ココロの強さの秘密⇔おめめくりくりしましょうねぇ?
「運営のおふざけスキルってそれ良いの?」
「本来なら、せいぜい行った所で十倍までなんじゃが、どこで条件を聞き出したか、あやつの倍率は現在最大五十倍にまで膨れ上がっとる。まあ、パッシブでも十倍まで強化できておるからな。主様への愛は正真正銘の本物じゃろうな」
違う。聞きたいことはそこじゃない。
「言っておくが、主様の持つ称号の一つである『ヘルマラソン完走者』も運営のおふざけじゃが、問題はないじゃろ?そもそもあのスキルは覚えるには地獄の様な条件を満たさないと使えぬのじゃよ。言っておくが、AIの我ですらやりたくないとメインプラグラムが訴えるほどの苦行じゃ」
「私のとココロの、どっちの方が難しいの?」
「間違いなく妹君の方じゃな。ヘルマラソンはやろうという信念とそれに足りる技量さえ有ればできるのじゃが、《推しの為なら》はそれらに付け加え、圧倒的な知識等を始めとしたサポートに必要な技術を求められるのじゃよ」
ココロってやっぱりすごいね。
「私としてはお姉ちゃんの方が頭おかしいと思うけどね」
「あ、ココロ復活したんだ」
「リアルの身体能力でヘルマラソンを突破したらしいんだけど、それって忍さん的にはどうなの?」
「………おかしいと思っとたんじゃよ。今の主様のステータスでは獲得不可能なはずなんじゃよ」
え?リアルの私ってゲーム内の私より動けるの?いやいや、百メートルを十秒っていう世界記録クラスの身体能力があるのは知ってるけど、たかがアスリートよりゲーム内の私の方が速いはずだしね。
「だからか…お姉ちゃんに掛けておいた暗示が解けたのは。とりあえず、眠ってね、お姉ちゃん」
私って結局…ココロの手…の上…なん…だね…zZZ
「さて、お姉ちゃんも寝たことだし、ネコです、おめめくりくりしましょうねぇ?」
「ココロ様!やめるにゃ!いやにゃ!」
「なんの為にお姉ちゃんを寝かせたと思ってるの?普段のお姉ちゃんはグロに対する耐性が無さすぎるから寝てもらったのに、お姉ちゃんの気遣いを無駄にしないでね。ほら、ネコですもお姉ちゃんの役に立てて嬉しいでしょ?さぁさぁ!」
「忍殿!ココロ様がおかしいにゃ!」
「我この現象知っとるぞ。■■■の暴走じゃったな。解決策は暗示等の催眠術で眠らせるか、物理的に気絶させるかじゃよ。時間経過でも治るのじゃ」
「逃げるにゃ!」
「ステイ」
「にゃ!?逃げられにゃい!?」
「飼い猫に逃げられるほど私もバカじゃないからね。私に近ければ近いほどに私の暗示が深く刺さってるんだからね」
「いやにゃ!いやにゃ!」
「忍さん、くりぬいてもらってもいいですか?」
「一つ分けてもらえるなら喜んで協力するのじゃ」
「ありがとうございます。おかげさまで回復に専念してより多くの素材が取れそうです」
「にゃ~!」
あはは!はは…日によっては3つサブタイトルを考えてるからね。頭おかしくなりそう。




