5……トランスポート見学
10、0113投稿初日ユニ数39人。1/31までのアクセス数78回、ユニ数49回。
11、0115投稿初日ユニ数28人。1/31までのアクセス数46回、ユニ数35回。
ちなみに小貨1枚は100円くらいの価値らしい。
5枚だと500円か……少なめだけど、頑張って回数で稼げばいいかも。
僕は「まずは現場を見に行ってみるといいですね。」と言う『ゼネラル』さんの勧めで、街の馬車の発着所に来ていた。
『トランスポート・ペリー』
ここらしい。
今、馬車はが来ていない。
ということは待機している人達がいるはずだ。
「ごめんくださ~い」
入口のドアは閉められていたので、そうっと開けて中に声をかけてみる。
入ってすぐの部屋には誰もいなかった。カランと上の方で音がして、見上げてみるとドアの内側に大きめのベルが付いていた。
呼び鈴かな?試しにドアを振ってみるとカランカラン部屋に大きな音が響いた。
「いらっしゃい!!長旅ご苦労さんです!!」
音を聞きつけてドタドタと足音とともに元気なおじさんが出て来た。
驚いてちょっと引いた。
「あれ!? ドア開けたの君かい?」
「は、はい。仕事の見学できないかな~と来てみたんですが……」
「もしかして求人見て来てくれたのかい?」
おじさんの目が獲物を捕らえたように輝いた。
いやあの……怖いんですがっっ!!
僕の怯えた様子に、おじさんが何かしまった!という顔をした。
「ああ、今日は見学って事だよな。大丈夫大丈夫」
なだめるように言われて、僕は顔に出ていたのだと気付いて気を引き締めた。
会社見学なんだから平常心平常心。
「すみません。求人を見たんですが、僕の職業はポーターなのでそれにちなんだ仕事を探してまして、この町に来たばかりで地理に疎くって……それでも出来るのか。と、どの位の仕事量なのかな。と、日銭稼ぐくらいにはなるのかな。という心配がありまして伺いました」
志望動機と労働状況の確認を簡潔に伝えるのは大事だよね。うん。
僕が出来るだけハキハキと話すとおじさんは面白そうなものを見た顔をしていた。
いったいどういう感想を抱いたのだろう?
――――――――――---‐776文字・何とか⑩まで来ました。
内容的にはあんまり進んでいませんね。世界観の説明はモリヤがもう少し慣れてきたらですね。
「僕、何か気になる事を言ったでしょうか?」
心配になって見返すと、おじさんはいやいやと否定した。
でも表情は変わらない。
「いや、何、まだ小せーのにしっかりしてんなと思っただけだ」
「そうでしょうか?これでも18才なんですが」
大学? 何それ。お金になんないなら行く必要ないでしょ。
僕はそう判断して高校出てすぐ就職したのだ。
高学歴はモテるとか就職に有利とか言われるけど、選り好みしなければ仕事はあるのだ。
別に若いうちからモテなくて良い。金のない高学歴ほど避けられるはずだ。
まずは稼いで恋愛はそれからで充分……そう思ってたんだけど、今の僕は一文無しだ。
だからまずは働かないと!
張り切って告げた僕におじさんは怪訝な顔。
「小せー」
「それは認めますが、背が低いと雇ってもらえないんでしょうか?」
「うちは力仕事なんだが?」
「知ってます。ちゃんと求人を見て、窓口で内容を確認しましたから」
「……わかっててやってみたいってんなら、まあ今日の中番と夕番を見ていくといいさ。今は馬車が来てないから待ち部屋の方見てみるか?」
「はい! ぜひお願いします!」
僕が被せるように返事をすると、おじさんは苦笑した。
そして自分の名前がペリーだと教えてくれた。店長さんでした。
店長のペリーさんに付いてカウンターの奥に入れてもらう。
あ、結構奥行きがあるみたい。
「一階は応接室と事務室兼社長室。それと個人のロッカーに仮眠室だな」
事務室には眼鏡のお兄さんがいたが見学だと聞くと軽く頭を下げて来たので会釈を返しておいた。
奥も見せてもらい、また事務室前の階段まで戻ってくる。
「二階が待ち部屋だ。一人部屋が良いって奴もいるから小部屋と大部屋がある」
空いてる小部屋の中はベッドと椅子があり、壁に付いた板を外すとテーブルになるように作られていた。
狭いビジネスホテルのような感じ。
二時間ひたすら待つこともあるんだから過ごしやすくしてるんだろうな。
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