第4話「EFS初参戦」
第12大会。
マレーシアセパンで行われる大会。
この大会から愛はElite Formula Seriesへと参戦する。
「この週末、絶対と言っていいほど予想されるのが、スコールです」
「スコールって、あの突然降る雷雨?」
「そう。それが起こり得るから、今日の予選は早めにタイムを出すことが大事かも。愛。」
「わかった」
愛がマシンに乗り込む。
02号車に乗るのが日本のスーパーフォーミュラで勝ってきた天才であることから、ファンたちは注目していた。
『愛、スタートしてすぐ1回KERSを使ってみてね』
「か、かーず?」
『ブーストシステムのこと。コーナーの脱出とかで使うことでちょっと速く走れるようになるよ』
「あーい」
まだ性能は低いマシンで予選に向かう。
すると、コースの一部を強力な雨雲が覆いかぶさろうとしていた。
結果25台中12位で予選を終えた。
「愛、やるじゃん。これなら明日の決勝レース、ポイント取れるかも」
「だね!頑張ってくる」
翌日の決勝レース。
コンディションは予選終了後降ったスコールが濡らした路面がドライになりかけている状況だった。
「ダンプコンディションって、一番むずかしいじゃん…」
「愛、大丈夫?スリックタイヤで」
愛がホームストレート上のアスファルトを触る。
「この濡れ方なら他のマシンがどんどん乾かしてくれる。大丈夫、スリックのままで」
「じゃあ大丈夫ね」
「うん!」
「じゃあ、頑張るのよ」
愛と真結は固く握手し、愛はマシンに乗り込む。
「…」
その時、後ろから振動が来る。
エンジンが始動した。
「よし。行きますか。」
25台のマシンがフォーメーションラップに走り出していく。
25台がグリッドにもう一度戻って来る。
F1とは違い、様々なエンジン音が響き合うホームストレート。
スタートを待つ。
1つずつレッドシグナルが灯っていく。
全車の興奮が最高潮に達する。
そしてライツアウト。
25台が勢いよく蹴り出していく。
難易度の高い1コーナーに滑り込んでいく。
9位に順位を上げる。




