22……重油は鉱石油
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「ビックリしたけど、いい話を持ってきてくれてありがとう」
「うん!」
そして僕はニコニコのイフェリオちゃんから、ゼネラルさんに向き直る。
報酬って如何程かと思ったら、小貨300枚で小判貨30枚で角貨3枚。30000円相当だった。
なかなか♪
角貨は2枚にして残りは使いやすいように崩してもらった。
お金だ~! 待望のお小遣いGETだよ!
子供の護衛は結構大変で高値らしい。
イフェリオちゃん大人だったから僕は楽々でラッキーだったね。
「イフェリオちゃんのおかげですね。ありがとう」
僕が言うとイフェリオちゃんが二カッと笑った。
後で木材加工の代金を請求されるとは思わず、この時は素直に感謝した。
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戻って『クアスメイク』で集めた背負子用部品の確認。
L字型の棒、二本。
正方形の板、二枚。
細い枝、三本。
ファイさんに作ってもらった
太い組紐三メートル、二本。
肩掛け用帯、二本。
背面用の布、一枚。
以上。
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護衛がお金になったのを聞いてファイさんはナイフを買う事を勧めてきた。
「用意した紐を途中で切るのに必要でしょう?持ってないわよね?」
そう言われて、あ~と考える。そういえば僕の肩掛け鞄はどこ行ったんだろう?
流石にナイフは入っていないけど、100均で買ったミニソーイングセットにハサミ位は入ってたと思う。
え? 男が持つ物かって? 偏見だね。
一人暮らしなら、最低限ボタン付けくらいは出来ないと。
繕ってくれる人がいないんだからさ……。
……まあ、無いものは仕方ない。
オススメの鍛冶屋に連れて行ってもらった。
本当は材料は揃ったし後は宿に戻って組み立てようと思ったんだけど、調整もしたいから店で造るようにとファイさんに言われたので、一緒に行くことになった。
鍛冶屋『ヴァクツミット』
黒い金づちの看板が目印。
家具屋などの木工屋は斧とノミが看板に描かれているらしい。
オマケでいくと装飾品の職人の店は白い金づちが看板らしい。
――――――――――---‐808字・鍛冶屋の名前はそのまま英語の読みです。
「私もよく来るの。鞄とかにつける金属部品も説明するとキッチリ作ってくれる良い職人の店なのよ」
「ありがとうよ」
ドアを開けて入りながらファイさんが言うと、奥から感謝の言葉が届いた。
そこにはカウンターで売り物らしい盾を磨いているおじさんがいた。
何かツンとくる臭いがする。
僕が顔をしかめると、おじさんは武器を持ったことが無いだろう?と言ってきた。
「それとこの臭いに関係が?」
「これは金属製品の仕上げに塗る薬品の臭いだ。普段の手入れにも使うからな。臭いを嫌がるなら武器と無縁だったんだと知れるさ」
「これにはどんな効果が?」
「主な効果は水分を弾く事だな。水分が金属に染み込むと脆くなって壊れやすくなる。せっかく買ったのにすぐ壊れたら嫌だろ?」
僕は素直に頷いた。
でも臭いがキツイ……。
「ここは臭いがこもるからな。武器に塗った分はすぐ臭わなくなる。鉱石油はこんなもんだ」
鉱石油?
石から油が取れるのだろうか?
「名前は鉱石油だが、取れる場所は地面の下、石に囲まれるようにして埋まっている油だ」
石油じゃん! いや、この場合は重油かもしれない。なら臭いがキツイのも頷ける。
というかここでも重油の発掘とかやってるんだね。使い道は違うみたいだけど。
「貴族様向けに臭いを抑えた鉱石油もあるが、バカ高いぞ」
加工品を作る技術もあるんだね! 頼もしい!
あとで知るけど、貴族向けの鉱石油はベンゼンって名前らしい。つまり臭いは消えないって事だね。
「つい油の話になりましたが、僕はナイフを求めてきました。見せてもらえますか?」
「ああ、使い勝手や装飾なんかでかなり値段に差が出てくる。どの位が予算だ?」
「他の装備は買う予定が無いので角貨一枚までなら出せます」
――――――――――---‐705字・本当にこういう効能があるかは不明です。




