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段ボールの底はどこですか?  作者: きりみっ
ジルミ
109/187

ど109……どうしようっどうしようっどうしようっっ

なかなか話が進まないのはキャラクターがしゃべりたいことを全部しゃべらせようとしている為です。

読みづらかったらスミマセン。

 僕はボーテックスに休暇届を出した。

 今回は会社に籍は残しておくことにしたんだ。

 ここの仕事は固定メンバーでやる仕事じゃないし、またこの街に来たら仕事してもいいなと思ったから。

 そう話したら僕が仕事に使ってた筒樽は持ってていいと言われた。

 ついでに「大きくなった姿を楽しみにしてる」って事務所の受付さんに言われた。

 ……僕は成人していないとまた(・・)思われていたのかもしれない。


「そうですね」


 僕も慣れたよ。

 いちいち否定するのも疲れた。

 受け流す方向で行こう。


 そうして大物は先生の影室に納め、食材もあらかた木箱入りで先生の影室に入れるという状況で、頼まれた里に売る商材を僕が持つことになったよ。

 主に背負子で。

 僕の夜鏡では、まだ段ボール箱が入らないので(空箱だけど)運ぶのに背負子は必須だし、木箱に偽装できるので見た目は平気だよ。

 何故か中に物を詰めようとすると僕に拒絶反応が出るのが不便ではあるかな。

 早く段ボール箱も影室に入れたい。


 そうしてトカゲに乗った旅を開始したのだけど、意外なほど乗り心地が良いのに驚いた。

 馬車は地面の凹凸に乗り上げると振動が来るけど、トカゲはよほどのことが無ければ滑るような足運びで移動していたから。

 先生もそれが気に入って買ったらしい。


「この子はね、私が教えたら【吸着】を覚えてね。

 岩山だって貼り付いて登れるんだよ!」


 そう話す先生はスゴク嬉しそう……だけど、トカゲにスキル覚えさせるって、先生は何を考えているんだろう。

 僕は曖昧に笑うしかなかった。


 先生は料理も得意のようだった。

 しかもキチンとした厨房で作った料理よりもサバイバル的な外で作る料理が好きらしく、良くふるまってくれた。

 僕だってサバイバル料理講習を受けた身だし、頑張ったんだけど経験が違い過ぎたみたいだ……。


 ――――――――――---‐738字・先輩旅人は経験も先輩です。


 ほぼ諦めて先生の料理を食べていた三日目の夜、僕は食事中に自前のスプーンを落としてしまった。

 地面に落ちたそれを使いたくなかったので、代わりになりそうなものを持ち物から引っ張り出してスープに刺した僕は顔から血の気が引いた。


 スープの表面にクレーターが出来ていた。

 僕が今スプーンの代わりに刺した食品用判別棒フーディスティンガードが、見事にスープを弾いていた……え!?


 だってすでに半分は食べちゃったけど、何ともない……まさか遅効性の毒草混ざってた?

 僕が採って来た野草も先生にチェックしてもらったんだけど、先生が間違う?

  どうしよう

  どうしよう

  どうしよう

 そしてふと眼だけで先生を見たら背筋が寒くなった。

 いい笑顔で笑ってた。


 美味しい物を食べた時のほっこり笑顔でなく、何か悪い事を思いついたみたいな黒い顔に見えた。

 視線は下向いてたので僕とは合っていないのがホッとするくらいの顔だった。


 ……まさか、わざと?


 すぐに先生と視線が合い、表情は笑顔から不安で困ったような顔になって僕を見て来た。

 黒い顔に僕が気付いたのを気付いた?


「手が止まっているようだけど、どうかした?」


 うっ!

 仕方ないじゃないか。

 このスープはもう飲みたくない。


「スミマセンお腹いっぱいでどうしようかと思って……」


「ああ、よそい過ぎたんだね。スープだけスキルで【粉化】して離れたところに撒いておいてくれるかな?」


 僕は土のスキルは中まで使えるから可能だね。

 食品用判別棒フーディスティンガードの存在は教えていないから不審がられてはいないみたいだ。

 でもこの後どうしたらいい?


 遅効性と言ってもいろいろだよ。

 ただの腹痛から呼吸困難まで、痛くないけど徐々に動けなくなる麻痺毒もある。

 食べた固形物に味の違和感はなかったはず。

 スープに溶け込んでしまっていたら形もわからないかもしれないけど。


 本当に先生に悪意があってあのスープを出したのだとしたら、僕がしないといけない行動は何だろう。


 ――――――――――---‐805字・人の心が分からなくなる森谷君なのでした。

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