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昼休み、弁当を食べ終わった僕は、グラウンドに走って日光浴をしに行った。

人間は日光を浴びると、幸福感をもたらすホルモンが分泌されるらしい。

嘘だ。僕が感じたのは、全身が熱くなり、訳もなくイライラするだけだった。

あの場面を思い出すたびに、僕は拳を握りしめた。

誤解であってほしい、普通の親戚関係のはずだと信じてた……

嘘だ。親戚がキスするか?舌まで絡めるか?

考えるだけで吐き気がした。


「君、ここで何してるの?」

「え、日向ぼっこしてるだけ。」

「じゃあ、私も一緒に。」

誰だよ、頭おかしいのか?

振り返ると、Aカップが二つ並んだ平坦な胸が目の前に立ちはだかっていた。

「何、失礼なこと考えてるの?」

「ご、ごめん。」

僕の微妙な表情まで見抜くなんて、さすがはクラス委員長だ。

「何か悩みごと?期末テスト、ヤバいの?」

「それは絶対にない。」

自信ありげに口を尖らせたが、すぐに沈んだ表情になった。

「委員長、彼氏いたことある?」

「あるけど、どうして?」

「浮気されたことある?」

「あるよ。」

委員長はあっさりと言った。「私が塾にいる間、友達と浮気してた。しかも、友達とスマホを交換して遊んでた時に気付いたんだ。」…「どうやって立ち直ったの?」

「ちょっとしたことをして、彼に相応の報いを受けさせたよ。」

僕は慌てて身を起こし、委員長の手を掴んだ。

「教えてください!先輩!」

「どうしたの、洛萱に何かあったの?」

僕は大きくため息をつき、そのまま地面に倒れ込んだ。

「そう、彼女が浮気したんだ。」


彼女まで浮気するなんて、この世の中はどんどん悪くなってるよ。

委員長はそう言った。

「そんな場面を見た君は、心の中で何を思った?」

「もういいや、特に言いたいこともない。」

「それじゃダメだよ。君がどこまで復讐したいのか、まず知っておかないと。」委員長は考え込むように言った。「軽いのは、彼女を学校で顔を上げられなくすること。重いのは、友達に見捨てられるくらいにすること……でも、後者はもっと証拠が必要だね。」

「う……」

「とにかく、まずは証拠集めが大事。洛萱の友達で私の知り合いもいるから、私が担当する。君は何もなかったふりをしてて。もちろん、彼女と話して気持ちを整理してもいいし、完全に憎むのもいい。」

「それと、恋人(『恋人』という本)を読み返してみるといいかも。何か役に立つかもしれないよ。」

ありがとう、ボス!

「もちろん、これはタダじゃないよ。まずは二千円払って。」

「わかった。」

コトン、お金が消える音。

「じゃ、連絡待っててね。」

話が終わると、ちょうどチャイムが鳴った。


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