表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2/3

悪魔を不憫に思った日

この話は作者による私生活を交えたフィクションです。実話ではありません。

―1週間後―


そういえばあの天使ってどこに行ったの?あれからイエスさまも天使も来なくなった。きっと悪魔に化かされたのだと気付いた。



神様って本当にいるの?ミカエルの祈りを祈っても神様は来てくれなかった。それどころか、読めない漢字があると「代わりに読んでやろうか?」と、シキさんが読んでくれる。


「神様への祈り届くのかなー」と、アオトさんが、ちゃかし気味に祈りだした。


私は焦り出す。えっ、どういうことなの?


教会に電話してみた。「はい、聖十字キリスト教会です。」と応答された。


「悪魔に取り憑かれたみたいなんです。お前を呪うと言われていますので助けてください。」と伝える。


「わかりました。神父が夕方には戻られるので話してください。」また夕方頃に電話してみたが、家では、悪魔払いはやっていないと言うことだった。


教会にかけても断られる。殆どは、病気で悪魔に憑かれた人は5%だと言われてしまった。日本では、鬼が主流だ。日本には悪魔なんていないと思われているようだ。


呼吸…呼吸…呼吸………………わかる人にはわかるのかな…藤の花…あのアニメが懐かしい。


私は幼少期にキリスト教会に通っていた。阿部先生が「心にはサタンが住んでいるのよと話されていた。」のが懐かしい。


あの時から悪魔達はいたらしい。サタンについて悪魔達に聞くが、サタンやベルゼブブ、バビロンなんて悪魔はいないと言われてしまった。

悪魔達に本当の名前を尋ねるが、教えてはくれなかった。


……………………………………………………………………



 以前日記に悪魔を不憫に思った時の話を書いたのを見て、殺そうと思ったけど見逃そうと思ったとアオトさんがシキさんに話していた。


シキ「俺は見逃す気はない。」


アオト 「シキさん。こいつを殺すのやめて仲間にしようよ?人間を襲う手口を聞き出してから殺すのでも良くない?でも、俺中級悪魔だしな。お前が俺に魂をくれたらな。」と言われた。


怖いのに、アオトさんならなんとか私を見逃してくれるのではないかとも思った。


そのきっかけはネットの投稿だった。天使を見たことがある人はいますか?という内容だった。


― 天使見たことある方

天使はどんなときに現れますか?本当にいるんでしょうか 1、2年前位にある男性が死亡した事件がありましたが、あのニュースを見ていた時、男性が苦しがっているときに、男性の顔周りに天使が現れました 。肉眼で見えてる訳ではないので、細かな部分は見えなかったのですが、羽はついていた様に思いました。男性をお迎えにきたようなので凄く驚きました。

天使は死に際にくる案内人なのでしょうか?

 


〈ベストアンサー〉


天使良く見ますよ。


色々ですね。


ただだいたい死に関連した時によく現れます。

昨日ゴキブリが出たので殺虫剤かけて殺したら窓から天使が入って来ました。ゴキブリに手をかざすとゴキブリの魂がフワーと出て、天使と一緒に窓から出ていきました。

サバンナにもライオン側に天使が憑いていて、ライオンが狩り終えると魂を運んで行くのを良く見ます。


これを見て、天使が魂を運んでくれていることに感動した。それと同時に悪魔が不憫にも思った。

人間にも悪魔みたいな人はいる。魂を運ぶのも嫌になる日もあるだろうと思い日記を書く。


〈日記の内容〉

天使は虫の魂も運んでいるそうです。霊感のある人が見たそうで、ある時Gを殺した時に天使が窓から入って来て魂を吸い出し、窓から去っていった話を見ました。サバンナでは、ライオン側に常に天使が憑いていてライオンが狩りをすると、狩られた動物の魂を天国に運んでいることを知りました。天使達が常に魂を天国に運んでくれていることに感謝します。そして、人間にも悪魔みたいな自分勝手な人が沢山いるだろう。悪魔は、そういう人間を見てきっとやるせない気持ちになったのではないかと日記に綴ったことがある。


―それが理由らしい。私命拾いした?と思った。


以前、悪魔さんに何故人間を襲うのか尋ねたことがあった。悪魔は人間のえさ。キリストを祈らないで欲しい。人間のは悪魔の住処であること、お前の中で暮らさせて欲しいと言われた。キリスト教を信じなくなったら見逃してやる。


―きっと何か悪魔になった理由があるのだろう。不思議だ。


悪魔さん達にふと話しかけた。「避暑地の温泉に行って羽を伸ばして来たら?」


避暑地の温泉ランキングを見せた。「ここ、一位だって。良さそうだよ。行ってみたい温泉とかないの?」と理恵子は尋ねた。


「俺は温泉とか興味ないよー。お前の魂をくれたら考えるかなー」と言ってきた。



……………………………………………………………………


見逃してやると言われたが、一向に見逃される気配はない。それどころか、モーニングコールではなく、朝普通に起こされて今までのことが嘘だったのではないかと思った。


今までのことが夢みたいでならない。


―もしかしてだけど、もしかしてだけど…

私って何処かの病院で、入院してるんじゃないの?♬―こんなの夢に決まってるだろっ♪



この日、理恵子は悪魔に尋問することにした。悪魔さん曰く、赤ちゃんの時から憑いているらしい。私の過去の記憶がどこまであるか、確認することにした。


理恵子「私、過去に誘拐されそうになったことがあるんです。いつ頃のことかわかりますか?」


悪魔達「誘拐って誰に?」


理恵子「北朝鮮みたいな人に、福袋を買いに行った帰りに連れされそうになって。蹴り上げて逃げようかと思ったけど、抱えられて連れ去られたら嫌だったので、その場で踏ん張ることにしたんです。いつ頃かわかりますか?」


「俺を出し抜こうって言う訳か?」


理恵子は、体が急に震えだした。怖い。でも、知りたい。いつからいたのか、情報がなくては出て行ってもらうことはできないだろう。

「やっぱり子どもの時からいるのは嘘なんですよね?」

「さあな。」と誤魔化されてしまった。


一般的に悪魔は、嘘をつく。真実は闇の中だ。

悪魔様を出し抜く方法なんて、一筋縄ではいかないと思った。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