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別れと旅立ち

コメディ成分少なめでお届けします。

前回のお話


神様とお話してその結果、協力する事にしました。



ガチャッ


「ただいまー」


玄関先から声が聞こえる。きっとキリコおばさんの声だろう。


キリコおばさんとは住み込みで働いているレストランの店長だ 。


人類が滅びる前はキリコおばさんのレストランがうちの家族の行きつけだった。


人類が滅び身寄りのなくなった俺を拾ってくれ、自分の子供のように大切にしてもらっている。


キリコおばさんは命の恩人と言っても過言ではない。


キリコおばさんは40過ぎとは思えないくらい若く見える。


レストランが繁盛してるのは料理がうまいという以外にもそれもあるのだとか。


「おかえり〜」


「秋人くん、1人で留守番できたかい?」


「おばさん、俺はもうガキじゃないんだぜ?それぐらいできるさ。」


やれやれ、と肩をすくめながら俺は言う。


「秋人くんも立派になったもんだねぇ....」


そう言いながら泣くような仕草を見せる。


「おいおい、やめてくれよ....」


「はいはい、今ご飯作るからね。今日はハンバーグだよ。」


「お、ハンバーグは久しぶりだなぁ。」


俺は肉があまり好きではないがキリコおばさんの肉料理だけは別だ。


キリコおばさんの特製ハンバーグは「この世界で一番うまいハンバーグ」だと俺は胸を張って言えるだろう。


トントントン....


包丁の小気味いい音がキッチンから聞こえる。


俺はリビングにあるソファーに腰掛けながら物思いにふける。


協力...か....


どんな事をするんだろうか.....危険な事が無ければいいが....


そもそもあいつらはあんなに物凄い能力を持っているのに何故俺の協力がいるのだろうか。


やはり騙されているような気がしてならないな。そこら辺はしっかり見極めなければ.....


だが、嘘をついているようにも見えなかった。


まぁこれはいずれ分かるだろう。よっぽど無茶なことがなければあいつらについて行ってもいいだろう。


.....2人ともそれなりに可愛かったし、リティは胸もでかかったし......


この事はおばさんにも言っておかなきゃダメだな。なんと説明しようか...





「....とくーん、秋人くーん!!!ご飯できたよー!!」


「あっ、はーい!今行くよ〜!」


キッチンからおばさんが俺を呼ぶ声が聞こえた。


俺はソファーから立ち上がり、キッチンの横にあるテーブルへと向かった。


テーブルの上にはハンバーグやサラダ等の食欲をそそる、尚且つ栄養バランスのとれたとても美味しそうな料理の数々が並んでいた。


「お、うまそ〜」


「先に手洗いなさいよー。」


「へーい」


おばさんにそう言われ、キッチンで手を洗い席に着く。


「「いただきまーす」」


さっそくハンバーグに箸を伸ばす。おばさんのハンバーグは白飯をかき込みながら食べるのが一番うまい。


「ん〜!やっぱうめ〜!!」


「口に食べ物入れたまま喋らなーい。」


「はーい」



そして夕食も終わり、食後のお茶を飲んでいる時にあの話を切り出すことにした。


「あのさぁ、俺がやりたいことが出来た、って言ったらどうする?」


「んー?急にどうしたんだい?」


「俺もさ、いつまでもここにいるわけにもいかないじゃん?

今日さ、俺にやらなきゃいけないことが出来たんだ。だから明日からここを出ていこうと思うんだ。

本当に勝手だけどそのやらなきゃいけないことが何か、って言うのは聞かないで欲しい。だから...」


「いいよ、だけど条件が2つあるからそれを飲み込めるなら、だけどね。」


俺が話している途中でキリコおばさんはそう言った。


いつもとは打って変わって顔に笑顔は無く、真剣な表情をしていた。


「お、おう....」


「まず一つ目!」


おばさんはびっ、と人差し指を立て俺の目の前に突き出す。


「危ないことはしない事!


どんな事が有ってもキリトくんの安全が第一!」


「もちろん。最初からそうするつもりさ。」


「じゃあ二つ目!」


さっきと同じように人差し指と中指を立ててキリコおばさんは俺の前に指を突き出した。


「悔いが残らないように全力でやるんだよ!

何をするのかは聞かないであげるから、頑張りなさい。」


言い終わると同時にいつもの様な優しい顔に戻った。


「ありがとう....キリコおばさん。本当に感謝してるよ。」


「いいのよ、子供のやりたい事は応援するのが大人だからね。

何かあったらすぐ電話しなきゃダメだからね、できる限りの事は手伝ってあげるから。」


「あぁ、本当にありがとう。」


キリコおばさんは顔を明後日の方向に向けた。


「....明日から寂しくなるね....たまには帰っておいで。

....好きなものを作ってあげるから。」


そういうキリコおばさんの声は涙声だった。


「....ごめん」


「いいんだよ。さっきも言ったように子供のやりたい事を応援するのが大人だからね....」


俺だってキリコおばさんの元を離れるのは悲しいし、寂しい。そしてキリコおばさんを悲しませたくもない。


けど、家族を、人類を取り戻すためには我慢しなければならない。


別に永遠に会えなくなるわけでもないし、また会いに来ようと思えばいつでも来れる。


そう自分に言い聞かせ、涙をこらえた。


しばらくの沈黙があった後、さっきとは打って変わり元気な様子でこちらに振り向き、こう言った。


「秋人くんもいつの間に大きくなったものねぇ、ついこの前までは幽霊やお化けを怖がって夜にトイレも行けな可愛い子だった筈なんだけどねぇ....」


「いつの話をしてんだよ!」


「そしておねしょをして必死に見つからないようにこっそり夜中に服を着替えに行ってたのも懐かしい.....」


「頼むからその話はしないでくれ!ていうか気づいてたのかよ!」


「当たり前でしょ?そりゃあ寝る時と起きた時で格好が違えば気づくモンさ。」


「ああああぁぁぁ!!!忘れてくれぇぇぇ!!!!!」







俺とキリコおばさんの思い出話は夜遅くまで続いた。

雪遊びしたいです。

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