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Love a Race  作者: 銀乃矢
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第12話「過去と重なる」

現場に来ると、安達は意識を失っていた。

「大丈夫!?大丈夫!?」

愛が揺さぶるも、反応がない。


「勢いよくぶつかったのね…」

その時ふと気づく。

エンジンが唸りっぱなしなのだ。


「まずい!エンジン切らなきゃ!」

愛はマシンのエンジンキルスイッチを探す。

「あ!あった!」


それを押すとエンジンが切れた。

「これで爆発の可能性はないかな。」


愛は安達をコックピットから引きずり出そうとした。


しかし、女性が男性を引き出すのは難しい。

その時、後ろから手が差し伸べられた。


その正体はエイデン。

「アイ、よく頑張った。後は私が」


エイデンが一気に安達を引きずり出す。


その時救急車が到着した。


そのまま安達は救急車に乗せられ、現地の病院に搬送されていった。


「あ、あの、エイデンさん、ありがとう」

「君こそ。爆発の可能性もあったのに真っ先に駆けつけたのは勇敢だった。」


その後、タイヤバリアの復旧の見込みが立たないということでこの時点でのレース終了、成立が宣言された。

結果、Wisteria GPは10位。

ただ、8位のマシンが燃料規定違反で失格。

これにより9位に繰り上がり。


初のポイントを獲得した。しかも2ポイント。




その後、この行為に対して運営委員会からエイデンと愛は叱責処分が下された。


事務室から2人が出てくる。

「アイ、なんであの時、真っ先に彼のもとに向かったんだ?」

「…実は、私も昔あの状態になったことがあるの。」

「どういうことだ?」


「スーパーフォーミュラの鈴鹿大会のとき、私は130Rで他車とぶつかってそのまま安全柵を突き破った。」

「What?」

エイデンの素のWhatが出た。

「それで、私は130Rの下のデグナーカーブまでマシンと一緒に転がった。」

「よ、よく生きていたな。」

「私も不思議だった。でも、多分彼がいなければ私はレースに出られなかったかも。」


「タクマっていうレーサーがいなければ私は本当にレース続けられていなかった」

「タクマ?なんだかインディカー・シリーズで優勝していそうな名前だな」

「だね。でも私にとっては恩人だよ」


「まぁ、琢磨が助けてくれたから、私もレースを続けられた。それに、安達くんはまだ若いでしょ?そんな若い子にレースを諦めてほしくない」

「そうだな。ベテランとして私もそう思うよ」


「まぁ、次のレースも頑張ろう。アイ」

「えぇ、また次のモナコで」


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