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血縁より絆 ~家族より仮族~  作者: しろゆき
9/23

豪華な年末年始

 二十九日に、営業所の大掃除をした。

 藤原が、夜子供を一人にしておけないからと言って、忘年会はなしだった。酒の席がめっぽう嫌いな私にはありがたかった。田淵課長はちょっと残念がっていた。

 三十日は下宿部屋を大掃除した。たった数カ月しか住んでいないのに、一年以上住んでいる気がした。それだけ愛着がわいているのだろう。すべての家具をどかし、窓も、エアコンのフィルターもきれいにした。近くのクリーニング店に、制服を出しに行った。

 三十一日、簡単に朝食を済ませて、ビジネスホテルに向かった。チェックインの時間よりかなり早く着きそうだが、どこかで時間をつぶそうと思った。

帰省の前にトミオさんとスミコさんに挨拶をした。

「今年は大変お世話になりました。来年もどうぞよろしくお願いします。良いお年をお過ごしください」

「こちらこそお世話になりました。ご両親によろしく伝えてね。良いお年を」とスミコさんが言った。

「気を付けて、行っておいで」とトミオさんが言って送り出してくれた。

 カトウ夫妻は完全に実家に帰ると思っている。私は嘘をついているので、少し後ろめたい気分になった。


 年末渋滞に巻き込まれ、思っていたよりホテルに到着するまで時間がかかった。このままチェックインできそうな時間になってしまった。

 私の予約した部屋は、シングルルーム禁煙。ダブルサイズのベッドだった。

テレビが少し小さかったが、後は別段不満はなかった。

 下宿部屋に比べたら贅沢な部屋だ。ここで四日間も過ごせるかと思うと、気分が上がって来た。風呂やホテルの説明書等一通り見て使い勝手を調べた。

説明書にコインランドリーがあると書かれていた。ビジネスホテルにはコインランドリーがあることをすっかり忘れていた。ホテル内で洗濯出来るなんて、ラッキーだ。超うれしくなった。ランドリー室だけのぞきに行く事にした。

 普通の全自動洗濯機と、乾燥機、どちらも1回二百円だった。いつものコインランドリーより洗濯は二百円安いが、乾燥機は二十分で二百円。どうせ、乾燥は最低二回はやらないと乾かないから、四百円になる。少しだけ安く済みそうだ。

 だが、ここは自動で洗剤を入れてくれるらしい。洗濯のことを考えずに来てしまったので、洗剤は持って来なかった。かなりラッキーだと思った。ラッキー過ぎて浮かれて踊りだしそうだった。

 部屋に帰った。そろそろ夕飯の準備をする時間だ。今日は大晦日なので年越しそばが食べたい。食事処は、どこに行っても家族連れで混んでいそうなので、ホテル近くのスーパーに買い出しに行くことにした。

 年越し蕎麦セットが売っていた。迷わず買い物かごに入れる。おかずも欲しい。卯の花と、ひじきの炒め煮、肉じゃがを買った。大晦日なのにいつもの週末と同じ様な物を選んでしまうのが少し悲しい。

