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王妹よ、いばらの冠を抱け〜この初恋、諦めなくていいですか?〜  作者: 俤やえの
番 外 編 アイのかたち【 全15話 】
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(10)書簡〈7〉ロンバルディア提督 フェルディナント

( 10 )書簡〈 7 〉ロンバルディア提督 フェルディナント


 アロー! チャオ! グーテンターク!

 マー坊! そして、勇敢なる義妹エルザよ! 二人とも元気にしてるか?


 俺はミナ(カルタータ王妃な)の、手紙を預かって、アテナイの海を北上してる。キーシュ戦争が終わったから、商船やら客船が増えて賑やかなもんだよ。

 ま、治安が良いとは言えない。出発した時は、カフカス海手前で海賊の急襲にあったし。腕っ節がよかったから、ロンバル商会の護衛士として雇うことにした。


 そうそう、補給に寄った島で、クネルって料理が出たんだ。白身魚の身をすりつぶした団子だと。食感はクネーデルより、水牛のチーズに近い。何より白ワインにめちゃくちゃ合う!

 オレは料理人のおっちゃんに「オレっちの弟はじゃがいも作りの天才で義妹はじゃがいもでクネルを作ったんだぜ!」と自慢した。おっちゃんは「ぜひうちの島に移住してくれ! このレストランで雇う!」って言ってたよ。


 セントヘレナって小さな島だ。昔はファンデールの領土だったから島の公用語は南部ファラル語だった。王侯貴族がばんばん観光できる世の中にしてこうぜ! 金が回れば経済も動くからな!


 女王夫妻が海上観光をする時は、我がロンバル商会が出発から帰着まで手配しよう。嫁のガイドと、オレ率いる護衛団による、賑やかで楽しい旅路を約束する!

 

 悩みがあったらよく食べて、太陽にあたって、ぐっすり寝れば大体解決する。それでもダメっぽかったら海に行け!

 

               フェルディナント

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