男子高校生の生体
注意事項1
起承転結はありません。
短編詐欺に思われたら申し訳御座いません。
注意事項2
書いてて血反吐吐きそうになった恋愛です。
私は一体、何と向き合っているのでしょう。
タイトルは難しいですね。
「付き合って居たこと、ないんですか? 誰とも」
中学時代に色々あって、逃げる様に女子校に入って、大学は仲の良い女友達とグループを作っていた。だから身近に居るにも掛からず性別『男性』という生き物がよく分からないまま生きてきた。今思って見れば、もし仮に高校が共学だったのなら、もう少し何か知識が得られたのかも知れないと思わなくはない。
出会いがない。と括ることは簡単である。しかしある程度の理由を陳列させてみると、見えてくる物も必ずある。その最たる理由が、そもそも自分から行動しない。である。
だったらそうすれば良い。なんて口を揃えて言われるかも知れないが……。うん。過去のトラウマを抉る真似をする事に繋がるから、取り敢えず殻に籠ってうじうじしていると思ってくれて構わない。どんな言い訳並べたって、結局の所そうなのだから。
少しの回想を挟んだ後、彼の事を見ると無表情だった。驚きも、歓喜も何一つ見えない。
「居たように見える? こんな地味で、告白したら『誰が好きになるかよ。金貰ったって穴開けねぇわ』って言われそうな輩」
棘のある言い方になってしまった。けれども彼は黙って視線を閉ざすだけだった。それから黙って手を伸ばすと、脇の下に腕を差し込んで、そのまま自分の体に引き寄せる。それから暫く彼はそのままで居てくれた。
「私……もうすぐ……もうすぐ誕生日で……。何も無くて……。拗らせて来ただけの三十路になっちゃった……。もう、もう十五年も前の話……なのに」
蓋をしていた記憶が走馬灯の様に流れ出す。誰も彼もがそんな事を言うなんて思わないで欲しいと言う事は分かっている。でもあの時の私はそれが全てで、固定されて、動けないまま今に至る。
あの事が無ければ、私は共学に行って、正しい『男子高校生の生体』を知って前に向けていたのかと思わなくはないのである。
「拒絶した輩と俺は何一つ変わりません。だから」
それからなんだかもうぐしゃぐしゃになって、家に着いた事を覚えている。彼の言葉を否定したまま事に及んだ事が、彼への救いへとなっただろうか?
オマケ 初対面の生々しい初恋
すらりとした長い指。繊細な薄い掌。その感触がありありと脳裏に浮かんでいる。
しっとりとしていて、柔らかいのだろう。何の穢れも知らないのだろう。余りに無垢な、色付けされていない指先。
あの手で生身の肉に触れられたら、急所を優しく撫でられたら、どうなるのか。自我を保てるのか。考えてはいけない癖に、走馬灯が流れ出す。
瞼を指先が伝い、こめかみに移動。それから頸動脈を滑って胴体へ。女の指は躊躇う事無く表面を撫で、感覚をゆっくりと高めていく。
「? 私の指、何か着いてたかな?」
顔を上げると少しだけ困惑した様な表情で此方を覗いていた。彼女の憂う様な瞳に釘付けになり、思わず言葉を失う。まじまじと、改めて凝視して、漸くその瞳の影に気が付く。
「いいえ。何も……。何も……」
手酷い言葉言うのも、何も言わずに寄り添ってくれるのも、何方も男子高校生として存在する。
あとオマケの生々しさ。※作者の偏見十割。
という観点から。
血反吐吐きそうです。
色んなところに生々しさを忍ばせておきました。
ただこれだけは言えるんですよ。
私は二次元故に、人を物の様に扱います。
二次元故に平気で手酷く扱いますし、人生壊します。
けれども三次元ではやりたくないですね。出来るだけ。
相手が喜ぶなら別ですが。
工事ってなんでしょうね。
その言葉ばかりがずっと引っ掛かって、暫くずっと気負ってました。