 テレビを見ながら、蕎麦を食べた。

 せっかく地元に戻って来ているのだから、麻里に会いたいと思った。

 スマホの通信アプリで麻里に連絡をする。

「もしもし」麻里がでた。

なんだか元気がなさそうだ。

「元気がなさそうだけど、大丈夫?」

「大丈夫じゃないかも」

「どうしたの?」

「明日から彼と温泉旅行に行くはずが、ドタキャンされたんだ」

「前日に?」

「五日前だったかな、ホテルからギリギリキャンセル料取られなかった」

「残念だね。キャンセル料取られなかったのは良かったけど」

「超楽しみにしていたのにさ、会社のお得意先様と新年の初詣に行くんだって」

「正月から、仕事熱心だね」

「熱心すぎるよ。今日は今日で元々家族と過ごす予定だったから会えないって言うし」

「年末年始会えないの?」

「元旦の初詣次第で二日は予定がたてられないけど、三日は会う約束しているよ」

やばくないかな? このパターンは明らかに麻里を避けている様に見える。

「そっか。上手く行ってないのかと思ったよ」

「そうじゃないけど、本当に仕事みたいだから仕方ないよ」

本当に仕事なのだろうか。ますます心配になった。

「その代わり、三日はホテルグランドシャリルで豪華ランチだからいいんだ」と麻里は言った。

「ホテルグランドシャリルでランチ? 高級ホテルで正月中だと、メチャメチャ高いんじゃないの」

「彼の都合で旅行がキャンセルになったから、その代わりに奢ってくれるって」

「そっか、それくらいして貰ってもいいよね」

「うん。楽しみ」

「よかった。実は今、ピクサルホテルにいるんだ」

「ピクサルホテル? 国道沿いの?」

「うん。そうだよ」

「帰って来たの?」

「今日からここにお泊りするよ。三日までいる」

「なんだー早く言ってよ。会いたいよ」

「私も会いたくて、連絡したんだよ。地元ならゆっくり話せると思ってね」

「でも、なんでホテルにいるの? 実家は……もしかして、両親に会いたくないから帰らないの?」

「両親とは絶縁したから、実家には帰らないよ。年末年始は下宿にいられないからね。だから、ホテルに滞在です♪」私はわざと明るく言った。

「とうとう絶縁しちゃったんだ……でもホテルにお泊りって楽しそう。私も潜入しちゃおうかな、一緒にお泊りしたいよ」

「麻里は、毎年恒例で元旦に両親と初詣に行くんでしょう?」

「そうなんだけどね……明日は、行かない予定だったんだもん。でも、結局行くことになっちゃったけどね。明日は親戚が来てバタバタしそうだから、二日に会おう。二日はずっと一緒にいようよ」

「そうしよう。積もる話はそのときに聞くよ」

「うん!! 超楽しみ。旅行キャンセルになった最悪の気分が晴れたよ。ありがとう」

「こちらこそありがとう」

 二人で「良いお年を」と言い会って通信を終えた。

 麻里と彼は本当に上手く行っているのだろうか。なんだか嫌な予感がした。

 まだ会ってもいない人の事を考えても仕方がない。嫌な予感を流し去るべく、風呂に入った。部屋のユニットバスは狭い。トイレと一体型なので、シャンプーと体を洗う前しか湯船に浸かれない。冬場にはちょっと厳しいが、格安ホテルなのだから、贅沢は言えない。

 年越しは、恒例のお笑い番組を見ながら過ごした。こんなに解放的で幸せな年越しは初めてだ。

 ホテルだから、いつ風呂に入っても良いのだ。トイレも使い放題だ。何気に下宿では、トイレを使う事も無意識に気を使っていた事に気づいた。洗面台も自由に使えるのはうれしい。

アパート暮らしだとこんな感じなのだろう。

私はいつかカトウ家から出る日は来るのだろうか……。間違いなく来るだろう。不謹慎だが、カトウ夫妻がいつまで元気でいるかわからないし、今の状態ではユリさんだけで下宿を続けるのは難しいだろう。

 今のうちに、天涯孤独な私でもアパート暮らしできるように、貯金をしておこうと思った。

 今年の目標が決まった。「貯金」だ。正社員になり、たいして家賃や食費は掛からないのだから、出来るだけ貯金をしよう。

 今年の目標が決まったところで寝る事にした。

 

 元旦の朝、目覚ましを掛けずに目が覚めた。AM7:00だった。エアコンをつけ、カーテンを開けたら窓から初日の出が見えた。

偶然見られた。元旦からラッキーだ。今年は良い年になりそうな気がした。

 顔を洗って、朝食を食べに朝食会場へ行く。

 ビジネスホテルらしく、朝食の為の会場らしい。思ったほど込み合ってはいなかった。

 ビュッフェスタイルだった。ごはん、パン、味噌汁、お茶、カレー、納豆、スクランブルエッグ等メニューは豊富だ。数量限定でお雑煮もあった。

 正月太りしない様に、お雑煮とおかずを少しずつ取って食べた。

 スミコさんの料理とは違う、外食の朝ごはんは新鮮だった。これなら、後2日も楽しみだ。

 お腹いっぱい。心も満たされた。

 部屋に帰り、今日の予定を考える。

 まずは、初詣に行こう。初詣は毎年元旦に、元実家に近い神社に一人で行っていた。両親は毎年2日に初詣に出かけていたので、元旦なら八合わせすることもないだろう。ついでに、昼食をどこかで食べて、夕ご飯の買出しも済ませてしまおう。昨日の年末渋滞に懲りて、動き回るのはやめにする。どこに行っても家族連れで激込みだろう。

 さっそく、出かける準備をした。

 フロントに部屋の鍵を預けると、十一時から部屋の清掃に入り十四時までには終わると言った。

十四時過ぎに帰って来いと言うことか。ホテルの都合を教えてもらえるのはありがたい。

 神社に着いた。いつも殆ど参拝客のいない小さな神社なのに、行列が出来ている。正月は初詣特需だ。おみくじを引いた。中吉「じわじわと良い話しがやって来る。心を正してして待ちなさい」大吉ではないが、なかなか良いではないか。初日の出が見られた事と言い、おみくじと言い、今年は大きな良い事が近づいて来ている気がした。

