プロローグ2
誤字脱字や言葉の言い回しでおかしな所があれば指摘してください、尻尾を振って喜びます
気が付けば異世界に転移していた
転移する前は日本なら何処でも居る普通のオッサンだった……
いや 少し嘘をついた
しょぼい顔立ちの少し肥ったオッサンだった……
禿げてはいない
結婚もせず四十代になり仕事は電子部品の工場の生産ラインで毎日同じ事の繰り返し
趣味と言えば少しばかり楽器が扱える程度である
ウクレレを持てば高〇ブーぽっくなってしまう程には楽器を扱えていたと思う
転移する直前は、何処ぞのテンプレのようにトラックに轢かれたりナイフで刺されたり等も無く
夜勤明けにコンビニで買った弁当を食いながら朝のニュースを見ていた
転移した時は何か目にゴミが入ったようで
「目がぁ目がぁ。」とお決まりのセリフを言いながら洗面所で目を洗って顔を上げたら雪の積もる平原だった
着ていた作業着はネズミ色、被っていた帽子も同じ
ズボンは自由だったのでいつもテキトーに履いていた
とにかく寒かった それを覚えている
小説や漫画なんかに出てくる異世界転移物と言えばチートだが
そんなもの無かった
晴れているが寒い、靴下は履いているが靴は履いていない
雪がしみて足がどんどん冷たくなっていく
濡れたまんまの顔もだ
その時はまだ夢だと思っていた
周りを見れば1kmあるかな?ってくらいの場所に家が見える
助けを求めて歩いた
日本なら普通に助けてくれると思う
でもそこは日本じゃ無かった
言葉が通じ無かった
文字も読める訳も無かった
いきなり殴られた
犯罪者のように扱われた
奴隷にもなった
魔獣と呼ばれるモンスターと戦わされたりした
逃げ出そうとして捕まって半殺しな目にもあった
ほかの奴隷達と共に解放の為の戦いにも参加した
言葉を教えてくれた老人奴隷が目の前で殺された
食い物も殆ど手に入らず雑草を食って戦った
解放された後は転移物のテンプレよろしく冒険者にもなった
チートも無いオッサンじゃ冒険者になっても稼げる訳もなかった
マヨネーズ富豪やスイーツ大富豪なんて料理も出来無きゃ殆どコンビニ弁当か会社の食堂で済ましていたオッサンにレシピ等わかるわけもなく貧乏なままだった
貧乏で小汚く大した特技もない元奴隷のオッサンとパーティを組んでくれる冒険者なんていなかった
1人でコツコツ働いた
低級依頼だけしか受けられ無かったが、なんとか生活くらいはできた
暇を見つけてウクレレ風の楽器を作ってみた
あまりいい音色じゃ無かった、でも満足していた
色んな所へ行った、旅行と言う程じゃ無かったが
ある時足を失った
貧乏冒険者に上級の神官魔法等頼める金も無く欠損を治す事など出来なかった
出来る事と言えばウクレレぽいのを使って路上で小銭を稼ぐくらいだった
そんな生活が何年か過ぎて異変に気付いた
こっちに来てから20年は経過しているはずなのに何故か年をとっていない
あれから何年だろう、辛い日々だがなんとか生きて来れた
浮浪者狩りってのにも出会った、必死で逃げた息を殺して隠れた
ヤクザ者にショバ代払えと脅されて有り金全て渡した事もあった
歌が五月蝿いと酔った乱暴者に殴られて路地裏で死に掛けた事もあった
酒場のゴミ箱で残飯を漁って野良犬と戦ったりもした
落ちてる物でも平気で食えるようになった
そんな時に思い出すのは日本での生活だった
野菜が嫌いで弁当の野菜なんか食べた事も無かった
湯船に湯を張るのがめんどくてシャワーで済ましてばかりだった
風呂なんて何十年入って無いだろう
服もだいぶ長い間着替えてすらいない
日本で過ごした事がまるで遠い夢のように思えた
でも何故か死のうと思った事は無かった
それから何年経っただろうか
今が何年なんて気にもならなくなった
その時も何時もの場所で歌っていた
そして声を掛けられた
そいつは貴族だった
住む所も飯も服も与えてくれると言う
歌を聞かせてくれと言う
その歌を元にして本を書くと言う
酔狂な事だと思った
断ったらまた寒い冬を凍えながら路上で過ごさなければならなかった
応えた時に断ると言う選択肢は、頭の中に無かった
連れて行かれたのは大きな屋敷だった
まず洗われた、馬小屋で洗われた
奴隷時代よりマシな服を与えられた
唯一転移する前から持っている帽子だけは死守した
着ていた服は捨てられたようだ
松葉杖のような物を渡されて付いて来いと言われた
行き先は食堂だった
暖かいスープを飲んだ
何故か涙が出た 人目も気にせず泣いた
書き溜めたわけでも無く思い立っていきなり投稿してるので更新はゆっくりかもです
面白くなるのかもわかりません
でも読んでくださってありがとうございます