第二夜:道に迷った時には近隣の家を訪ねて道を聞きましょう
第二夜:道に迷った時には近隣の家を訪ねて道を聞きましょう
日本にはこういう言葉がある。
聞くは一時の恥、聞かぬは一生の恥。
簡単に言えば、知らないことを人に聞くのは、そのときは恥ずかしいと思っても、聞かなければ一生知らぬまま過ごすことになるので、そのほうが恥ずかしい。
だから、知らないことを恥ずかしがったり知ったかぶったりせずに、素直に聞いて学ぶべきだという教え。
まあ、よくある話である。
「違うからな!! 道に迷ったときに使うのはちょっと違うからな!!」
ま、この4人のように道に迷ったから、人に尋ねるのは当然であって、別段恥ずかしいことではないのだが……。
「というか、この山中のどこに民家があるんだよ!!」
そう、也の字の言う通り、道を聞こうにも、彼らは山に一本すーっと伸びる道路で立ち往生をしているのだ。
聞く相手がいないのでは、恥もくそもない。
「いや、昨今の日本で数十キロ四方に民家がないなんてのは北海道ぐらいだろ? 車をもう少し進めりゃ家が見えるって」
だが、鷹矢の言う通り、今どきの日本で数十キロ四方に民家がないなんてのは北海道ぐらいのものだ。
日本は狭いのである。
しばらく車を進めれば、すぐに民家にでもたどり着くという意見は正しい。
「だが、この山道もう感覚的には4時間近く走ってるけどな」
そういうのは運転をしている真の字。
真の字の言う通り、この山道に入ってかれこれ4時間ほど車を走らせているのだ。
「ま、適当に道を選んでたし、そういうこともあるんじゃね? というかねみぃ。お休み。ついたら教えてくれ」
いきなり口をはさんで、再び眠りに戻るのは進。
この状態も実は仕方がない。
あの学校の怪談を体験してから、翌日のことなのだから。
つまるところ、あの朝の場面から、寝ずにそのまま海賊のお宝さがし?みたいなことに乗り出したのだ。
若者はタフである。
いや、寝ているから普通に疲れているのであろうが、それを実行に移せるだけタフという話だ。
学生なのになんで車運転しているんだよ。という疑問があるかもしれないが、真の字は身分は高校一年であれど、もとは紛争地帯で戦いっていた少年兵であり、年齢は不詳である。というか、日本人かも定かではない。
その関係で、一応書類上などでは問題がない年齢になっている。
本人が気にしていないので、回りもそんなことを気にするだけ無駄である。
というか、そんなことでいちいち滞る間柄ではない。
そもそも、外見上車ではあるが、鷹矢が趣味で作った特殊車両とも言っていいのかすらわからない兵器?である。
ということで、鷹矢の権限での実験中と通せばいいだけなのだ。
まあ、こんな人気のない山道で誰が文句を言うのかという話に戻るのだが。
「おい、鷹矢。地図とかナビは?」
「んー。地図はあるが、お前もさっき起きたばかりだろ? 俺も起きたばかりで、どこをどう通ったかしらんし、山中のせいか電波届いてないのか、位置不明」
「役に立たねー!! あ、それなら運転していた真の字ならわかるだろ? ここどこらへんだ?」
也の字の言う通り、運転している本人ならばわかるはずなので、鷹矢は地図を真の字に渡す。
が、真の字は地図を眺めて首をかしげている。
「どうしたんだ?」
「いや、やっぱりというか」
真の字はそういって、地図を二人の前に広げて見せる。
「俺の記憶が確かなら、このルートだ」
そういって指が指し示すのは、普通の道。
二山ほど越えて、そのあとは海岸製沿いにいって目的につく予定だったらしい。
「ちょっとまて、二山だけど、普通に町があるよな」
「あるな」
不思議なのは、山を越えるとは言っても、ふもとには普通に町があるような山であって、4時間近くも山中を走るなどということはない。
「ああ、町にでない。だから、俺が道を間違ったという可能性もあるが……」
「いや、万が一、真の字が間違っていたとしても、これだけ山中走る道なんかないぞ?」
「だな。俺も起きて2時間は経つが、地図上にそんな道存在しないぞ?」
そう、今の状況は変なのだ。
山頂にたどり着くわけでもないし、何をどうすれば、回りの見えない雑木林を走っているのか?
