地獄の様な撮影(主にミクにとって)
「きゃー、怖い~。助けて~」
何をやってるんだろ、私。自分のファンをこんな雑に倒さないといけないとかさ。だって今の私の動きって見る人が見たら隙しかないような、それそこ手足を無意味に振り回してファンに無理矢理当てて倒してる状態だよ?
『そこ、虚無らない。表情筋まで操作する必要が出てくるから』
(監督、本当になんなの?このシーン要る?誰が考えたの?)
『我らが雇い主です。ほら、怖がって』
(無茶振り!!)
ごめんなさい、私のファンの皆さん。これ本当にデスペナ無しなんだよね?
『そろそろ性格が変貌して殺戮を行うシーンに入って』
「アハ♡今日は寝させないよ!もっと私を楽しませてよ♡」
『ファン達はここで立場が完全に逆転。逃げ惑って、ミクはその逃げてるファンを狩ってね』
(あの…私の心を抉りたいの?)
『需要があったからこんな撮影してます。何処の層に向けてかは秘密…まあ、考えたくもないけどね』
ニアちゃんも私と同じく精神を削って……あれは無いね。
「死も辛い絶望を魅せてアゲル♡」
『その調子で狂気に満ち溢れた笑いを』
「アハ♡アハハハハハ♡!!」
『そこそこね』
無茶振りにここまで応えてる私を誰か褒めて。あ、でも今撮影中だからニアちゃん以外自由に発言できないんだったね。
「もっと♡もっと♡私に殺させてよ♡」
『これを後五分近くやろうか』
(え"?マジで?)
『おおマジよ。尺のバランス的にそのくらいの長さが丁度いいのよ』
(ウソダドンドコドーン!!)
『つまらない話をするくらいならさっさと演技に集中することね』
ここは地獄か?と思い続ける事五分後
『そろそろクライマックス、弱気に戻りなさい』
「あれ?えっ、また私なにかやっちゃったの!?」
『やらかしたわね。それも盛大に』
(ニアちゃん?怒ってもいいかな?)
『キョドりまくってこのシチュエーションムービーの撮影は終わりよ』
(了解でーす)
これでようやく地獄の撮影が終わったね。ある程度動ける私からすれば前半の怖がるシーンは屈辱的な行動でした。後半の殺戮は本当に操られててなんだけど、参考になる動きだったね。
『あ、そうだ。ボイスも一つ先に収録するわよ』
「どんなやつ?」
『私を倒しても第二第三の魔王が現れるだろう!……主にリポップで』
「なにそのセリフ」
『リポップの部分はリスポーンに変えてもいいわよ』
「私を倒しても第二第三の魔王が現れるだろう!……主にリポップやリスポーンで。これでいいかな?」
『グレイト。ファンの皆さんもご協力ありがとうございました。後日発売されますが、その時にはゲーム内購入限定の割引クーポンを配布しますので』




