第19話「再び走り出す」
ついに始まる最終レース。
愛は優勝を目指す。
エイデンは連覇を目指す。
周はF1へのきっかけを掴む。
愛舞はEFS初の表彰台を目指す。
すべてのドライバー、各々の思いを抱えていた。
レッドシグナルが一つずつ灯っていく。
ライツアウト。
最終戦の戦いの火蓋が切って落とされた。
この瞬間だけで愛は3台をオーバーテイク。
1コーナーでもまとめて2台をオーバーテイク。
そしてヘアピンでも2台をオーバーテイク。
1周目で30位に順位を上げる。
32周目。
順位は13位まで上がっていた。
『この周ピット、この周ピット、ミディアムタイヤに変えるよ!』
「OK!」
1.98秒。
ついに2秒の壁を超えた。
そして、甲高く、とても美しい音色がヤス・マリーナ・サーキットに響き渡る。
49周目、Storm Formula Teamの大泉冬青に追いつく。
愛は大泉のイン側に飛び込み、オーバーテイクしようとする。
しかし、その時だった。
愛を襲うサイドからの強い衝撃。
そのまま愛はスピン。
「当たった!当たった!ダメージ見て!」
『確認中、待ってて』
愛は4速に入ったままのギアを1速まで下げる。
『赤旗!赤旗!』
なんと、愛とぶつかった大泉がそのままガードレールに衝突。
これによりガードレールが破損し、修理の必要が出てきた。
「なら…なら意地でもマシンをピットに持って帰る…!」
愛はダメージを負ったマシンをなんとかピットに戻す。
それをピットサイドで見ていた真結は笑っていた。
「あははっ!奇跡だ!奇跡が起きてる!」
「真結代表!修理の準備ができました!」
「OK!愛のマシンが戻ってきたらすぐに始めるよ!」
「「「了解!」」」