こんな道は地図上存在しないのだ。
「「「んー?」」」
「ZZZ……」
3人はそろって首をかしげて、1人はいまだに爆睡している。
狭い日本、4時間も山中を走らせるというのは、よほどの名がとおった山岳地帯しかありえない。
いや、4時間も走らせれば、山頂ぐらいにはたどり着く。
さて、このような状況に陥る人は、そうそういないだろうが、あなたならどういう行動をとるだろうか?
いつまでたっても目的地に着かない、山中に自分たちの車だけ。
答えは人それぞれだろうが、この4人、いや起きている3人はまずこういう行動をとった。
「とりあえず、寝よう。いい加減限界」
「だな。まだねみぃ」
「そうだな。俺も運転しっぱなしだし、まずは体力を回復しよう」
彼らはある意味徹夜明けなのだ、多少の仮眠は取ったとはいえ、まだまだ本調子ではない。
そんな状態で、下手に行動をとるのは愚策だ。
……うん。愚策なのだが、この不可思議空間に放り込まれて、まず眠るという選択肢をとれるのはこの馬鹿どもぐらいだろう。
しかも、今は15時。
寝て起きれば、日がとっぷり沈んでいる可能性も非常に高い。
普通であれば……いや、普通であるからこそ、誰もが予測できるお約束というものは、物語の中の産物であり、自分たちには関係ないと思うのだろう。
ごめん。間違えた。
彼らにとって、何が起ころうとも、所詮、日々の一ページに過ぎないのだ。
それがこの4人である。
何度も言うが、不可思議現象さえ除けば、眠いなどの体調不良がある場合、運転をせずに体調落ち着くか、回復するまで休むのが好ましい。
というか、長距離運転の場合、そういう休憩を仕事では義務として取らなくてはいけない。
彼らの選択は、常識の範囲内では間違っていない。
「あー、ねみぃ。お休み」
「お休みー」
「ああ、お休み」
「ZZZ……」
こうやって、この4人は見知らぬ山中の道で仮眠をとることになる。
で、物事、急いては事を仕損じる、果報は寝て待て、時間が解決するなど、待つということに対しての言葉はあるが、おそらくこの状況下で適応されるものではないだろう。
すやすやと寝ている彼らが、目を覚ました時に目にするもの何なのだろうか?
それは、4時間後。
つまり、19時、午後7時になって答えが出ることになる。
まだ季節は夏真っ盛り。
19時ではまだ空も明るい。
徹夜の大人なら、こんな時間に自然と目を覚ますことはまずないが、この若者たちは、持ち前の若さと気力で、復活して目を覚ます。
「さぶっ!! 誰だよクーラー全開にしたやつ!!」
そういって飛びきるのは、助手席でナビみたいなのをしていた也の字。
気が付けば、車内は極寒と化している。
「設定温度を15度とか冬かよ……」
車両前方に設置してある設定温度は15度になっている。
まあ、夏の車内は冷房などは非常に効きずらいというのは定番。
常識の温度よりガンガン下げてしまっても不思議ではない。
で、この場合、通常の車両であれば、前方、運転席、助手席にしか冷暖房の噴き出し場所がなく、後部座席は冷暖房がさらに効きづらいといのはみんな経験があるだろう。
しかし、鷹矢特製の特殊車両にそんな問題はない。
冷暖房を不備なく、ガンガン冷やせ、温め、お茶はいつでも飲めて、カップラーメンなどの非常食もそろえており、戦車砲でもびくともしない装甲と、走破性能を備えた飛んでも特殊車両である。
というわけで、普通の車のように、前方を思い切り冷やされると、当然運転席と助手席の真の字、也の字は極寒で眠ることになる。
「……真の字は毛布かぶってるな。真夏なのに間違ってね?」
