13……植物一番! 家族が二番?
2-8、0217投稿初日ユニ数19人。3/13までのアクセス数51回、ユニ数30回。
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野菜って生えている状態に保つと長持ちするって聞いた事がある。
運搬するから鮮度は良い方が良いもんね。
10本一袋にしていく。
ここは固まって生えていたので二袋出来た。
端数になりそうな分は取らずに放置するみたい。
少し残すとまた増えるって自然の摂理を利用するんだね。
根っこは残してあるからそこからも芽が出るかもね。
「これで採集は完了!」
「これで終わりですか?」
「依頼が20本セットだった。続けるならまた群生地を見つけるか、探し回らないといけない」
「無理はしないって事ですね」
僕は出来た薬草の巾着を、背負ったままのイフェリオちゃんのリュックに立てたままの状態になるようにそっと入れる。
「あなたが森初めてだから」
「うっ……スミマセン~。でも一応僕は今日依頼人ですよ?」
「そうだった……すっかり先生気分。修正してメグルの木に向かおう!」
8才の子を先生気分にさせてたって……僕はどんだけ物知らずだと思われてるんだろう……確かに何も知らないから反論出来ないけど。
「イフェリオ先生って呼んだ方がいい?」
「いい……ごめんなさい」
イフェリオちゃんは恥ずかしいって顔で首を横に振る。
今の顔は年相応だ。むしろ羞恥をわかってるのが凄いと思う。
小学校1,2年じゃあ、よくわかんないまま突っ走るのもよくある事なのに、ちゃんと考えてるんだなぁ。
こっちの人は精神年齢が高いのかもしれない。
「僕の方こそ、からかってごめんなさい」
まあ僕が教わる方なのは確かだから、同年齢の扱いをしているつもり。
恥じらいからか足早に進むイフェリオちゃん可愛いではないか。
「着いた!」
前を行くイフェリオちゃんがさらに先を指差して駆け足になった。
しっかり付いていくと、さっき見たメグルの木より幹が五倍くらいありそうな立派な木が出迎えてくれた。
――――――――――---‐738字・12話まで書いて来て、これは『ファンタジー』じゃない!と考え直し『冒険』に切り替えました。
「今日は応えてくれてありがとう!」
イフェリオちゃんが元気に言うと目の前のメグルの木の葉がザワザワと揺れた。
おお! 目の前で見るとやはり迫力が違うっ!!
そのメグルの木に向かってイフェリオちゃんと二人で必要な枝について説明する。
理解するっていうんだから、ここは信じる一択でしょ!
イフェリオちゃんを介して聞いた処、
枝が込み入っている部分から選んでくれるらしく、そこまで登って目的の枝の根元に切り込みを入れれば、後は木自身が自分で痛く無いように折る。
と言う話だ。
木は枝を切られると切り口にかさぶたが出来る。
専門用語で『カルス』って言うらしいけど「人間と一緒なんだなぁ」って思ったのをちょっと思い出しながら、話を聞いただけの僕は下でオロオロしていた。
登っていったイフェリオちゃんが枝の先端~細い部分にいる為だ……落っこちないか?……大丈夫か?
真下に陣取って僕はいつでも落ちてきても大丈夫なように構えていた。
確かにこの木の太さから考えれば背負子に使えそうな直径三センチ位の枝なんて、上の方か枝の先の方にしかなさそうだけど……オロオロ。
そんな僕の上に枝が降って来た。
真下にいたから上手く受け取った形になったよ。
「ナイスキャッチ! バッチリ好印象くん」
なんか変な呼ばれ方した。
一応訂正はしておこう。
「森谷です」
見上げて無表情でつぶやく僕の目の前で、イフェリオちゃんはひょいと枝から飛び降りる。
思わずこっちの方が驚いて硬直しちゃった。
助けなきゃって動けるのはその後の話。でもそれはやっぱり杞憂に終わるんだけど(笑)
だってイフェリオちゃん、空中ブランコよろしく枝を伝ってすんなりと地面まで降りてきたんだから。
「地面に落として枝が折れたら台無しだった。だからナイスキャッチ! 印象度も鰻登り!」
凄いね~と素直に褒めたかったのにイフェリオちゃん樹木達への印象が第一で、僕の彼女の印象度は何か……だだ下がり?
ここにも何だかファイさんの面影がちらつくなぁ(苦笑)
――――――――――---‐814字・植物第一!




