第6話〜ある秋の暁〜
回想―――。
それは僕がまだ中学三年生の時だった。僕は適当に散歩していてたまたまその公園を通り掛かった時、赤髪の幼そうな少女にが倒れているところに遭遇した。
―――体格を見ると小学生ぐらいだろうか。残念ながら昔引っ越した幼なじみでもなければよく遊ぶ従姉妹でもなかった。いや、どちらもいないけど。
少女の髪が赤いのは染めているのか。疑問が浮かんだが、そんなのは誰も答えてくれないし、それより少女の救助が優先だろう。
僕は少女に駆け寄り、大丈夫かと声をかけたところ、
「ご飯」
と答えになっていない答えが返ってきたのだ。
…………………
今のサーモンでちょうど40皿めだ。
先程の答えで腹が減っていることがわかった僕は寿司屋(もちろん100円の回転寿司だ)に連れていった。理由はいくつかあり、名前も知らない子を家に入れるのもあまりいいとはいえないと思うし、1番近かった飲食店が寿司屋。あとその頃女の子と関わることが極めて少ない僕にはどれくらい食べるのかわからなかったから(妹は気分で食べる量が凄く変わってくるので例外)寿司屋をチョイスした。
ということで寿司屋にきたのはいいものの食べる食べる。ちょうどお昼時でお腹がすいていた僕でもまだ10皿めを食べ終わっただけなのに(決して僕が食べるのが遅いわけではない。目の前にいる少女が早いのだ)目の前でこれほど食べる人がいると食欲が萎えてくる。
ようやく満足したのか少女が呟いた。
「あと50皿」
―――おかしいな?僕の常識が崩されている気がする。いや、世の中寿司の100〜200皿程度軽々食べる人もいるだろう。そこから見れば90皿食べる予定なんてお子ちゃまなのかもしれない。しかし、僕にとってはそのお子ちゃまという単語がこれでもかというほど似合う体格で90皿食べようとしているのだからたまったもんじゃない。
「ね?君?名前はなんていうのかな?」
沈黙に堪えられなかった僕は適当に話題をふる。少しでも楽しく話し、現実から目を背けよう。そうしよう。
「仲原 湊。ちなみに年齢は15歳だから」
そっけなく答える仲原さん―――って、え?今なんと?
「パードゥン?」
何を血迷ったのか初対面相手に友達と話すように英語で聞き返してみたが如何せん僕は英語が苦手だ。発音がおかしいと思うがそこはスルーして強い口調で
「中三です」
と僕が聞きたかった箇所だけ答えてくれた。うん。聞き間違いではないようだ。落ち着け、僕。現実から目を背けるつもりが現実に目を向けられないぐらいになってるじゃないか。ハハハ。帰りてぇ…
………………
それから約30分で予告以上に食べた仲原さん。なんていうことを…僕の財布が氷河期迎えちゃったよ…
現在の所持金582円。今日は1万円以上持ち歩いていてホントによかったと思う。最近で1番高い買い物が『仲原さんの食欲を満たす』ってどういうことなの…
「そういえばあなたの名前は?」
がっかりしてる僕に対して仲原さんが声をかけてきた。
「えっと…大海 雅幸です」
「なんで自分の名前を答える前に『えっと…』なんて言葉がはいるの?」
馬鹿だからさ!と心の中で叫ぶ僕がここにいた。
「たまにあるじゃん。ね?」
なんとかごまかそうとしたら、その後返事は返ってこなかった。酷いよ、仲原さん!
10分ぐらいだろうか。話題を振ろうにも思いつかず沈黙の痛さと戦いながら歩いていた。そういえば何処に向かってるんだろ?
そう思い声をかけようとした直前、仲原さんの方から喋り始めた。
「あの…突然だけど…」
「ん?何かな?」
「す……す……」
顔を赤らめている仲原さん。これは噂に聞く一目惚れとやつだろうか。僕にも春がくるのだろうか。いや、今は秋だけど。
何かを必死に言おうとする仲原さんを心の中で応援する僕。『す』の後に『き』がくれば僕の勝ちだ、L!
「す……」
口は『い』段の言葉を発する時の形になる。僕の勝ちだ!
「す…すき焼きが食べたい!」
「帰って下さい!」
僕は馬鹿だ。問題なんてどれぐらい考えても解けないものがたくさんある。しかし、この時だけは考えもせずに答えられた―――
これが僕と仲原の初めて出会った日だった。出会った場所はベタだったが行動は僕が悲しいことばかりだった。
その後、高校に入学してから仲原には色々お世話になったし、仲原のおかげで助かった場面もあるがそれはまた別のお話。
非常識―――。
人はこの言葉を聞くと悪い意味しか浮かばないのではないだろうか。しかし、どこまでが常識、どこからが非常識なんて誰が決めるのだろうか。こんなことを言ってしまうとただの屁理屈だが何人中何人の意見が同じであればそれは一般常識とは決まってないのだから『あの人は非常識だ』と一概に言えないのではないだろうか。
よく考えてほしい。自分で勝手に常識という枠に捕われていないか。自分で行動を制限してしまっていないか。
人に迷惑をかければその人は悪いが、迷惑をかけていないのに"非常識な"行動をしたからといって咎められるのはおかしいのではないだろうか。
これからは自分を制限せず、迷惑をかけていない他人の行動を責めないでいただきたい。
皆さん、いかがお過ごしでしょうか。作者のごぼ天です。上記の文は変なテンション(現在時刻朝4時頃)で書いたものですから、矛盾やおかしい場所が多々あると思いますが見逃して下さい。
さて、今日という日はは僕の高校ではテストのはずです。僕は何をやっているんでしょうか。先週の母の日は公園に行くし…(このネタがわかる人は一杯やりましょうぜwww)昨日、一昨日と遊びまくったしwww今回の中間テストはオワタ決定ですね、わかります。
今回の小説について説明を…
After storyとして仲原の涙目で雅幸はすき焼きの店に連れていくはめになっちゃうのを忘れずに。
今回はキャラの確立だけを重点的にしますた。だから面白くないし、やたら文が長いのはお許しくだしあ。
それとDEATH NO〇Eのネタが含まれていますね。この場合何か書かなくちゃいけないのかな?とりあえず宣言だけ…『DE〇TH NOTEのネタが入ってます』
あとサブタイトルですがいつもそれぐらいの時刻にしてるんですが"暁"だと『明け方、夜明け、夜が明ける前のほの暗い頃』などの意味があるので散歩するのには早過ぎますよね。これは僕が"暁"という言葉を使いたかっただけなんで気にしないで下さい。
今回も長くなりそうだし、そろそろ寝なくちゃ今日のテストがヤバイのでこの辺でいつもの。
意見、感想、質問、苦情、その他諸々募集してますんで、心優しい方、よろしくお願いします。
それでは。おやすみなさ〜い…
(´pωー)ノシ