「まあ、進が暑いって言ってたからな。我慢するのは前方の俺たちだろう? 也の字は気にしないでよく寝てたしな」
「左様ですか」
この2人は、鷹矢の冷暖房の車内でどれほど効くかしらないから、これで納得した。
が、本気を出せばこの車。車内をマイナス50度からプラス100度までできたりする。
どこにそんな需要があるか知らないが、そこら辺は誤作動で動かないようにしているらしい。
「しっかし、もう7時か。周りは暗いな……。空は明るいんだけど」
也の字がそう言って、森に視線をむけ、空をみる。
夏の19時、まだ空は明るいが、森の中は薄暗く、夜の帳が降りてきている。
「ま、この時間に起きてよかったさ。2人が起きる前にこの森を抜けられるといいんだけどな」
「あ、進めるのか?」
「別に燃料がなくなったわけでも、道がなくなったわけでもないのに、わざわざ何もないただの山道へ足で降りる理由もないだろう?」
「確かになー」
真の字の言う通り、民家も何もないのに、車から降りる理由は用足しぐらいだろう。
とりあえず、降りる理由もないし、後部の2人もまだ寝ているので、車をまた進める。
「とりあえず何もないな。昨日みたいなのがあったから身構えてたわ」
「まあ、あんなことそうそうないだろう。どこかの心霊スポットに向かっているわけでもないし、普通に山道通ってるだけだしな」
通常の人間は昨夜のような出来事があって、次の日にほかの遊びに行けるメンタルはないと言っておこう。
普通はひきこもりになってもおかしくないレベルである。
だが、真の字の言う通り、特にそういう場所に行くわけではないので、何かに巻き込まれるというのは考えにくい。
「昨日、呪いとか、かけられてたりな」
「昨日のはそういうのは関係ないだろ? 千頭の呼び出し儀式やってただけみたいだし」
「あ、そっちか。プリンの恨みとか」
「それはありそうだが、千頭の場合は物理手段だろう? 昨日みたいに」
八岐大蛇こと、大和千頭だが、明け方素っ裸で連れ帰って、お家の方々に釈明はしておいたので、これ以上今回の千頭がプリンを食べたという冤罪は潔白が証明された。
とりあえず、勝手にプリンをクレープに使った4人も悪いので、帰り道にプリンを千頭を預かっている大和家分も買って渡してきたので、今回の恨みつらみは消えているはずである。
……八岐大蛇の恨みは安いものだ。
そんな雑談をしつつも、車は山道を進む。
2人ともそこまで焦っていないのには理由があって、山道といっても、ちゃんと舗装されたコンクリートの車道が伸びていて、しかもちゃんと二車線あるのだ。
舗装もされていない道に入っているのであれば、さすがにおかしいと思うのだろうが、このせいで、4人全員特に疑問を持たなかった。
いや、周りに何もないから逆に彼らは降りなかったというべきか。
だが、何事も限度というものがある。
あれから、さらに1時間。
いまだに車は山道からでない。
20時になり、空も暗くなっている。
「さすがに変だな」
「いや、最初から変だけどな」
途中で起きた鷹矢にそう也の字がつっこむ。
「いやいや、変っていうのは、そっちじゃなくて俺たちな」
「俺たち?」
「ああ。俺も起きて、30分程度だが、その前も俺たち3人でこの森の中、車で走ってたんだ。その間も直線だったろう? さすがにこの直線はありえない」
「あ、そういえば」
「となると、俺たちは直線かと思っている道路が実は円状になっていてぐるぐる回っているって可能性もあるわけだ」
鷹矢の言う通り、道は多少アップダウンがある物の、見たか限りではまっすぐ道が続いているのだ。
このような道で5時間近くも進めれば、すでにどこかにたどり着いていないとおかしい距離だ。
