表彰
10話目です。
良かったら感想をお願いします。
ある城内、一人の王と6人の若者がいた。
その場所はランヅヒーロ王国からかなり離れている。
「氷魔のバルトが自害した。」
「へぇー、そうですか。で、それで?」
「だな、ただ少し強い奴がやられただけ。そんなんで一一俺らに報告するな。」
「そーだー。」
「でも間違えて転生させた奴らは結構凄かったぜー。どうやら、形状を変化させる剣を使う奴と高火力な魔法を連発するやべー奴だった。」
「じゃあ、潰し甲斐があるじゃん!」
「そんなことはどうでもいい。俺は例の二人を殺して元の世界に戻るだけ。来るべき日に潰すのみ。」
俺らはその日、王国の危機をったとしてランヅヒーロ王国の英雄と称され、パーティーが開かれた。
少しは嬉しいが、元元目立つのは嫌いだから何とも複雑な気持ちだ。
茜は目立つのが好きだからいいけど。
パーティーは王城の中の遊宴室で行われた。
中にはカウンターのある酒場や、大皿が大量にあった。
でも、もう俺は疲れてしまったから酒場でゆったりしよう。
少し料理を貰って、酒場で酒を頼む。
俺が頼んだのは火酒の”戦争”と”礼儀”という名前の奴だ。
両方ともアルコール度数が大きいな。
これは茜に飲ませない様にしよう。
あいつは嘘と思う位、酒が弱い。
アルコール度数が結構低い奴を舐めただけで酔っぱらうからな。
俺の場合は平気なんだけど。
普通に匂いがいいんだけど。
「隣、いーすか?」
そう一人で楽しんでいると隣に誰かが座ってきた。
金髪だが一部に赤髪が混じったちょっとチャラい感じの男だ。
でも、少し謎の殺気を感じるな。
何だこいつは?
「あんたは凄ー魔法であの魔法使いを倒しんだな。」
「ああ、そうだが。で、お前は誰だ?」
「俺はオーバ・ニン。で、あんたの名前は?」
「俺は曙 朱鷺丸だ。」
「ありがとー。」
終始、チャラかったな。
本当に一体こいつは何なんだ?
この後、オーバは30分程飲んだ後、立ち去って行った。
「朱鷺丸、何か食べないの?」
「一様食べているよ。魚の切身や肉巻きとか。」
「この後、表彰状を上げたいって王様が言ってたよ。」
「俺は目立つのは嫌いだぞ。」
「そんなのはいいから~。」
俺は拒否したのだが、茜に無理矢理連れられた。
しかも、途中で逃げないように剣を鉤に変えて引っ掻けて
来た。
「えー、あなた方二人は……。」
俺は結局、最初から話を聞かずにウインドウを眺めていた。
正直に言うとあれだ。
小学校や中学校の校長先生の話並みに長い。
取り敢えず貰うものだけ貰って帰った。
宿は王様が用意してもらった為、すぐに寝れるな。
「次は何処に行こうか?」
「え~、もう行くの? まだ居たいよ~。」
「何でだよ。」
「もっと砂糖天麩羅を食べたいよ~。」
実は俺ももう少し、ここに居たい。
砂糖天麩羅もそうだが、防具が今欲しいのだ。
ずっと布の服だけでは心許ない。
何時危険が訪れるか心配だからな。
「じゃあ、もう暫く居よう。」
「やった~! 暫くは居よう。」
「ハイハイ、暫くな。」
俺はそう適当に言ってから、すぐに寝た。