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言わぬが華

作者: 晶湖畔

偶然町で学生時代通っていた塾に来ていた他校の人とばったり出会った。

懐かしさからだろうか


「さぁみんなグラスを持って乾杯でもしょう。僭越ながら幹事である俺が音頭をとらしてもらうぜ。じゃあカンパーイ。」


と出会いから僅か1ヶ月足らずてその当時の塾生の十数人と飲み会が開かれることになり幹事の男の音頭で乾杯している。

今となっては誰が誰なのかもほぼ分からない状態での飲み会はっきりいって苦痛でしかないが来てしまったものは仕方ない。

なるだけ目立たないように隅で飲み食いしている。

仕事、恋愛、結婚と次から次えと話題が変わり私にはさして興味はないのだろうが一応話は回ってくる。

話は塾時代になり


「そういえば近所の寺で木に藁人形があって怖かったな。」


と一人が言い出し俺も見た私も見たとその話で盛り上がっている。

今日集まった人はほとんど見ているのだが私はあえて主張はしない。

強烈な印象で口にするのもどうなのかと考えているからなのだかふと後方より視線を感じる。

が壁があるだけでなにもない。

適当に飲み会を終えline交換をしもう帰りたいなと思っていると


「君は正解だよ。」


と声が聞こえ振り返ると誰もいない。

え?と他の人を見ると雑談で盛り上がっているが私と同じように藁人形を見たと主張しなかった女子と目があった。

互いに今のなにという困惑していたが


「二次会にいく人~♪」


という陽気な幹事の声に


「私、帰るわ。」


と告げさっさと家に帰った。


それから少し経ったある日lineに危ない目に合いそうになったと何人も入っていた。

そのメンバーは藁人形を見たと言っていた人達だった。

それは偶然なのか必然なのだろうか。

怪我人は出てないようだが何でだろうあの時の


「君は正解だよ。」


と言う声が思い出される。

きっと声に出してはならないことだったのだろう。

どうかこれ以上何も起きませんように…………。


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