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段ボールの底はどこですか?  作者: きりみっ
ジルミ
65/187

こ65……戦闘シーンです

「皆と同じでいいです」


「そうか? それで良いならいいけどよ」


 これが日常になったら仕事がしづらくなる。

 ホッとしていると二回目はどうするか聞かれた。

 ここで尻込みしていたら仕事をしたくなくなりそうだし、このグループでもう一回行くことにした。


 二回目が終わったらお昼にするらしい。

 人付き合いは大切だね。


「一緒に来るか?」


「おいしいお店なら教わりたいです」


 そうして出かけた仕事二回目の川辺にアバが出た。

 森の中の小川にいる青いのと違って透明感の少ない青緑色だね。

 川の藻や海苔でも食べているような色だね。

 ……薄切りにして干したら海苔になるのかもしれない。


 リーダーが様子を見に向かって行ったから荷馬車の傍で妄想していると、呼ばれた。


「お前、倒してみろ」


「はい?」


 まるでキリトピオルさんのような無茶振りだね。

 あの二人はその後どうしているんだろう……ルバラートに着いたらあっさりさよならだったし。


 で、仕事中に出たモンスターの討伐は、呼玉を納めて報告すると報酬が少し発生するらしい。

 残った本体はもらっていいんだって。

 これがボーナス?

 求人の説明では良水を運ぶとボーナスが出るはず……別口かな?


 僕の得物が棍棒とナイフだと知ってリーダーに「撲殺派か」とつぶやかれた。

 仕方ないでしょ、切り口が裂けて血がドバが嫌いなんだから!

 口には出さないけどね。

 でもアバなら捌くのが気持ち的に楽だから任されても大丈夫。


 近付いてバットを振る様に殴りかかってみるが、やっぱり一回では思ったほど凹まないね。

 と思っていたらアバが殴った部分から上を自力で縦長にして頭突きをしてきたので慌てて避けた!

 おお!

 人の多いとこのアバは迎撃もしてくるのか。

 森のはジャンピングのしかかりと取り付きだけだったから新鮮だよ。


 ――――――――――---‐723字・大きな川のアバ登場


 さっきのは走り様の振り抜きだったから着地の足首を横に捻ってブレーキにすると、頭突きを棍棒で払いざま遠心力を利用して低い体勢から動いていない部分を殴りつける。

 あ、動いている部分が大部分だったみたいで、足払いみたいになったのかな?

 アバが頭を地面に落とした。


 それが分かったので近寄って、表からも見える呼玉の位置に棍棒を振りおろしてから凹みが修復されないうちに同じ位置に棍棒を突き立てて足で押さえつける。

 けど棍棒はアバの弾力のせいで呼玉にすり抜けられてすぐ横に刺さった。

 うん、予想通りのスゴイ弾力だね。


 棍棒まで跳ね返しそうだよ。

 押さえる手を右から左に変えて右にナイフを構えると、押さえられているので横に逃げられない呼玉に向けて突き入れ、切り開き気味に呼玉を刃先で引っ掛けて表面に向けて抉り出す。

 僕の体重をかけても暴れるけど、前の経験で急がないと再生されるのが分かっているので、さっさと取り出して離れる。


 少し待っていると動かなくなった。

 上手くいったみたいだね。

 見てた皆も、拍手するではないけど、納得と言うか満足げな顔をしていた。


 良かった。

 恥ずかしい仕事ではなかったみたいだ。

 アバは採集用の袋に入れて置いて背負子の上に。後で解体しよう。


 その後は一回目と同じように水を荷車の上の樽に詰めていき、押したり引いたりで運ぶことになる。

 そんな中、リーダーが今回だけ力のある者達に一つずつ樽を背負って運ぶように提案していた。

 皆即座に取り分を計算したらしく、否は無かった。

 僕も一つ運ぶよ。


 ちなみに樽二十六(荷車)+四(背負い)×単価四ダル=百二十ダル÷六人=一人二十ダルです。


 今回は試験的だから今後の他のグループではわからないけどね。


 ――――――――――---‐723字・リーダーがやり手

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