初クエスト
私は今、酒場風カフェから出て数分始まりの街モノロスを探索していた。
「ん?」
あれは裏路地?面白そうだから行ってみるか。
そして進む事数分後
<クエスト:百鬼夜行を継ぐもの>
今システムメッセージが流れた?ということはこの道は当たりだね。
『ほう。お主のようなか弱きおなごが我の後継者とな?ずいぶんなお笑い…じゃ…な?よく視ると後継者の資格はしっかり持っておるようではないか。それに、お主がどのように纏めあげるのかも気になるところじゃな。よってお主を我の後継者として認めようぞ』
「いきなり現れて何なんですか?」
『まさか何も知らずにここにたどり着いたのか、お主?』
「そうですけど何か?」
『いや、なおさら良いぞ。これは』
「だから、あなたは何なんですか?」
『ふむ。何も知らずに引き継がされるのも酷な話じゃし、教えてやろう。我の名は《百鬼夜行》。数多の怪異を束ねるクランマスターである』
「クランマスター?」
『ギルドが公的な組織なのに対しクランは私設の組織である』
「なるほど、クランマスターを私に引き継げと」
『その通りであるぞ』
「私のメリットは?」
『クラン設営の手間が省けるのと我の力をくれてやる』
「後者の方を詳しく」
『基本的には、スキル《百鬼夜行》を習得して効果は、怪異を従える事ができるようになるはずじゃよ。まあ、お主の場合多少強化されていてもおかしくは無いがのぅ』
「付喪神も従える事ができる?」
『できるはずじゃよ』
「条件付きで引き受けます」
『ふむ。条件を言ってみよ』
「条件は私の一人目の配下にあなたを従えることです」
『カカッ、なかなか面白い条件じゃなそれは。良し契約はここに成立した。我はお主の配下に下り、お主は我の力を継承する。これが契約の内容じゃ。そしてすでに事は終わっておる。故に我に新しい名をくれぬか主様』
「わかった。あなたの新しい名は『忍』よ」
<<クエスト:百鬼夜行を継ぐものが『匿名』によってEXクリアされました>>
<クエスト:百鬼夜行を継ぐものをEXクリアしました>
「え、何?」
『ふむ、我は主様の影の中に入って置こう。あと、主様の妹君に相談してみてはどうじゃ?』
「そうするね、色々と頼りにしてるから忍」
『カカッ、それは嬉しい事じゃな』
そう言うと忍は私の影の中に消えていった。