6……キャラバン観察そして国
12、0117投稿初日ユニ数16人。1/31までのアクセス数32回、ユニ数21回。評価6点
13、0119投稿初日ユニ数19人。1/31までのアクセス数37回、ユニ数23回。
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なかなか話が進まないのはキャラクターがしゃべりたいことを全部しゃべらせようとしている為です。
読みづらかったらスミマセン。
……対照的に大部屋は賑やかだった。
筋力トレーニングに励む人、何か食べてる人、談笑する人、何かゲームに興じる人など。
ペリーさんが入っていくと「仕事っすか」と立ち上がろうとするが、ペリーさんは違うと断りを入れて僕を前に突き出して見せた。
え、ちょっと! 僕は生贄か何かですか?
がたいの良いお兄さんたちが珍しそうに僕を見てくる。居心地が悪いです。
ここはやる気の見せ所だね……僕は見学に来たことを告げて頭を下げる。
「今日一日お邪魔します」
あいさつをすると皆さん軽く「おうっ」だけでそれぞれの場所に戻っていった。
何とか注目の的から脱したようだ。
ほうっと息をつくとペリーさんがニカッと笑って、僕の頭をポンポンと叩いた。
やっぱり試したんですね。ペリーさん。
「あと一か所見張り台が上にある」
一階に下りる階段のある踊り場の壁に梯子が付いていて、ペリーさんは上を指差す。
外から見たら三階建てだったなと僕は思い出していた。
何で梯子なのか聞いてみたら、もともと二階建てだったのを増築したんだが予算の関係上という事らしい。
ちょっと会社的に心配になってきた……
それでも見るかと言われたら、僕の返事はYESです。心配は少ない方がいい。
「ここで随時塀の外を監視して馬車が見えたら皆に前もって知らせるようになってる」
「社長がここに来るなんて珍しいですね~」
登ってみたら僕くらいの体格の(つまり小柄な)少年がいてペリーさんに悪態をついたが、僕を見て「おや?」って顔をした。
「求人見て見学だと」
「こんにちは。お邪魔してます」
「そうなんだ~仲間になったらよろしくね~」
何だか軽そうな笑顔だ。
でもすぐ塀の外へと目を向ける仕事に戻った。責任感はあるらしい。
「社長~見えました。キャラバンです!」
なんてタイミングが良いんだろう。
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「おおっなかなかいいタイミングだな。旗印は見えるか?」
「赤地に二つ星……カ(か)国の穀物行商です~」
「わかった。寝てる奴らを叩き起こす!」
ちょっと怖い笑顔になったペリーさんが梯子を降りていく。
僕はどうすれば……
呆然と立ち尽くしている僕を見て、見張りの彼が手招きした。
「今、梯子降りてったら踏まれるから止めといた方が良いよ~ここからでも店の前が見えるから~窓から顔出して皆の動きを見てるといいよ~」
この間延びしたしゃべり方と軽そうな笑顔は、一応好意的なもののようだ。
まあ僕の自己判断だけど。
「あの……聞いてもいいですか?」
「答えられる事ならいいよ~」
「カ(か)国ってなんですか?」
「ほんとはカルルヒって名前の国だよ。リルミドから見て南の方にある国だよ~おれは行った事ないけどね~」
「へ~省略してるんですね」
「まあ~どこの名前も省略が多いかな~
リルミドはリ国だし
カルルヒはカ国、
シルムはシ国、
ジルミはジ国、
ティルダはテ国、
ゼルカはゼ国、だね。
ちょっと昔はもう一つ国があったけど、無くなっちゃったのは知ってるかな~?」
「いいえ。……世間に疎くてスミマセン」
「まあ国規模の事件だって言っても~おれら庶民の生活にはあんまり変化なかったしな~」
この世界を知らないからごまかした僕の言葉に疑うことなく彼はウンウンと頷いていた。
「でも話しぶりだと君は難民じゃないんだね~?」
「難民……ですか?」
「今話した無くなった国の人達が、黒とか紫とかの暗めの髪色をしてたからね~かな~って思っただけ~。気にしないで良いよ~」
「僕はその難民とは違うと思います」
そこは当然否定だね。
でも今の話で少し気になったことを聞くことにする。
「もしかしてですが、リ国の人は緑の髪の人がが多いんですか?」
「ん~橙色から緑色の間の色がほとんどだね~」
――――――――――---‐751文字・キャラバンの旗解説はあとがきで
※行商キャラバンの旗印解説。
各国の色の生地に星が描かれている。
数で何の行商かわかるようになっている。
1、鉱物・貴金属
2、穀物・作物
3、糸・生地・紙
4、木製品
5、金属製品
6、薬
7、その他色々・屋台販売