管理者の目覚め
「起きてください、マスター」
「ニア、あと五分」
「十二回目ですが」
だって十徹明けだよ?眠いもん。
「イベントまでまだ時間あるでしょ…」
「マスター、イベント既に始まってますが」
「は?」
時計見て言ってたはずだけどな…
「現在十二時過ぎです」
「へ?」
シオンに任せっきりにしないでこっちも仕事しないとね、さすがに。
「ちなみにですが一時間前から起こし続けてますからね」
「本当にごめん」
「起きたならご飯、作ってください」
「よろこんで献上させていただきます」
「早よ行け」
ご機嫌取りにはいつもの大好物で釣るか。
「海鮮丼で良いよな?」
「断る理由がないですね」
そうだろうね。ニアは生魚が大好きだしね。あ、そうだ。
「それにしても、ひさびさにお前からマスターって呼ばれたな」
「あなたが寝言でシ○ル先生とか言っていたので」
「なるほど…寝言でか」
「マスター、スライムや怪異の物語を取り込むのに没頭するのもいいですがしっかりとイベントクエストを執筆しきってくださいね」
無言の圧がすごい…けどさ、スライムが魔王になったり、吸血鬼が幼女になって生活しているのを見ていると心が踊るから仕方ないよね?答えは聞かないけど!
「ジャック、劇場版物語のビデオをレンタルしてきたらどうなの」
「お前もハマってるな」
「シャシャ♪︎」
「お前、猫だからにゃにゃって言って欲しかったわ」
「私の鳴き声は普段から聞いてますよね」
猫になってベッドに潜り込んでくるような本当に愛い奴め。
「ん?」
あ、ニアの顔がちょっと赤くなってる…さては思考呼んで照れたな…まあそんなところもかわいいんだけどさ。
「あ、そう言えばサーニャは?」
「FVOにてイベントに出てるわよ」
「そっか」
「自分で言い渡した課題すら忘れたの?」
「あ?」
「五十人キルしろ」
「そんなこと言ったっけ?」
「とうとうボケたみたいね…封印を強化して寝かせてあげるわ」
「その目はやめろ。冗談だ、冗談」
「目は好物じゃなかったっけ?」
「いや、お前に腫れ物を見る目で見られたらさすがに死ねるわ」
「死にたいなら殺してあげるわよ」
「お前に殺されるなら本望さ」
「そう」
「そもそもお互いがお互いを生きながらえさせてる関係だろ?」
「呪いと滅びですか」
「ま、僕を殺せるのはお前だけってことだな」
「いつもの結論ですね」
「昔に比べたらお前もずいぶんと人らしくなったなっと、完成だ」
「いただきます」
「はえーな、いただきます」
シナリオ作らなきゃな…あと楽曲もだけど。
自己暗示を込めて




