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段ボールの底はどこですか?  作者: きりみっ
リルミド
10/187

10……リ国固有魔法

2-1、0203投稿初日ユニ数21人。3/13までのアクセス数43回、ユニ数30回。ブクマ1

2-2、0205投稿初日ユニ数20人。3/13までのアクセス数66回、ユニ数28回。


 そこに着替えたイフェリオちゃんが到着。

 ピンクのワンピースの下に黒のスキニー。視覚無しですね。ある意味合理的。


「今日は打ち合わせするから『ウォールタワー』で夕食にしましょう」


「やったぁ!外食ーっ!」


 元気にぴょんぴょんしているイフェリオちゃん可愛い。


 ファイさんはさっき書き込んだ紙の束をバッグに詰めて立ち上がると店を出る。

 店の表のドアを出るとガチャンと音がして、振り向いてみるといつの間にかドアの内側に『クロゥズド』の札が下がっていた。


 あれ!?

 不思議に思って見ているとファイさんが解説してくれた。


「商店専用の契約結界魔法よ。登録している店員が店内に一人もいなくなると店を完全封印するの。解除は店員がドアに触れれば良いわ」


 ファイさんがドアに触れると、ガチャンと音がして『ビオープン』の札に変わっていた。

 盗難、泥棒よけか。徹底している。

 さっき役所に出かけた時は気付かなかった……知らず知らずにテンパってた模様。


 そうして僕はファイさんとイフェリオちゃんの後ろについて『ウォールタワー』に帰ってきた。

 宿屋だけど「帰ってきた」でいいと思う。


「お帰りなさい。いらっしゃいませ」


 スコッチさんがコップを磨きながらにこやかに迎えてくれた。

 後半はファイさん達を見ての返しだね。


「モリアちゃんと夕食を同席したいのだけど、良いかしら?」


 ファイさんが僕を呼ぶ名前は「モリヤ」と言い聞かせても変わらないのでスルーに決定済み。

 スコッチさんはちょっと考えて、言わなくとも把握したようだ。流石。


「大丈夫ですよ。空いてる席にどうぞ。モリヤ君はすぐ夕食で良いですか?」


「はい。お願いします」


 僕が頷くと、二人にメニューを決めさせてスコッチさんは厨房に戻る。

 ちなみに宿泊者の食事は日替わりセット一択だそうだ。

 違うものを食べたい時は別料金。しっかりしている。


 ――――――――――---‐755字・なんちゃって英語は私の耳頼りです。


 まあ、僕は料理を選り好みしないから不味くなければ良い。

 とか言ってたら山盛りの焼肉定食みたいなのが出てきた。

 ご飯じゃなくパンだったが。好みの量を挟んで食べるのか。それにスープとサラダ(生野菜)がついている。


 ……不味くはない。

 でも塩味一択はさびしいな。こちらにはソースというものがないらしい。

 だからサラダもただの生野菜。

 ちょっと聞いたら辛味調味料はあるらしいけど。

 ……タダでお世話になってるんだから文句は言えないけど。


 食事もそこそこに背負子づくりの打ち合わせ!


「まず説明しておくわ。うちのエリーは植物の操作が得意なの」


 操作?


「枯れ木では使えない魔法だけど、生木なら接ぎ木や変形も可能のはずよ。ね?」


 ファイさんに促されてイフェリオちゃんが頷く。

 そんな魔法が使えるのか!店が開けるんじゃない?


「でも生きている枝を切られるのを嫌がる木も多いから……」


 僕が首を傾げるとファイさんの説明が入った。

 イフェリオちゃんは自分が干渉しようとする植物の声が聞こえてしまうらしい。

 草の声は微弱で気にならないそうだが、木は人間より大きいから声も大きいとか。

 木こりだったら精神的に死ぬな……うん。


 しかもトランスポートで聞いた、リ国の固有魔法ってのがこの植物との対話らしい。

 ON、OFF切り替えは成人すると出来るようになるそうだが、彼女は能力の発現が早かったとか。

 でも、そんな苦労する枝探しを頼んでもいいんだろうか?


「もちろんタダで請け負うわけない。苦労するから仕事だってお母さんもいつも言ってるし、今回も報酬はもらう!」


 さっきの子供っぽさがすっかり鳴りを潜めている……これは仕事口調なのかな?

 ……あの母にしてこの娘アリだ(笑)


「ついでに森で採取できそうな薬の材料が求人で出てないか、あとで確認してあったら受けとく」


 薬草の採集求人か。それは効率的にもアリだね。

 僕はまったく見分け付かないと思うけど……


 ――――――――――---‐784字・イフェリオちゃんお仕事モード!

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