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プロローグ
そこには、2人の男がいた。
「おい、そこのお前!」
「……なんだ」
「さっきの見てたぜ!お前強いな!」
「……」
「まあ、俺様の方が強いがな!」
男は歯がむき出しになる程、笑う。
「……」
しかし、もう1人の男は、その場を去ろうとする。
「おいおい!無視するなよ!」
その肩を掴む。
「……俺に構うな」
もう1人の男はその手を振り払う。
「待て待て!」
「……しつこいぞ」
「俺様の話を聞けって!」
「……聞く理由も時間も無い」
「まあ、聞け!その前に俺様の名はシンだ!お前の名は?」
男はため息をつく。
「……ラース」
「ラースか!いい名だな!」
「……それで、話とは?」
「おっ!聞く気になったか!」
「……そうでもしないと、解放して貰えそうにも無いからな」
「わかってるじゃねぇか!」
シンは台に脚を乗せ、また歯をむき出しにして笑い。
「俺様はこの世界を壊し、そして!」
シンは拳を突き上げる。
「この世界の覇者となる!!」
「……こいつ、馬鹿だな」