で51……モフモフの為に魔法作成
なかなか話が進まないのはキャラクターがしゃべりたいことを全部しゃべらせようとしている為です。
読みづらかったらスミマセン。
内容の改定の為に48~50話を割り込み投稿しています。
そうそう、ジルミに入った時に空気が違うって思った。
湿度が高いって言うのかな?
ジルミはこの世界の大陸中で一番大河が多くて水の精霊が守護者に着いているらしいよ。
機嫌を損ねないように水を汚さないように気をつけているそうだ。
そう説明されながら今日の夜営地で食事の準備を手伝っていると、料理長が林の暗がりを見つめていたので僕もそちらを見ると何かが察知に引っ掛かった。
「ホー! ロウ! 向こうから敵だ!! 鍋を守れ!」
言われた見習いの二人がまな板を盾に持ち替え、鍋の乗ったかまどと林の木々の間で構える。
まるで警察の機動隊のようだよ!
「モリヤは俺の横だ!逃げるなよ!」
「怖いので逃げれません!」
かまどの前に立つ料理長の後ろに隠れて様子を見る。
ガサガサガサ
林の下草を鳴らして何かが近付いて来るが姿は見えない。
どうやら草よりも背の低い奴、しかも集団みたいだね。
注意して見ていると先頭が姿を現す。
えっ!?
テールラビットだ!
見覚えがあったので、ちょっと気を抜いたら次々と押し寄せてきた。数の暴力!!
って言うか、こいつら群れる生き物だったのか?
前に戦った時は運が良かったんだね。
しかし何でこんなに押し掛けて来るんだろう。
「コイツらはな熱を含んだ炭が大好物なんだ」
「ええーっ!?」
「ほっとくとかまどに飛び込んで炭を盗んで行くんだ」
「何ですかそれ! 雑食にも程がありますよ」
「料理作りの天敵だ。気張って動け!」
「「はい!」」
見習いのホーとロウが元気に返事をしてスリコギ棒が巨大化したような武器を振り回す。
見守っているうち料理長に聞いた話では、熱を食べると毛色が良くなるので、人や動物などの体温に引かれる性質があるとか。
もともと火属性なのだが、食生活で木と土に偏ったらしい。
――――――――――---‐726字・テールラビットは面白生物だった!
飼い慣らせば種火起こしに役立つけど集団で移動する為に捕獲はなかなか難しいとか。
あーっ!
そうなら、あの時一匹に遭遇した方が珍しかったんだね。
もったいない事したな。
でもあの時はまだ属性も何もわかってなかったし、仕方ないよね。
「一匹の強さは何て事ないが、押し切られるなよ!」
「「はいっ!」」
……捕まえてみたいな~。
でも攻撃的になっているうちは僕より強いと思う。
通常でもわからない。
まずは動きを止めないといけないね。
僕に出来る拘束術は【影動】しかない。
速度を補うには待ち伏せが必要だね。……群れの側面から影を伸ばして踏まれる状態にしてつかんでひっぱるか……
でもなついて欲しいから使役スキルを組み込んだ方がいいかもしれない。
確か音属性だから僕にも何とか使えるはずだ。
二つを平行発動させる事が必要になってくる。
でもそれなら合成魔法を作れば一つの工程ですむかな?
この世界はこうして使い勝手のいい魔法を作るんだろうなぁ……とか思いつつ一発勝負に出る為に頭の中で一番しっくり来る漢字を考える。
月属性の【影動】で音属性の【魅惑】を使うから月音は必須。
(主魔法が後に付く並びです)
捕まえるから縛かな?
でも強制じゃなくなついて欲しいから強い字はやめたほうが良いかも……
じゃあ包かな?これも檻っぽいなぁ……
あ、触なら触るって撫でる感じだし、影で撫でて音魔法の接触で表層意識と触れ合えるかも♪
字数が増えれば効果を増やせるけど、制御に難が出てくるらしいので合成魔法だけど三文字に抑えたよ。
よしこれで決定!
出来立ての一発勝負。地面の自分の影に手をつく。
「触月音!」
目に見えて動かすのは影だけど、その影に乗せるのは音属性の使役スキル。
――――――――――---‐737字・合成魔法作成。
モフモフの為なのか、火種の為なのか(苦笑
見習いの名前は勿論「琺瑯鍋」が語源です。ガードが堅いのです!




