表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
段ボールの底はどこですか?  作者: きりみっ
リルミド
43/187

ボ43……無断乗車

投稿を忘れました。スミマセンっっ

「僕って魔法とか使ったことないんですが、力を注ぐコツとかありますか?」


 僕が言うと二人が目を瞬いて顔を見合わせた。


「魔法を使わない生活なんて出来るのか?」


 キリトピオルさんが聞き返してくるが僕は頷く事しか出来ない。

 料理は買って食べるし、風呂は風呂屋だし、洗濯も大物は洗濯屋に出すし、夜更かしは基本しないしなぁ。

 あ、仕事で遅い時は一緒の人が灯り持ってたしね。

 無くても不自由はなかったよ。うん。


 そんなものかと二人は渋々?納得して説明してくれる。


「よく使われる例えだと、体温を星の力に見立てて、熱を体外に出すというのがあります。呼玉でも使う方法なので覚えておくといいですよ」


「はい。やってみます」


 熱を移す。夜鏡でも使った方法か。

 つまり温めればいいんだね。

 ………………


「モリヤくん。もういいですよ」


 リィシフルさんの声で、力を込めるためにつぶっていた目を開ける。

 !!!


 僕の目の前に光る物体が!

 ……あ、そうだよ、光る石だよ!

 勝手に驚いて損した。


 そうしてマジマジと自分の手の中の光を見る。

 基本色は薄い紫色。でもよく見ると円周部分は薄い黄色に見える。


「月属性……そして少し土でしょうか」


「これって二種類しか出ないんですか?」


「そういう訳ではないですが、体に合った属性は扱いやすいのでこういう形で現れやすいんですよ」


「しかし、月か。珍しいな。何かスキルは使えるのか?」


「ん~ここで使えそうなのは、これでしょうか」


 僕は、光で馬車の壁に映った自分の影を振り向き、動かしてピースサインを作らせた。

 もちろん僕自身は手を動かしていない。


 ついでに一緒に影が出来ている馬車の中に置かれた鞄の一つを影だけでつかんで持ち上げる動きをすると、置かれた鞄が影に準ずる動きをして宙に浮いて、放すと床に落ちた。


 ――――――――――---‐731字・スキル【影動】初披露


「これは傍に影が出来ているもの限定の操作ですけれど」


 ここまで出来るようになって、やっと影室を使えるようになったんだ。

 修練は欠かさないようにはしてる。


「うまく使えば高い木の上の果実とかも採れますよ」


「ほう~重さとかはどうなんだ?」


「今のところは僕が持てる重さまでですね。もしかしたら修練次第で強くなるかもですけど」


「これなら狩りで獲物を捕縛するのにも使えそうだな」


「う~ん、そうかもしませんが動いてる敵に高速で襲い掛かるまでの錬度がないですし、途中で僕との間の影が切れると効果が無くなるのが難点ですね」


「そりゃあ、影だからだな」


 そんな雑談をしていると、外から呼ばれた。

 光が見えたからいるってわかったみたいだけど、護衛は集まれって。何だろう?


 キャラバンの全員と護衛の位置を確認して、気配探知の高い人が不審者を発見したらしい。

 しかもその人物がいるのは食料馬車のほろの上と言われて驚いた。

 気配察知覚えたつもりだったけど、まだまだだったみたいだ。


 でも無断乗車? この場合どうなるんだろう?


「ほろの上って危なくないんですか?」


「商隊長の許可が取れれば乗ることは可能だな。雨風に耐えて食料持参ならタダのはずだ」


「そうだったんですね?」


 キリトピオルさんの話はわかったけどビスコースさんが知らないってのが問題みたいだ。


「今晩は遅いし、護衛の身軽な人が様子を見るという事で馬車に行っているらしい。あ、戻ってきたぞ」


 どうやらほろの上の人はすでに寝てしまっているらしい。

 図太いね。(苦笑)

 キャラバンに積極的に害意を与えようと言う輩ではないと判断され、確保は翌朝にとなった。


 なぜすぐの確保でないのか、その時の僕はわからなかったが、キリトピオルさんには朝一で起きといてくれと言われた。


――――――――――---‐728字・ローブの人初日で発見される

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