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Love a Race  作者: 銀乃矢
19/22

第18話「最後の戦いへ」

カタール大会。

またシャッターが降りたままのWisteria GPのピット。

38号車、機材も到着していたが、スタッフはいない。


この週末、レースを制したのはRuvisse racingの周静麗。

Elite Formula Series参戦後初優勝を決めた。


そして、安達に代わった愛舞も盤石な走りを続け、今回初入賞を決めた。



Elite Formula Series最終戦。

アラブ首長国連邦、ヤス・マリーナ・サーキット。


Wisteria GPのマシン、機材も無事カタールから輸送され、サーキットに到着。

真結は気持ちが揺らいでいた。

「結局、代役のドライバーはなしか…」

そう呟く真結は愛と同じWisteria GPのレーシングスーツを着ていた。


バーレーンでのクラッシュの後、代役ドライバーを探したが、どのドライバーもEFSに参戦するのに必要なライセンスを保有せず。


真結自身もBOSS GPやフェラーリ・チャレンジ、ランボルギーニ・スーパートロフェオへの参戦経験があったため、

出場することにしていた。


「今日私が最下位とかでレースを終えれば、出資は打ち切られる。そうすればチームも解散できる。ははっ、短かったなぁ、レースの挑戦…」


「山野代表、ミーティングの時間です」

「わかった」


真結はトランスポーターのミーティングルームに向かう。


「あれ?真結、遅かったじゃん。どうしたの?レーシングスーツなんか着て」

「そっちこそ、病院は?」

「え、退院してOKって言われたから即刻抜けてきた」

「で、でもあなたは乗せられない。」

「真結聞いて。」

「な、なに」

「あなたがなんと言おうと、最後がどんな結末だろうと、目が見えなくなろうと、歩けなくなろうと、私は乗る。ここで選手生命が終わってもいい。あなたのチームを潰すわけにはいかない。」

「…」


「やっぱあんたのレースへの思いすごいわ。負けた。じゃあ、乗ってくれる?」

「もっちろん!」


スタート直前、ドライバー登録を山野から愛に変更することが発表された。


「愛、今日は予選走れてないから特例で最後尾からのスタートが認められた。だからってマシンに無茶させないようにね?もちろん愛自身にも。」

「わかってる。優勝は狙うよ」

「最後尾から追い上げられば奇跡ね。」

「1周1台抜けば37周目でトップになれるよ!」

「単純な計算ね…(笑)」


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