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歯車の狂う瞬間

どうも、桜田吾妻です。やっと二話目です。見てください。

あの日は店の手伝いもなく、テレビを見ながら時間を持て余していた。


テレビを見ているというのも面白いから見ているわけではなく、他にすることがないから見ていたのだが。


「あぁ〜、絶望的に暇だな〜」


誰に愚痴るわけでもなく独り言を言っているともう12時過ぎであることに気づく。


「もうこんな時間か....どーりで腹が減るわけだ。なんか食うもんあったっけか。」


その日はおばさんが不在で昼食は自分で作らなければならなかった。


しかし俺は料理ができない。


「うげっ、何もねーじゃん。どーすっかなー......」


冷蔵庫の中身を確認しながらそう呟く。


朝食も食べていないので腹が「ぐぅ〜っ」と間抜けな音をたてた。


そこでお菓子やパンは入っている戸棚に何か食べれそうなものが入っていないか確認した。


「うわっ、クッキーしかねーじゃん。う〜む、どうしようか...」


別にクッキーが嫌いな訳では無い。むしろお菓子はほとんど大好きだ。


三度の飯よりお菓子が好き、と言えるぐらい好きだ。


しかし、お菓子を食べる事は滅多にない。


それには深い理由がある。


「んー、仕方ない。おばさんも居ねぇし食っちまおう。最近食べるチャンスも無かったし。」


そう言いながらクッキーをリビングまで持っていき、食べる準備をする。


「飲み物何がいいかな.....紅茶でいいや。」


手際よく準備を済ませ、席についた。


「じゃあ、いただきます。」


クッキーを口に運ぶ。


久しぶりに食べるクッキーはうまい。


甘すぎないところがクッキーの好きなところだ。


そして紅茶にとても合う。


「うめぇ....やっぱお菓子は最高だなぁ.....」


至福のひとときである。



ドクン....



やはり来たか。この前兆。


「うへぇ、この感覚はいつ味わっても慣れねぇな...」


俺はお菓子を食うことがトリガーとなってある能力が発動する。


その能力とは.......



ぼふんっ


「ん.....やっぱりこうなっちゃいますよねー.....」



『女体化』だ。


魔族の襲撃が起こり、助けられた日から発現したこの能力。


お菓子を食べると黒髪ロングヘアーで、右目が黒目、左目が碧眼の自分で言うのもアレだが)かわい子ちゃんに姿が変化してしまう。


この能力を羨ましいと思う人もいると思うが、俺は全くもって邪魔な能力だと思う。


「女の身体羨ましい、いろんな事し放題じゃん!」とか思ってるだろ?


しかしよく考えて欲しい。


あなたは自分の体に欲情できるだろうか?


そういう事だ。


「まぁクッキー食べますか。」


クッキーを食べる咀嚼音だけが部屋に響く。



ピンポーン



誰かが玄関のチャイムを鳴らしたようだ。


「こんな時に来客ですか....仕方ない、居留守させてもらいましょう。」


ピンポーン


「早く帰ってほしいです...」


ピンポーンピンポーン


........


「いきましたかね.....?」




ピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーン



「ひゃぁっ!?」


とんでもないしつこさだ。そんなに大事な用事なのだろうか。




ドッガァーーン!!!!


「きゃぁぁぁぁぁぁ!!!!!」


嘘だろ!?破壊音が聞こえたぞ!?


「ここで間違いないの?デス。」


「はい、間違いございません。ここが霧丘秋人の住んでいる家でございます。」


「そう。ならいい....ん?そこにいる人は....秋人だぁ!探したんだよ〜!?」




「え、誰ですか!?」

最近喉を痛めました。

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