 そもそも、去年も派遣から正社員に昇格して、下宿生活を始めて両親から解放されたのだから、私の中では人生が大きく動き出したのだ。神様にお礼を言い忘れた。お礼を言うために、もう一度、参拝の列に並んだ。実は私は信心深いのだ。

 お礼参りが終わったら、十二時を過ぎた。昼ご飯を食べに行こうと思った。ファミレスでさっと済ませてしまおうと思ったが、正月休みの家族連れで混んでいる事を考えたら、地元でお一人様は辛い気がした。偶然知り合いが見ていて、両親の耳に入る可能性もある。彼らの耳に、私の情報が入るのは避けたい。昼飯を食べずに、ホテルに帰る事にした。

 ホテル近くのスーパーに行って、昼ごはん用の冷凍トマトクリームパスタ、夜用に、ハンバーグ弁当と、ミネラルウォーターを買った。ホテルの自動販売機は値段が高いので、少し多めにミネラルウォーターを買った。

 買い物をしても、十三時を過ぎたばかりで、掃除が終わる十四時までまだまだ時間がある。そろそろお腹が空いて来た。外食で昼飯を済ませれば調度良い時間になると思っていたので、計画が狂ってしまった。

 考えるのが面倒になって掃除が終わっていなかったら、フロントの前のスペースで待つ事にして、ホテルに帰った。

 生憎、掃除は終わっていなかった。フロントに置いてあった無料のパソコンスペースでネットのニュースを見て時間をつぶす。今日は面白いテレビはやるのだろうか。どうせ正月特番ばかりなのであろうが……。

 明日は麻里と会う約束をしているが、時間と場所を決めていなかった。麻里にメールをしてみる。


∨明日どうする? 

と送信したら、すぐに返信が来た


∨早い時間は起きられないから、ランチで良い?


すぐに返信した。

∨オッケーだよ。場所はどこにする?


∨長く話したいからトレビキッチンにしよう


トレビキッチンとは、長居できるリーズナブルなカジュアルイタリア料理店だ。またすぐに返信した。


∨わかった。十二時くらいでいい?


すぐに返信が来た。

∨それでお願いしま~す。超楽しみ♪


∨私も楽しみ♪ よろしく~


∨私も楽しみ☆ 明日よろしく♪~


メールラリーが終わった。


 十五分程待っていたら、フロントから「お部屋の掃除が終わりました」と声がかかったので、昼用に買って来た冷凍トマトクリームパスタを、フロント横の無料の電子レンジで温めて部屋に帰った。

 昼食をすませ、その後も昨夜と同じように、テレビを見てだらだら過ごした。実家での両親の監視もなく、下宿での気遣いもなく、自分の心と体を完全にゆるめる本当に自由で贅沢な時間だった。


