26……背負子は土属性
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後はちゃんと運んで見せて納得させるだけなんだから、定数の七束頂ける僕としては万々歳だよ。
「ありがとうございました」
空の背負子を背負った僕が頭を下げると、態度で示さないと最初は信用してもらえないってのは辛いな。と苦笑いしながらお兄さんは「ホントに運べるのか俺も見てみたい」と言い出した。
お兄さんにも信じてもらえてなかった!! なってこった!
身軽になったお兄さん達の大きな歩幅に合わせて、僕は駆け足で馬車まで戻る。
「主人。こいつの背負子にさっきと同じく鍋を七つ積んでくれ。その他の分は俺達で運ぶ」
「わかりました。では残りの配送分をお任せします。そこの君は背負子をこちらに」
「はい!」
僕が馬車に対して背中を向けると、向こうから歩いてくるペリーさんの姿が見えた。
向こうも僕の姿に気づいて手を振っていた。
「ご苦労さん。今更だが来てくれて嬉しいぞ! 俺より先に商人に捕まるとは思わなかったがな」
近づいてきたペリーさんが大笑いしながら僕の肩をバンバンと叩く。
痛いです。
「そういえば賃金が上がってましたよ。どうしたんですか? と言うかあの金額で雇ってもらえるんですよね?」
「最近、領地境や国境の砦の壁に突撃して穴をあけるモンスターが大量発生してな。
その資材の運搬にうちらのような街中の運搬業者まで借り出されているんだ。
それで街中の方が人手不足って事で少し頑張ってみた」
「それを聞いて安心しました。頑張るのでよろしくお願いします」
「頑張るのは良いがちゃんと交替で休みは取れよ。倒れたら何にもならん」
ペリーさんは、話す傍で背負子に鍋が積まれていく様子にそう言った。
チラッと聞いたら砦への約二十kgの運搬賃金は危険度込みで小貨十五枚だそうだ。
町仕事だからこれ以上の賃上げは無理かも。上げたのがペリーさん頑張った!って感じた。
「はい。わかりました。シフト作ってくださいね。僕は続きの配達に行ってきます」
――――――――――---‐792字・バイト決定
僕は積み終わった背負子を背負って、再びお兄さん達と雑貨屋に向かって歩き出した。
やっぱり軽く運べる!(背負子最高!)
今度は雑貨屋の店長も納得してくれて、合計十四束分ハンコをもらえた。
そして、馬車の発着所に戻ったらキャラバンの商人さんがあごに手を置いて僕を凝視してきた。
「何でしょう?」
何だか居心地が悪い感じがして問いただすと、キャラバンと契約しないかと持ちかけられた。
それを小耳にはさんだペリーさんが慌てて飛んできた。
「やっと入った従業員を引き抜くのはやめていただきたい」
それもそうだけど、自分の身を守るすべがまだ無い僕では、キャラバンに入って町の外に行くのはハードルが高い。
イフェリオちゃんと森に行っただけで高いと思ったハードルを上げないでもらいたい。
何でそんな事を言い出したのかと思ったら、商人の一人が僕の様子が気になって背負子を鑑定したらしい。(人は任意でないと見れないんだって)
そしたら僕の固有道具になっている上、土属性の重力軽減スキルが付いていたらしい。
土属性……無意識だろうけど、おそらく組み立てや面取りに持ってるナイフを使ったからの可能性が高いと思う。でも、運ぶのが軽かった理由がこんなところで判明!
荷物持ちに良いのだろうが、全力で遠慮したい。
キャラバンにとっては【夜鏡】の次に使い勝手の良いスキルらしい。
僕としてはそっちは自力で覚えたいね。
「あの、まだ僕は自分の属性制御の勉強も出来てないので、キャラバンに入って町の外に行くのはハードルが高すぎます。すみませんが御遠慮させていただきます」
そう僕が言うと何とか引いてもらえた。
残念な事に、見た目が小さいので既に成人しているとは思われなかったみたいだ。
――――――――――---‐712字・背負子の謎が判明!




