表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
段ボールの底はどこですか?  作者: きりみっ
リルミド
21/187

21……護衛報酬

3-3、0319投稿初日ユニ数14人。4/15までのアクセス数35回、ユニ数17回。

3-4、0321投稿初日ユニ数12人。4/15までのアクセス数24回、ユニ数17回。

――――――――――---‐

なかなか話が進まないのはキャラクターがしゃべりたいことを全部しゃべらせようとしている為です。

読みづらかったらスミマセン。

「もしかして薬草採集で何か不備でも?」


 丁寧に袋詰めしたはずなんだけどな。

 どこがいけなかったんだろう……僕があごに手を当てて考え出すとイフェリオちゃんが服の袖を引いて意識を引っ張った。


「薬草の納品はちゃんと出来たから大丈夫。今からの話はその前の段階の事みたい」


「前の段階……ですか?」


 よくわからないまま役所の『ゼネラル』の前まで連れてこられる。

 ゼネラルの受付は前と同じお兄さんだった。


「こちらの方ですか?」


 来ることが分かっていたらしく、イフェリオちゃんに向かって問いかけて僕の顔を見た。

 何だろう?


「はい。こちらのモリヤさんと一緒に森に出掛けました」


 ああ、採集に同伴者がいたかって事かな。

 ……あれ? そしたら報酬は折半になるのかな? もらう気はないんだけど……


「あのですね、薬草の採集でしたら受けたのはイフェリオちゃんなので僕は対象外で良いです」


 僕が説明の為に口を開くと、ゼネラルさんはちょっと首を傾げて違いますと首を振った。

 薬草の事ではないらしい。


「学生の野外実習は一人でこなすことが前提で、見合った求人を選びます。出来なくて困るような求人はこちらで止めます。今回も一人用の求人でした」


 それならよかった。子供のお小遣いをピンハネするような大人にはなりたくない。

 僕がほっとしていると、まだ話は終わっていないらしくゼネラルさんがこちらを見ていた。


「あなたがこちらのイフェリオさんと森に出かけたのは間違いありませんか?」


「あ、はい」


「薬草の採集作業もご覧になりましたか?」


「はい。とても手際が良かったです」(僕をこき使うくらい)


 言外は思うだけで言わないけどね。


「他にどなたかご一緒では?」


「いいえ。二人で行きました」


「採集以外に何か作業をされましたか?」


「もともと僕の木の枝の採集に付き合ってくれた形なので、枝の採集と加工をお願いしました」


――――――――――---‐764字・ゼネラルさん詰め寄る


「他には何かありましたか?」


「何か……ああ、テールラビットに遭遇しましたがイフェリオちゃんが作業中だったので、僕が何とか追い払いましたね。それで精一杯でしたが」


 僕がお恥ずかしながらと言うとゼネラルさんは首を振った。

 そして握っていた平べったい石をカウンターに置いて頭を下げた。

 えっ? 何?


「申し訳ありません。断りなく鑑定させていただきました」


「鑑定……ですか?」


「この石は周囲で発せられる嘘を鑑定する石で、今回はあなたが本当にイフェリオさんと森へ行ったのかの確認をさせていただきました」


「僕的には何でもないですが、どうしてそんなに慎重なんでしょう?」


「今回、同行者に報酬が発生するからです」


「えっ?」


 僕が首を傾げると、ゼネラルさんは学校での実地訓練を役所の求人を受ける事で埋めると言った。

 うん。それは知ってた。


 その際安全面を考えて一人では出掛けないように、求人を受け付けた時に注意するらしい。


「今回の受付の際にどなたが同行するのかを職員が確認しなかったようなのです。

 普通は親が付いていくものなのですが、報告の際に親で無い方が同行者だったとお聞きしまして、規約に従い同行者様に報酬をお渡しする事になり、その為の確認の鑑定になります」


「そうだったんですね。採集依頼が失敗になったのでなくて良かったです」


 ホントだよ。僕が一緒に行ったから失敗扱いとか勘弁して欲しい。

 ほっとしていると、ふとイフェリオちゃんが見上げているのに気がついた。

 なんかイタズラが成功したみたいな……良い笑顔をしている。

 もしかして……知ってた?


 目が合うと、いっそう口角を上げてきた。

 あ~、これはビックリさせたかったんだね。

 付いて行っただけで報酬とかそりゃ驚くよ。

 でも好意から来ているのがわかったから、怒る事もないかな。


「こういう話だって聞いてたの?」


 一応聞いてみたらコックリ頷いた。

 嬉しいでしょ? 嬉しいでしょ?って目が言ってる。(笑)


――――――――――---‐796字・イフェリオちゃん知ってた!


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