となると、3人の感覚が狂わされていて、同じところをぐるぐる回っているという鷹矢の仮説だ。
「で、そうだとしてどうするんだ? 鷹矢の言う通りなら、風景は変わらないし、このままじゃ意味がない可能性があるよな」
車を走らせている真の字が変わらない道を見つめながら聞く。
「ま、そこは車を降りるしかないな」
「それって、ホラー系のパターンじゃね?」
鷹矢の話に、也の字がいやそうな顔で言う。
だが、也の字の言う通り、定番といえば定番だ。
山中、立ち往生し、車を置いて、森の中を歩くと……という、よくあるホラーの出だしである。
「ホラー系ならなおさら、無限ループからの脱出は先ほどとは違う行動をとることだしな。この先ずっと出られないのが定番だぞ」
「でも、車を捨てるのはなー」
「俺もそこは也の字と一緒で反対だな。物資が山ほどある車を置いていくのは得策じゃない」
確かに、この車を置いていくのはよろしくない。
ホラーのお約束で荷物が無くなるとようなものだし、この車自体、放置してはいろいろまずい。
「ふぁぁぁ……。なら、適当に森に車ごと入ればいいんじゃね?」
そんな明後日の方向の提案をしたのは、ようやく起きた進。
普通ならそんな提案は通らない。
車に傷がつくし、最悪森の中で放棄としたら回収費用にどれだけかかるか分かったものではない。
だが、この車はあいにくそんな普通の車ではなく、鷹矢が趣味で改造しまくった、いや、ゼロから作った、所謂ボンドカーを超えた何かである。
「あ、そっか。その手があったな」
「いいのか? 傷つくぞ?」
「いや、問題はそこじゃねーからな」
也の字の突っ込みは届くことはない。
普通の車両ではないし、持ち主本人がOKを出している以上、ほかのだれかが意見を唱えること自体が間違っている。
「大丈夫大丈夫、直せるし、どうせいろいろデータは欲しかったところだしな」
「だから、データが欲しいにしても、この車が通れるような幅ないだろ!!」
そう、也の字の言う通り、結構道路の両脇は木が生い茂っていて、車が入れるような道はない。
入る以前の問題なのだ。
「……もうちょっと、走ってみよう。で、道がなければ」
「秘密兵器を使って道を切り開けばいい」
「それでいいんじゃね?」
「よくねーから!! 鷹矢、お前のいう秘密兵器ってなに? ねえ? 山一個消し飛んだりしねえよな!?」
「大丈夫。それは中くらいの威力だ」
「なに!? 中くらいって!? それ以上あるの!? おい、真の字絶対使うなよ!!」
「わかってるって。あたり一面焼け野原になりそうだしな」
今、このとき、ここら一帯は焼け野原になるか否かの瀬戸際に立っていた。
……時間が刻一刻と過ぎていく。
「「「……」」」
4人とも、無言で走っている道を真剣に見る。
焼け野原になるのか、ならないのか……。
「お、あれ道じゃないか?」
「どれどれ。んー、ずいぶん荒れてるがたぶん道だな」
也の字がある方向を指さし、そこを見つめる鷹矢。
確かに、草が生い茂っているが、木が生えていないルートが奥まで続いている。
「真の字どう思う?」
進はその道を見て、運転をする真の字に意見を聞いてみる。
「ほかに道もないし、車の損傷はいいって鷹矢が言ってるしな。人や車が頻繁に通っている痕跡は見えないが、行ってみる価値はあるだろう。民家がないにしても、奥に池とかあるなら何かしら標識もあるだろうしな」
「なるほどな。じゃ、頼む」
「舗装されていないからな、振動が結構くると思うぞ。注意しろよ」
「「「へーい」」」
3人はすかさずシートベルトの確をして、それを見た真の字がその荒れた山中への道へ入っていく。
ガクンガクン!!
