第一話。
世の中には多数のゲームがある。
そのゲームをプレイするゲーマー達がいる。
20XX年7月11日、ゲーム業界のすべてを支配する大会社「ゲームズ」がある大会を開くことを大々的に発表した。
ゲーム王を決める大会である…。
とある自称天才ゲーマーの高校生たちがその大会に参加しようとしていた…
予選の内容は翌日発表された。
ゲームズの運営しているネットゲームサイト「ゲームズ・ネット」のどれかのゲームで一週間後に上位
10位以内に入っていることである。
「見たかよゲームズのサイト!」
昨日から夏休みになった山田達は金持ち藤田の家に集まっていた。
「うん、見たよ。すごいよゲームズ・ネットのアクセス数」
天才少年と呼ばれる川田は数学の問題集を解きながら答えた。
「おいおい、こんな時すら勉強かよ~?やる気あんのか川田~?」
「山田は少し勉強しろよ。夏休み中追試だろ?]
「うるせえよ藤田。お前だってギリギリじゃねーか」
「落ち着いて二人とも。…ゲームズ・ネット、もしかしたらかなり厳しいかもしれないよ」
「はぁ?」
「なんで?」
「二人はゲームズ・ネットに最近いつログインした?」
「あ、半年前ぐらいに3人でやりこんだっきりだ…」
「俺もそれ以来やってないな~。最近は携帯ゲームやってたし」
「実は僕も。でもゲームズ・ネットは年中運営されてる。つまりポイント稼ぎに関しては僕達かなり出遅れてるんだ」
「それを1週間で10位以内…」
「面白いじゃんか…!」
「まずは参加するゲーム決めようぜ、得意でライバルの少ないゲームといえば…」
「僕はもう決まってる」
「え、川田早っ!何やるんだ?」
「大富豪だよ」
「大富豪ぅ?地味だな~」
「でも人気のトランプゲームだからかなり競争率高いだろ」
「まあ一日10回しか勝負できない設定だから、一日中パソコンの前にいる必要ないしね」
「そっか~俺はどうしようか」
「ん、そういえばこの前やりこんだのって何だっけ?」
「確か「バトル・ワールド」だった」
「あ!…もしかしたら上手くいくかも!」
「山田、何だ急に」
「思い出したんだ。バトル・ワールドって5人のチームがポイントを共有するだろ?10位以内には上位2チームしか入れない…」
「まあ、そうだね」
「つまりもうすでに強いヤツと仲間になれば…」
「まあいきなり上位に食い込めるってわけか。でもそれをどうやってやるんだよ」
「俺たちがやりこんでた頃のイベントアイテム、全然使わずに取ってあるんだ」
「あ!そういえば…俺も。あれ確かかなりレアアイテムだよな」
「それを金と交換するか、強いヤツに貢ぐかして仲間になってもらうって作戦」
「おお!それいい!じゃあ俺もバトル・ワールドで」
「1チーム5人までだから、あと3人必要だね」
「おーし今日からパソコン張り付くぞ~!!!」
翌日午後9時、チャット上にて…
「調子はどうだ~カワ?」
「軽く10戦全勝だよ」
「さっすがカワ!…俺らは一日中レベル上げ」
「半年で周りのレベルが上がっちゃてさ。さすがにレアアイテムだけじゃ仲間になってくれねぇ~…」
「先は長いね~」
「フジ、レベル上げ行くぞ~(疲)」
「おう…(死)」
「死ぬな死ぬな(笑)」
続く