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第十話

『・・・き・・・・ろ・・・』




Zzzzzzzzzz・・・・・・




『お・・・よし・・・・きろ・・・』




Zzzzzzzzzz・・・・・・




『おい!良紀、良い加減起きろ!』


「うわっ⁉誰だっ‼」


良紀は頭の中に響いた大音量に、顔を顰めつつ、勢いよく飛び起きた。


『いつまで寝てんだ。もう11時だぞ。』

「今日は休みなんだよ。いつまで寝てたって問題無しだろ。」


声に返しながら、良紀は部屋に備え付けの洗面所へと向かって顔を洗い、歯を磨きながら、器用に会話を続けた。


『朝練しないと体が鈍るっつてたのは何だだったんだ?』

「あれは嘘だ。」

『嘘つくなよ。』

「じゃあ、言葉のあらだ。」

『…………。』

「急に黙って、どうしたんだ?」

『……あらじゃ無くて綾じゃねーか?言葉の綾って言いたかったんだろ?』


良紀はその言葉にぴたっと一瞬静止し、くちの中を濯ぐとベットの淵に腰掛けた。


「で、何の用なんだ?」

『無かった事にするなよ。まあいい。何で連絡したか、だったよな。』

「ああ。」


確認の声に良紀は頷きつつ答えた。

(この光景を機から見たら、俺が一人でブツブツ呟いてるようにしか見えないんだろうな。)

彼方に見られたら、真剣に頭の心配をされそうだ。


『……え………いって………よな。』

「悪い、聞いてなかった。何だ?」

『いっつもとっとと持ってこいっつってるだろ‼‼‼重いもんでも無いし、遠い訳でもないのに2日もかかるってのはどういう事だ?何日徹夜したと思ってるんだ‼4日だぞ、よ・っ・か‼そこまでしても、1%も解析出来なかったんだぞ‼‼』


考え事をしている間、話を聞いていなかった事に気づき、聞き返すと、目覚まし替わりになった先程の声より数倍大きな怒鳴り声ーーーーというより、咆哮とでも呼ぶべきものを返された。

驚きつつ悪い、と謝罪する。

すると、んじゃ最初っから気をつけろよと、さらに返された。


「色々ハプニングがあって忘れてたんだよ。彼方が怪我したり、彼方が怪我したり、彼方が怪我したり。」

『それしか無かったのかよ。もっとあるだろ、四位用の任務に二位の奴が乱入したとか。』

「そんなことが起こったのか?」


怒鳴るだけ怒鳴って、一旦怒りが鎮静化したのを感じ、ホッとしながら尋ねる。


『お前等が襲われたヤツの事だよ。『覗いた』お陰で素性が分かったからな。それを報告しようとして連絡したんだ。』

「ああ、その事か。どうだった?」

『さっき言った通り、百分の一も分からなかったが、覗けた所を組み合わせて分かったのは、大まかに3つの事だ。まず、さっきも言ったんだが、本人の素性。うちの二位でそこそこ人当たりも良かったらしい。見えた限りでは、考えてる事は中々にえげつなかったみてーだが。ま、これが一つ目だ。』

「へー。でも、そんな情報だけに4日もかけたのか。」


言ってから、墓穴を掘ったかと一瞬身構えるが、再沸騰の兆候は見られず、心の中で安堵の息をつく。


『この後の情報が重要なんだよ。……お前の担当になってる件だ。そいつと関わりが有ったらしい。んだが、所在地などは一切不明だ。これが二つ目。三つ目が1番重要だ。奴の狙いが分かった。』

「お、何だ?彼方を狙うまでした理由っていうのは。」

『半笑いで言うなよ。そーとーキてんな。まあ、端的に言うと発力を上げることだ。技術が無くても発力さえあれば、何でも有りみたいなもんだしな。で、心臓を喰って発力を手に入れようってことらしい。都市伝説じみてるが、そんなことを信じてる輩もいるらしい。』

「は?そんな宗教団体みたいな奴に彼方が狙われたのか。有り得ねぇ……。」

『じゃ、またな。呼ばてるんだ。』


どこか急ぐように途切れたのを感じ、良紀は舌打ちすると、遅めの朝食を摂りに寮の食堂へと向かった。


遅れてしまいました。すいませんorz

ちょっと不定期になるかもです……

細々とでも更新は続けるつもりなので、見捨てないで頂けると嬉しいです。

とりあえず、一ヶ月以上あくことは無いようにします。

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