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死神の奪還

勉強疲れました。

「デスがいないって....出かけただけとかじゃないのか?」


慌てふためくリティに言う。


「でもいつも出かける時には私に一声かけてから行ってたし....

なによりも秋人が来るまではいたんだよ?」


「それだと不思議だな...此処で待っている間も玄関の扉を開けた音はしなかった。

窓から出ていったりしない限りは家から出られないはずだ。

家の中は全部確認したのか?」


「二階にずっといたから一階にはいないと思うけど…一応確認してみる。」


「じゃあ俺も手伝うぞ。」


「あ、その前にデスに電話してみる。.....」


リティはそう言いながらポケットからスマホを取り出し電話をかけ始めた。


しばらくの間沈黙が続いた。


「どうだ、出たか?」


俺はリティに尋ねる。


リティはスマホを耳から離し、首を振る。


「そうか.....じゃあ探してみるか。」


「うん...居るといいけど....」


そう言って俺とリティはデスの捜索を始めた。




数分後....




「居ないね....」


俺とリティは一階だけでなく、家中をくまなく探したが、デスは居なかった。


玄関に靴があったので外出してはいないようだ。


「急にいなくなったことは今までにないんだろう?」


考え込んだ様子で明後日の方向を見つめるリティに尋ねる。


「あ、うん。こんな事は今まで1回も無かった....」


「心当たりはないのか?」


リティは暫く黙り込んで考えていた。


「うーん....もしかしたら….デスの能力を狙う奴が攫っていったのかも.....

デスの能力は悪用したらとんでもない事になるし、デスは神の中ではは若くて経験も浅いから...

でもこんなこと出来るやつがいるかな....」


「どういう事だ?」


「この家は普通の世界とは違う次元にあるの。

この場所に来るには特定の手順を踏まなきゃ来れない筈なんだけど…

無理矢理ここに来れるとしたら…とても大きな力を持った者だね....」


深刻な顔でリティは言った。


実際深刻な事態だろう。神の能力がどこぞの馬の骨ともしれない奴に悪用されようとしている。


一般人の俺にでもヤバさは分かる。


「『死を司る能力』が悪用されたらかなりまずい事になるだろうな....

しかし何処にいるか全くわからないな....どうする?」


「とりあえず、知り合いの神のところに行くよ。あいつが協力してくれれば居場所は分かるから。」


「そうか。しかしそいつのところまでどうやって行くんだ?」


「とりあえずアキトは外にある小屋のところで待ってて。私は準備してくるから。」


そう言い残しリティは2階へ走っていった。


俺は言われた通りに外に出て、周りを見渡した。


「違う次元か....やはり神は常識外れだな....っと、リティは小屋の前に待ってろって言ってたな。

小屋ってどこにあるのだろうか....」


家の周りを歩いて探していると家の後ろに小さな小屋がポツンと建っているのを見つけた。


「これか?とりあえず待つか。」




しばらく待っているとリティが来た。手には少し大きめのカバンを持っていた。


「お待たせ。じゃあ行こうか。」


「おう、しかしどうやってお前の知り合いの神のところまで行くんだ?」


「この小屋の中に入れば行けるよ。この小屋はほかの神の家に繋がっているんだよ。

でも相手の家の神が許可しなきゃ行けないけどね。あの子いるかな....」


「へぇ....便利なもんだな。」


俺の質問に答えるとリティは小屋の中に入っていった。


それに習い、俺も入っていく。


小屋の中には謎のスイッチが壁についているだけだった。他には何も無い。


「ちょっと待ってね....よし、いいよー。そのボタンを押して-。」


リティがスマホを見ながら言った。


「おう、押すぞ。」



ポチッ




押した瞬間リティの家に来る時に味わった浮遊感と同じような浮遊感が襲ってきた。





神と人間の冒険は始まったばかり。

投稿ペースあげます。

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