ありがとうございました」


「いいわよ、あのくらい。箱を取りに来たのでしょ? 宿は決まった?」


「はい。『ウォールタワー』って所にしました」


「ああ、あそこの女将さんは料理の腕で旦那の胃袋捕まえた位だから料理はおススメよ。旦那さんが貴族の三男だったかで店の立地と家具もかなり良いわよ」


 どうやら当たり物件だったらしい。(笑)


「じゃあ、これが預かってた箱ね」


 僕の前に出されたのは段ボールと同じ形で同じ大きさの布のバッグだった。

 どういう事だろう?


――――――――――---‐780文字・クロスはちゃんと発音聞くとクアスに聞こえる


 僕の顔に困惑の表情が出ていたのか、ファイさんが目の前に置かれた段ボールと同系色の茶色の袋の中をめくって見せてくれた。

 中には安定の段ボール箱が鎮座していた。


「この箱、軽いけど脆そうだったからバッグに入れてみたの。どうかしら?」


 珍品扱いらしい段ボールを人目に晒さずに済むのはとても嬉しいんだけど……


「僕、このバッグの代金払えないんですよ?」


「今は。でしょ?」


 僕がペリーさんのとこに行っていたのを知っていたらしい。

 一体どこから情報を……侮れないのか? この人が?


「入り用な物があるなら、ツケで用意を手伝ってもいいわよ?」


 世話好きなのか、商魂たくましいのかわからない人だ!

 でも、お願いします!!


「任せなさい!」


 あのですね……胸を張らないでください。

 目のやり場に……ってまさか、わざとなのか?

 ……ここは困るけど嫌じゃないのでスルーで行こう! 僕は心の中で誓った。


「それで、何が必要なのかしら?」


「軽くて頑丈な木の枝ですね。出来たらL字型かコの字型をしてると助かります。それと板と紐と大きな鞄用の取っ手でしょうか」


「何かを作るの? 買えないもの?」


「買うと高くつくと思いますし、好みの形が無いかもしれません」


「そう。それは何?」


背負子しょいこです」


「薪集めとかに背負って使う台の事ね」


 名前と材料を聞いてファイさんはおおよその形を想像しているようだった。

 僕としては明日中には何とかしたいところなんだけどな。


「サイズはこの箱がはまる大きさかしら?」


「はい。出来れば」


 僕が形を説明しようとしたら、ちゃんと紙と鉛筆を持って来てくれた。

 鉛筆あるんだ!

 確かグラファイトって炭素の塊を粉にして粘土を混ぜて焼き固めるんだったかな。

 この鉛筆は木の代わりに紙でくるんであるけど、、減ったら紙をめくれば使えるから簡単だね。


――――――――――---‐744文字・ここで重要なのは鉛筆!

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