か68……相性診断は占いみたいなものだとわかっていても気になるよね
ただの相性診断だとわかっているのに、何だかドキドキするね。
僕の想像だけど、あの魔法の『木』の部分を『音』にしたら生き物の相性も調べられそうな気がする。
例えばオピと僕とか……と思ったけど、最悪とか出たら困る。これはやめといた方が良いね。
しばらく眺めていると次第に光を放つ板が減っていき、一つだけになった。
リーフさんがその板を拾い上げると光は消えた。
「これ持ってて」
木の板を僕に渡すと他を片付け始めるリーフさん。
それを眺めつつ、あれ?と手にした板を見る。
優しい香りがする。
もしかして香木?
煙のアロマテラピーと言われるお香的な香りだね。
誰でも知っているものだと仏壇のお線香かな。
知ってる人がいるかわからないけど、お葬式とかのお焼香の細かいチップも香木のはず。
香木でなくとも木の香りは人を癒すよね。
ヒノキのお風呂が好まれるのが良い例だね。
でも香木ならお値段が張るかも知れない……覚悟はしておこう。
この木をU字型に加工するのか~加熱処理してる間、良い香りが工場中に広がりそうだね。
想像したらかなり緩い光景だった。
作業効率が下がらない事を祈るよ。
「使う木の相性がいいと良いスキルが付きやすいのでオススメだよ」
「それは少し楽しみですね」
「組み立ては固有道具だから君がやってね。ここで組み立てるならサポート位は出来ると思うよ」
「それは助かります」
「指導料は取るけどね」
「失敗して材木を無駄にするよりマシです」
高い香木を何回も買えるかって話だよ。
そんな欲深い話は口にはしないけどね。
まずは金額交渉から。
「修理に必要になる量だと、材料費はいくら位ですか?」
「加工賃・指導料込みで小判貨六枚でいいよ」
……相場がわかりません。
――――――――――---‐701字・小判貨一枚=約1000円
もともとの背負子の材料が炭にするだけしか使い道がなかった木材だから、すごく高く感じる。
でも知らない技術を教えてもらうセミナーに参加すると考えると、そこまででもないかな?
うん。そう思っておこう。
「じゃあ、それでお願いします。また修理するときの為にしっかり教わります!」
「ん~ぼくのライバルにでもなろうって感じの気合いだね」
リーフさんに苦笑された。
でもここで僕に出来る事は覚える事しかないからね。
「曲げ加工が出来たら僕のお世話になっている『バジェット』って宿に連絡をお願いします」
「『バジェット』ですか?」
驚いた顔のリーフさんが聞き返してきた。
動物嫌いかと思ったら、集めようと成長待ちしてた材料の木材によく獣のひっかき傷やら皮を剥がされるやらの被害があるのだそうだ。
それで爪のある動物は嫌いなのだそうだ。
あ~看板動物が狼だったもんね。
小動物は嫌いではないって。
良かったね、オピ。
加工をお願いして宿に戻ると、今日も水を動かす特訓。
動かすスキル【吸着】は難易度低だから少しは使えると思う。
属性を測った時も才能無しとは言われなかったし、少なくても皆無ではないはずと信じてる。
手の平に青い呼玉を乗せて、水がくっついて集まることを意識しつつ桶の水の中から手を持ち上げていく。
呼玉の周りに水がまとわりついた水まんじゅう。
良かった。
僕にもここまでは出来るみたいだ。
これが野生に発生するとアバの元だけど、人工的に作るぶんには命が生まれたりしないのが触ってみたら自然にわかった。
あったら困るよ。
大きさは僕の希望通りのビーチボールサイズ。
桶の水がほぼくっついて来た。
後はこれをどうにか浮かばせる事を考えないと。
――――――――――---‐707字・極小でも生活に支障が出ない規模(火は例外)




