お父さんを思いだすベッドのお話。
ちなちゃんの部屋は、夜になると
お話する
「おやすみー」
そういって私は布団の中に入る。
ずいぶん前、お父さんは帰ってこなくなっちゃった。
お母さんの話によると、遠いお空にいっちゃったとか。
でもきっとそうじゃない。
遠いお空に、行けるわけがないよ。
お父さん、骨になって、石の中に入っていった。
でもね。
ベッドの上に倒れると、お父さんがまるで一緒にいてくれてるみたいに、温かいの。
眠りにつく時、ふと聞こえる
みんな寝たよ、みんな起きて
お父さんの優しい声が聞こえる
そして、私のお人形さんが、私のソファーが、
お話する。
「フギャアアアアアアアアアアッ!!!!!」
えぇー……!?お人形さん、叫んでる……
お人形さんは見た目とギャップが凄くて、ソファーと仲良し。
文房具の皆は、生まれ変わったら何になりたいかいつも話してる。
面白くて、楽しい時間。
温かい、ベッド
お父さん、私はもう
泣かないよ。
悲しまないよ。
お父さんがいなくても、頑張るよ
おやすみ。
次の日、温かいベッドは、冷たくなっていた。
昨日の小説をちなちゃんの視点で書いてみました。
ひとつの魂が消滅するお話。
って言う題名だった気がする(自身なし)
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