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今日

作者: 鈴屋千代

私は、農道を歩く。


畑に芽吹いた小さな草花、大きな草花。

そのどれもに朝露がついている。

その朝露は、春前の朝の冷たい熱で凍っている。

土も凍っている。実も凍っている。水も凍る。

そして私たちをも凍らせるのだ。

日が昇ると、陽の光が熱となり、私たちを溶かす。

私たちを凍らせていたのは水だ。

体内の、空気中の。

そのどれもが溶けた時、私たちは息を吹き返す。

水は私たちに潤いを与える。

それは息吹だ。生命の息吹だ。

鳥が空を飛ぶ。草花は大きく身を震わせる。水は流れを取り戻し、私は歩く。この果てしなく続く農道の上を。


そうして夜が来て、また朝が来るのだ。

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