 翌日、十二時にトレビキッチンに着いた。

 正月休みなので、行列が出来ていた。二十分待ちだった。

麻里はまだ来ない。いつもの調子で遅れて来るのだろう。

十分後に麻里が来た。行列を見てご不満の様子だったが、五分も待たずにテーブルに通された。

リーズナブルなランチコースにはピザの食べ放題が付いていた。二人とも注文した。

「誕生日にプロポーズされたんだ」と麻里は嬉しそうに言った。

 私は、二人が上手くいっていないと思っていたので意外だと感じた。

「おめでとう。とうとう決まったんだね」

「ありがとう。なんだか夢みたいなんだけど、こんなものなのかな」

「結婚の経験がないからわかんないよ」

「そうだよね」と言って笑った。

「だから、今年はバースデーメール送っても返信が遅かったんだね」

「はははは。ごめん」

「いつ頃式をするの?」

「三月に結納して、九月に式とブライダルパーティーをするよ」

「披露宴って言わないんだ、ブライダルパーティーなんだね」

「そうみたい。でもブライダルパーティーって言う方がおしゃれだよね」

「確かに。でも準備が大変なんでしょう? 忙しくなるね。でも凄くうれしそう」

「超うれしいよ。準備から楽しむよ。明日のランチも超楽しみ」

「はいはい。ゴチソーさまです。でも彼に式の前には、一度会ってご挨拶した方がいいよね?」

「そうだよね。まだ会わせてなかったんだよね」

「機会がなかったよね。私、下宿にいるし」

「明日ランチの前にちょっと会ってみない?」

「ええー。せっかくのデートなのに、お邪魔するみたいで悪いよ」

「大丈夫。紹介してお茶したら、すぐ帰って貰うから」

「それならいいかな。突然だけど彼は了承してくれるかな?」

「大丈夫だと思うけど、一応メールしてみるね」

麻里は彼にメールを送った。その姿さえ、結婚を掴んだうれしさで輝いて見える。

彼からの返信は、なかなか来なかった。その間に、私たちは他愛もない、会わずにいた間の積もる話を沢山した。

「返信遅いなあ。今日は家にいるはずなんだけどな」

「今日中にわかればいいよ。それか、また別な日に改めて出直してもいいしさ」

「そうだけど、返信が遅いから気になるよ。昨日の接待で疲れたのかな?」

「それなら、少し休ませて上げた方が良いんじゃない。それよりこれからどうする? どこか別のお店に行こうか。夕ご飯にはまだ早いけど」

ランチを食べに来たはずが、すでに十五時近くになってしまった。

「お母さんがね、今日は家に夕飯食べにおいでって言っていたよ」

「お正月からお邪魔するのは申し訳ないよ。家族水入らずの時間でしょう」

「そんなことないよ。お母さんそのつもりで準備しているから、おいでよ」

「ありがたいけど、手土産もなにも用意してないよ」

「手土産なんかいいんだよ。今日は家でごはんだよ」

麻里の家で夕ご飯を頂くことにした。



「あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。今夜はお言葉に甘えさせて頂き、お邪魔しました」と麻里の両親に挨拶をした。

「あけましておめでとう。あなたとうちの仲なのだから遠慮しないで、上がってちょうだい」とお母さんが笑顔で迎えてくれた。

 手土産に買った、コージーコーナーのプリンを渡した。

「最近来てくれないから寂しかったよ。一人暮らししているんだって?」と麻里のお父さんが言った。

お父さんに会うのは、一昨年手術をした後に見舞に行って以来だった。

「ご無沙汰になってしまい、申し訳ありません。やっと正社員として採用して貰えたので、勤務先の近くで下宿生活をしています」

「正社員昇格おめでとう。よかったね。君は、派遣社員でずっとがんばっていたからね」

「ありがとうございます。麻里ちゃんの結婚が決まったと聞きました。おめでとうございます」

「麻里には、ことごとく見合いの話しを断られていたから、今回もダメだと思っていたんだけど、決まるときは決まるものなんだね」とお父さんはとてもうれしそうに言った。

「私も驚きました。そう言うものなんですね。結婚式が済んだら、おめでた続きですぐにお孫さんに恵まれそうですね」と言ったら、お父さんの顔が恵比須顔になった。麻里は、この笑顔のために結婚するのだろうと思った。

 夕食までにはまだ時間があったので、麻里の部屋でおしゃべりの続きをした。

 麻里とは久しぶりに会ったとは言え、昼から散々話をしているのにネタが尽きない。ストップをかけなければこのまま一晩しゃべり続けてしまうだろう。

 私は結婚ことを詳しく聞きたくて、突っ込んでみたが、プロポーズをされた日にそのまま彼の家に改めて挨拶をし、翌日麻里の両親にも挨拶をした。結婚式までの大まかなスケジュールを決めて、それからあまり連絡が取れないらしい。クリスマスも仕事で会えなかった。年末は毎年忙しいのだそうだ。麻里は「式場探しは半年前から動き出すのが調度良いらしいから、今はまだゆっくりする」と言った。

 プロポーズされた相手とクリスマスも年末も一緒に凄さないとは、なんだか変な気がするが、世の中の婚約者たちはこんな感じなのだろうか。なんだか、また嫌な予感がした。

 だが、麻里も両親もあんなに喜んでいるのだから、私から悪い方に指摘するのは失礼だと思い、言いたい事は胸にしまっておく事にした。

彼からやっとメールの返事が来た。私と会う事を了承してくれた。明日、十一時にホテルでランチの前に会う事になった。

 麻里の家夕食は、テレビのコマーシャルに出て来る、有名店の豪華なおせち料理だった。それでもお母さん曰く、お父さんの体の事を考えて、胃腸に負担の少ない物だけにしているそうだ。他にも水炊きや、お雑煮を頂き正月気分を満喫した。

 昨日まで、ホテルの朝食で雑煮を食べ、スーパーの総菜を食べることが人生最高の正月だと思っていたのだが、上には上がいるのだ。毎年こんなに豪華な御節料理と、温かい家族に囲まれて過ごす麻里がうらやましくなった。

 私の元実家では、毎年元旦の朝だけお雑煮と、スーパーで買った簡易おせちのセットを食べて、正月気分は終わりだった。きっと今年も同じ様に過ごしているに違いない。

 麻里の家で正月気分を味わったら、去年までの元実家の正月が哀れに思えた。哀れだと気づいてはいたが、改めて実感させられた。

 豪華な夕食が済み、麻里の家からホテルに戻ることにした。

 麻里は「今日は家に泊まっていけばいいのに」と言ってくれたが、さすがに当日ではホテルのキャンセル料を全額取られてしまうので、ホテルに帰る事にした。

「もっと早く気が付けば家に泊まってもらえたのに」と言って麻里は残念がった。


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