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200文字小説集 vol.2

今年もやるぞ!(200文字小説)

作者: 日下部良介

「今年は無理ね」


 テレビのニュースを見ながら残念そうに妻が言う。

 キャスターは公園での花見を自粛するように伝えている。

 毎年、家族で花見をするのが妻の楽しみだった。


「諦めるな」

「でも…」

 妻の声を遮るように呼び鈴が鳴る。

「来た来た」

 早速、訪問者を庭へ案内する。

「ここに頼む」

「あなた、これって…」

「公園が無理なら家でやればいい」

「仕方ないわね」

 そう言いながら、我が家の庭に植えられた桜の木を見て妻もご満悦だ。




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― 新着の感想 ―
[一言] 庭で花見なんて最高ですね! 今年も通勤で並木を見るくらいかなー
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