「あうあうわ」
「おお、結構揺れるな」
「ほ、んとう、だな」
「この路面状況だと、本当にしばらくまともに車も通ってないみたいだな。車が通れるほどの幅があるから、何か奥にあるんだろうが……。こりゃはずれか?」
真の字の言う通り、ここまで人が取った形跡がないと、奥に何か構造物はあっても人がいる可能性は非常に低い。
「といっても、戻って道を走らせるか?」
「それは無駄だからこっちに来たんだろう」
「だよなー」
「ま、とりあえず奥まで行ってみれば、何かあるだろう。そこの構造物でも調べればここだどこかわかるかもしれない」
「それしかないか」
しかし、引き返す意味もないので、彼らは車を奥へ進めていく。
そして……。
「お、何かあるぞ?」
進がそういって車が停止する。
「どこだ? 道の先にはそんなの見えないぞ」
「だな」
也の字と真の字は道の先を眺めているが、そんなものはない。
ただ荒れた道が続いているだけだ。
「いや、正面じゃなくて、あっち」
「あっち? ああ、なんかあるな。4時方向」
後部座席に一緒にいた鷹矢が正確な方向を言うと、也の字と真の字もその方向を見ると……。
「あ、本当だ」
「あるな。見落としてたか?」
そこには、何かボロボロになった小屋みたいなものが見える。
ツタに覆われていて、パッと見は分からない。
すでに日も落ちているし、見落としていてもおかしくはない。
「で、どうする? 見に行くか?」
「道あったか?」
「あー、どうだろう?」
「とりあえず、バックする」
真の字がそういって、バックで小屋の真横のあたりまで戻るが車が通れそうな道はない。
「とりあえず見に行くか?」
進はそう言って車を降りようとする。
「まてまて、とりあえず構造物は見つかったけど、もう真っ暗だ。朝まで待ったほうがよくないか?」
とっさに進を止めようとする也の字。
確かに、こんな真っ暗な中、近くとはいえぼろ小屋に近づくのは危険があるかもしれない。
「さっきまで寝てたしな。暇だし行かねー?」
「そうだな。寝てたし、今更朝までなんて退屈だしな。俺はいくわ」
進と鷹矢は退屈なので行くといって、あっさり車から降りて、懐中電灯をつけて小屋へと近づいていく。
「大丈夫か?」
「まあ、特に気配はないし、問題ないんじゃないか? 俺たちも車に待機しているし、何かあっても対応できるだろう」
「そうだな。2人が何かここがどこかわかる物を見つけてくるのを待つかね」
小屋へ向かう2人を見つつ、車に残ることを決めた2人。
夜の闇の中から、虫の声が聞こえ、普通の夏の山のひと時。
でも、4人とも気が付かなったものがある。
脇道に入るときに実は倒れた看板があったのだ。
そこに書いてったのは……。
ここから先へ立ち入る者 命の保証はない
ある都市伝説で書いてあったのではないか?
……流れは最悪へ向かっていく。
誰にとってとは言わないが。
「お、人じゃないか、あれ?」
「あ、本当だ。おーい、すいませーん!! 道を聞きたいんですけどー!!」
道に迷った時には近隣の家を訪ねて道を聞きましょう。
だが、ちゃんとまともな人と思える相手に話しかけましょう。
だって、進と鷹矢から見える背中は服がボロボロ、どう見ても腕が変な方向に向いていて、まともな腕には鎌が握られていた。
そして、その人物が振り返り……。
その顔を見た2人は……。
「「う」」
悪夢の夜が開幕する。
「「うわぁぁぁぁぁぁ!!」」
まだまだ、夜は始まったばかり。
「け、ケガしてますよ!!」
「いや落ち着け進。見た感じ痛がっていない。おそらくはメイク。そういう催しなんだろう」
「ああ、肝試しのイベントか」
「そうそうそれ」
襲い掛かったはずの異形の人は押し倒されて調べられていた……。
そう、夜はまだまだ始まったばかりなのだ!!
もうやだ、こいつら。
はい、再びやっほー。
本日は結構投稿する。
第一夜を見て、この物語の方針はあらかた理解してくれたと思う。
さあ、物語を横紙破りをする4人の日常をご堪能あれ。