プロローグ1
なんとなく書き初めてみました誤字脱字等指摘頂ければ幸いです
リガティア新暦255年初冬
城塞都市フロド二級民区三番街西門近くの路上の端に作りの良いとお世辞にも言えない不出来な椅子に座る1人の浮浪者風の男が居る
その男は元の色が何だったかわからぬような汚れた帽子を被り
元の仕立ては良かったのだろうが破けやほつれが目立ち大きな穴等を塞いだ汚れたシャツを着て
下に目を向けると左脚の膝より少し上で絞られた薄汚れた深緑のズボン履いていた
左大腿部から下は欠損し義足等も付けていないのだが残った右脚で器用にペダルを操作しながら太鼓を叩きつつリズムを取り
手に持つ三弦の楽器で心地よい音色と共に、重くしゃがれた声で日がな一日通行人の恩赦を目当てに詩を唄っている、その詩に耳を傾ければ1日と同じ詩は無く何故かその詩が耳に残てしまう
この街に辿り着いてまだ数日だが、毎日のように男の詩を聞いていると旧暦時代初期の城塞都市が作られて間もなくの日々を詩にしているようで、元々この国の生まれでは無い私には、どの詩も初めて聞く物語であり、これまで詩と言えば透き通った声で美しい音色と共に紡がれると認識していたおかげで斬新に聞こえてしまう
リガティア帝国は現在35代皇帝の治世で大陸の凡そ半分を版図に収め西は大砂漠から東は大海まで約1800キール、城塞都市を北端に南に900キールほどを手中に収める大陸最大の国家である
新暦と旧暦の分け方は、大陸最大の国家となった記念式典を境に新暦とされていて、吟遊詩人や劇団等のリガティア関連の物語は殆ど新暦になってからの物語が主となっているが
その男の詩は帝国が有象無象の地方の一国家でしかなかった頃の物語であり、紙がまだ高級品で殆ど失伝してしまった古い歴史や伝承と共に歌い方や特徴のある歌声、今まで聞いた事の無いようなリズム等、一つ詩が終わると続きが気になってしまいついぞ声を掛けて、その男を我が家に招き衣食住と金銭を提供する代わりに最初から詩を披露して貰う事となった
面白くなるかどうかわかりませんが続けてみようと思います 読んで頂きありがとうございます
1キール2kmほどと想像してください