段27……バイト本契約
ここからはほぼ4日に一度の更新になりそうです。
気長によろしくです。
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なかなか話が進まないのはキャラクターがしゃべりたいことを全部しゃべらせようとしている為です。
読みづらかったらスミマセン。
「そう言う訳で待ち時間魔法の本が読みたいので図書館に行ってきていいですか?」
「ホントの事だったのか?」
僕にお願いされてペリーさんが驚いていた。
そうなんですよ~(笑)
「それはわかったが、朝番に入れたから八時までは待てないか?
昨日は時間をちゃんと教えていなかったな。三交代制で、5-6,11-12,17-18、7-8,13-14,19-20、9-10,15-16,21-22で、深夜はやっていないな。大丈夫か?」
「なるほど。間の時間で食事とか休憩とか出来るんですね。じゃあ、今日はこのままお願いします。あと待ち時間でなくても店に来ててもいいですか?」
「そういう奴には個室を貸し出す。ドアノブに何時からの番か札をかける事になっているから声掛けの見分けは付く。緊急の場合は割増で手伝いをお願いする事もあるがな」
「わかりました。じゃあ個室を一つ貸してください。今のキャラバンは割り当て終わりですよね?」
僕は周りを見回し、ほぼ荷台が空になった馬車達を確認する。
ペリーさんも頷いた。
「そうだな。その間に仕事についてもう少し話してやろう」
僕はペリーさんに応接室に通される。
来客用の柔らかいソファーに座っているが、目の前の低いテーブルに示されていたのは仕事のローテ―ション表と賃金の契約書だった。
「まずは読んで確認してくれ。双方の合意は必要だ」
「はい」
僕は契約書を手に取って読み始める。
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三交代のローテ―ション制。
一日の労働時間は六時間。フルタイムではなく飛び石勤務。
キャラバンが来た場合の配達分は歩合制。一束小貨六枚。
待機時間は時間制なので休暇を取る場合は申請が必要。時間給小貨三枚。
労働時間以外に個室を使用する場合は一時間小貨一枚。前払い。
臨時の仕事が入った場合は払い戻される。
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――――――――――---‐757字・こんなシフトの仕事ってホントにあるのか?
「……これで待ちだけで個室使うと小貨八枚にしかならないんですね」
「まあな。だがキャラバンが一回も来ないって事はあんまりないぞ」
「でも、ローテ―ションによっては当たり外れもありますよね?」
「その時は使われるの覚悟で大部屋か、他の事で時間つぶすかだな。個室にこだわることはない。店の横にテーブルを置いてそこにいる奴もいる」
「皆さん何とか手取りを増やそうと工夫しているわけですね」
ふむふむと契約書を見て頷いていると、ペリーさんがペンを差し出してきた。
ああ、読むだけじゃダメだよね。契約書なんだし。
「それで良ければ、サインして母印を押してくれ。ああ、インクなしでもちゃんと押せるから押し当てればいい」
「はい。大丈夫です」
僕がサインしていると、街の中に時刻を知らせる鐘の音が響いた。
鳴らし方にコツがあるらしく、五を知らせるカコンと一を知らせるカンの組み合わせで聞き分ける。
今のは八時の鐘だ。
「丁度良いタイミングだな。図書館に行って来るといい。次の仕事は十三時からだから昼食取るのも忘れるなよ」
ペリーさんに朝番の分の報酬をもらい、促されて発着所を出た僕は改めてガイドMAPを開いた。
図書館の場所は……役所の上の方か。発着所は平地の一層目にあるから、かなり登らないと行けないな。
大事な建物は高い所に作る。盗難予防には良い設置だ。
町長の屋敷なんか一番の高台だ。庶民には関係ないけど。
そんな高台に登り目的の図書館に付くと、時間がもったいないので受付にいた人に直接本の棚を聞いた。
魔法の基本の教本は確かにあるようで、なぜか絵本コーナーに案内された。(笑)
魔法教本は学校に行ける位の子供なら小さい頃に読む物なんだって。
すみませんね~こっちの学校に行ってなくて~。
――――――――――---‐720字・バイト契約。契約用紙も特殊。




